- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101162010
感想・レビュー・書評
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感動のあまりお手がみを出しました。その頃闘病中ということで代筆でお返事をいただき、さらに感動しました。無くしてしまいましが…。
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最後までは良かった❗
最後は駄目だ❗
納得出来ない‼️ -
人生のマイベスト作品
電車の中で大号泣した -
三浦綾子(1922~99年)氏は北海道旭川市生まれ、旭川市立高等女学校卒、小学校教員を7年間務めたが、軍国主義教育に疑問を感じて退職。肺結核を患うが、口語短歌等に積極的に取り組み、1964年に朝日新聞社の懸賞小説公募に『氷点』が入選、大ベストセラーとなり、その後、クリスチャン(プロテスタント)としての信仰に基づく数々の作品を発表した。
本作品は、1966~68年に日本基督教団出版局の月刊誌「信仰の友」に連載され、1965年に出版、1973年に文庫化された。今でも「新潮文庫の100冊」に毎年のように入るロングセラーである。
私は、半世紀ほど前に読んだ記憶があるが、今般新古書店で偶々目にし、再読してみた。
本作品は、1909年に北海道の塩狩峠(旭川から稚内方面に向かって20kmほどのところにある峠)で発生した鉄道事故で殉職した、実在の人物・長野政雄をもとに描かれたものである。本作品執筆のきっかけは、上記月刊誌に連載小説を載せることに決めたときに、クリスチャンの三浦氏に白羽の矢が立ったことにあるが、三浦氏が当時、かつて長野政雄が居た旭川六条協会に所属していたことからも、必然的に選ばれたテーマであったと言えるのだろう。
読み終えて、私は多くの日本人と同様に無信教で、キリスト教(に限らず、他の宗教に対しても)に肯定的でも否定的でもなく、従って、本作品の各所に出て来る聖書の言葉や、主人公を含むキリスト教信者の登場人物の考え方・行動の仕方に、全面的に共感できるわけではない。加えて、古今の世界で起こっている対立や紛争の多くには宗教的な要因が絡んでいることを考えると、むしろ宗教(特に一神教)などは存在しない方がいいのではないかと思うことさえある。
一方、本作品の主人公が自らの命を犠牲にして多くの乗客の命を救った行為が、人間としての存在の意味を際立たせるものであることは確かで、それは、必ずしもキリスト教などの宗教に拠る必要はなく、人間としてどう生きるかに関わってくるものなのだと思う。 -
最後がなかなかハード。ただそこへたどり着くまでに永野が紆余曲折を経ながら、迷いながら、悩みながら歩み進む姿には考えさせられるものがある。宗教でも何でもいいけど、そこまで信じきることができるのが羨ましくもあり怖くもある。