- Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101166537
感想・レビュー・書評
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自然と超自然のボーダーにいる玄侑宗久。今作はそのボーダーに関する作家からのレポートのようで面白かった。
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「アミターバ」とは阿弥陀のことで、その名は「無限の光明」を意味するそうです。現役僧侶の著者(芥川賞作家)が描く臨死期の世界に触れたとき、在宅でたくさんの方の看取りをしてきた私にとって、すとんと腑に落ちた瞬間でした。
生と死は全く別の世界ではなく、絶え間ない時間の流れの中でこんな風に行ったり来たりしながらいつの間にか旅立っていくんだろうな、と思える幸せな瞬間でもありました。
これから看護師を目指す皆さんにいつかはぜひ読んでいただきたい一冊です。 -
人は死ぬ。私もいつか経験すること。死ぬときはどうなるんだろうという不安が少し和らいだ。
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2012.5.18.fri
【経路】
本会でNさんに借りて。
「読んだら死ぬのが怖くなくなるという帯で買ったものの疑問が残った。読んでみてー」と言われて。笑
【感想】
人は、じぶんが知らないもの計り知れないものに恐怖する。その最たるものが「死」だと思う。
死ぬときって苦しいの?
死んだら何処にいくの?
そんな不安に行き先と考え方のガイドブックとして差し伸べられたのが著書。小難しく思う仏教の概念を分かりやすく記してある。
読んでまず頭に浮かんだのは、作中の主人公のように病院で管につながった、今は亡き祖父と祖母だった。
「死」に対して悲観的では無かったふたりに思えたけど、向こう側に渡るとき、こんなに穏やかであったらいいなと願った。
正直作中にじぶんを投影するのはまだ難しい。ただ、もしじぶんの死を身近に感じたとき、こんなガイドブックを読んだっけなって思い出せたら、記憶が交錯することや死の気配と肯定的に向き合えるんじゃないかなって気がする。
【メモ】
・玄侑宗久、住職
・説かれている日本仏教の重要な内容を、万人に開かれた、平易なかたちの「小説」であらわれたもの。
・日本の死者の書。
・臨死体験を化学的研究の成果や、意識と物質のつながりの量子論や、トランスパーソナル心理学を用いて、宗教と化学の観点を結びつける表現。
・仏教は死へのガイドブック
【内容メモ】
・ガンのわたし、娘の小夜子、住職の婿の慈雲。
・生きてきたお返し;オタメ
・天地に仁なし。良い人も悪い人も神様の物差しには関係者ない
・日付が分からない。寝たときも今日。起きたときも今日。時間をまとめてあげる作業。人によって過ぎ方は違う、慌てることはない。纏める煩悩がなくなって自由な頭。
・父さんが会いに。脳の錯覚?ドッペルゲンガー。量子のテレポーテーション。
・四国?
・地獄はないけど極楽寺はある?
・アミターバ。無量の光。アミターユス。阿弥陀。計り知れない存在の意思や思いが実現したのが極楽。
・臨んだものがかたちになるのが極楽浄土。
・イエスキリストの復活
・前妻とあの世でなかよくやれるか?、天使、戦争で兄が死ぬと弟と結構のひきあい -
救われました。
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身体の死を迎えるまで、そして死直後の魂について、鳥肌が立つようなリアル感が迫ってくる。よくいう臨死体験での光に包まれる経験や芳香なども取り入れながら、また病気の細かな症状や量子など科学的な話題を枕辺の雑談に交える事で嘘っぽさがかき消されている。死について身近に考える機会を持てる小説。2020.12.12
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110120byBS 死者の視線から
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おばあちゃんが死ぬ話。
図書館。