- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101174112
感想・レビュー・書評
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非常に面白かった。
続編である『かくれさと苦界行』も、よみたくなりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
隆 慶一郎 作品に、外れ無し。愉快痛快。爽快剣劇。
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舞台のDVDを観て読みたくなった。
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奇想に溢れ、読みごたえあり。剣劇シーンの描写もよい。歴史ミステリーとしても読める。これが伝奇だ!
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宮本武蔵に育てられた松永誠一郎の話。スピード感があって楽しく読めた。
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宮本武蔵に育てられた松永誠一郎という剣士が、実は後水尾天皇の隠し子で、吉原を巡る争いごとに巻き込まれていくお話。
作者の思う吉原の本当の姿を、面白い角度から描いている。徳川家康の影武者説も、明智光秀の南光坊天海説も恥ずかしながらこの小説で初めて知りました。
歴史小説だけど、殺陣のシーンなんかはすごくスピーディーで心躍ります。文章もお固めで史実に基づいて小難しいことも書いてあるにも関わらずすらすら読めるし、しかも続きが相当気になる。
文献からの引用も多く、初心者にも分かりやすい導入がきちんとあって非常にしっかりとした読みやすい作品でした。
誠一郎の人柄にはびっくりするほど惹かれます…あと勝山太夫はほんといい女だなー。 -
全1巻。
隆先生デビュー作。
デビューからすでに、
隆先生ぽさが濃厚にただよう。
歴史の裏側を伝奇的手法で書き上げる感じ。
そして自由ってテーマ。
すでに確立されてる感じ。
ただ、やや伝奇っぽさが強い。
話としては、
影武者徳川家康の元ネタ的な部分が根っこにある感じ。
影武者読んでたので特に驚きはなく、
むしろそこらへんの描写が長くてやや回り道な感じ。
まあ。
こっちのせいだけど。
こないだ柴錬武蔵を読んでたので、
冒頭に出てくる武蔵の感じが楽しかった。
対比が。
柴錬版との。 -
長年の積ん読本。片付けものをしていて、ふと手にとって2,3ページ読んだら、止められなくなった。
吉原で剣豪で、となれば、色恋にチャンバラに、基本、男性向け娯楽本なのか?とどこかで思っていたのだが、一筋縄では行かぬ、力技の怪作だった。
こういうジャンルの本を数多く読んでいるわけではないので、感想がどれだけ的を射ているかちょっと自信がないけれど。
フルコースでメインに魚か肉か選ぶはずが、魚も肉も二皿ずつ出てきたような、てんこ盛り感満載の作品だ。史実が巧みに織り込まれた伝奇小説である。
冒頭からして、貴人の胤にして武蔵の秘蔵っ子の登場。ここで摑まれてしまった。だが、裏柳生・表柳生、討死したはずの戦国武将が実は生きていたと畳みかけるような展開に、「いや、いくらなんでもそりゃありえませんから!!」と途中でちょっと食傷した。そこでぐずぐずになるかと思いきや、傀儡子、吉原者の正体、そして御免状とは何だったのかと話が進むにつれ、多数の伏線が思いの外きれいにつながり、大きな力強い流れに心地よく流されてしまった。このフルコースには、やはりメイン料理が複数必要だったようだ。
但し、女性が襲撃されるシーンは必要以上に凄惨でちょっと辟易した。そういう意味では一般的に女性読者に諸手を挙げてお薦めはしません。私が一番引っかかったのは女御のシーン。残虐なのも嫌だったが、手籠めにされて我が子の居場所を白状する母はいないと思う。作戦が理に適っていないことに苛々した。残虐シーンが書きたかったからそうしたとしか、ここは思えなかった。
ストーリーにしろ登場人物にしろ、おおむね、人間愛に満ちているように感じられただけに残念。 -
これの舞台を見に行った友人から貸して貰った。
確かに時代物好きだし貴種流離譚も好きだが、これは好みではなかった。
何故なら徳川に貴種を感じないから。
ただ主人公は良い奴だし、吉原のシステムにも詳しくなれるかも?