- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101175225
感想・レビュー・書評
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田辺聖子訳。文体が昭和の中間小説なので何しろ読みやすい、けれど現代語訳というより翻案なのだろうか、少々俗っぽい。まあ以前読んだ宇治十帖は辛気臭かった記憶ばかり残っているので、読みやすさを取ってみた。
上巻で感じるのは薫の主体性のなさで、この人は理由がないと恋に落ちることもできないのだ。そして理由があれば頑張ってお世話してしまうので、いい人どまりの扱いをされる。無残。しかし「理由があれば」の別の表れとして、匂宮を宇治に連れて行ってのだまし討ちという流れもあり、絶対ゆるさないよ、という気持ち。その流れ自分ひとりじゃ作れないやつじゃん、とか……
真面目なんだけど、自分の決めた道をわき目もふらずに歩くばかりの寂しい人。ついてないのは認めるけれど、ちゃんと相手を見ないからだよ、しょうがないね、と思う。
中君が戦略家でよい。タフネスを感じる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
薫が歯がゆい…。
大君はもっと堅物、中の君は派手な感じのイメージだった。
下巻からは浮舟がクローズアップされるはず。 -
光源氏の子、薫の話。
いわゆる“宇治十帖”。 -
一時古典にハマり、読み漁った。今はちょっと興味が薄れている状態なので、地元の図書館へ寄贈。2006.9.18
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源氏物語の時、男子キャラでいちばん好きだった夕霧がただのおっちゃんになっていてショックだった。
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匂宮三帖から始まり、個人的にも好きな宇治十帖の幕開けです。大君は薫を拒み切って亡くなった印象が強かったので(そこが好きです)、亡くなる間際に想いが通じた…みたいな展開に「エエーッ!」と思いました。大君は「愛してます」なんて言わないと思います。ちょっと違う気がしました。著者のラブストーリー補正がかかってる気がするのですが…。源氏物語ってそんな甘い話じゃないと思うのですが。浮舟も好きなのですが、まだチラッとしか出てきてません。下巻が楽しみなようなドキドキするような。窯変好きすぎるせいか、私はどうやら田辺源氏にはモヤッとするみたいでした。本当すみません。
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同じ作者の『新・源氏物語』の宇治十帖です。
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この前読んだ田辺聖子の源氏物語が読みやすかったから、続きのこの宇治十帖も読んでみた。
古典はあんまり好きじゃなかったけど本当に読みやすい。ただ源氏物語でお腹いっぱいになっていた感が…、、
しかし昔の文化ってすごいなあ。今じゃ考えられない事が当たり前だったんだよな。
下巻へ続く
2022/01/27 -
2015.10.18