いつも彼らはどこかに (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101215273

感想・レビュー・書評

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  • 小川節全開の短編。どの話にも何らかの形で動物が出てくる。ちょっと切なくて、でも心温まる作品。

  • この本読んだこと忘れて何度も読んであれ?知ってる なんで?ってなる。

  • 博士の愛した数式を書いた作者の短編集
    どこか欠落しつつ、どこかにひっそりと他人の人生の通行人程度にしかならないような人たちの愛らしいこだわりや考え方を、何か別の事象や出てくる生き物に重ねて描く。
    一番好きな作品はビーバーの小枝
    ビーバーの勤労と物書き、翻訳家との心の交流がとても丁寧に描かれている

  • お気に入り
    「ビーバーの小枝」
    「ハモニカ兎」
    「愛犬ベネディクト」
    「断食蝸牛」

    「断食蝸牛」は以前その寄生虫を調べたことがあったので、もしかしてという予感と同時にゾッと鳥肌が立った。

  • ブロンズ製の犬、cheater、蝸牛、竜の落とし子‥それぞれの主人公のそばには動物たちがいる。
    ここではない何処かで繰り広げられる、不思議かつユーモラスな8つの物語。

  • 最後のタツノオトシゴが良かった。

  • きれいな文章の短編集だけど、読みやすいとは言えない独特の雰囲気。
    普通の日常らしい静けさの中の、優しさやら不穏やら・・・「大好き」にはなり得ないけど、好き。

  • 小川洋子の短編集。本タイトルが、小川洋子らしくなく、内容の一部もそんな感じ。

    スーパーで試食を作ると、派手でも積極的でもないのに飛ぶように売れる試食販売員。スーパーの試食が配られ始めると、どこからともなく現れて、何周も食べる女性。いつの頃か、2人には固い絆が作られていく。

    年末年始に読んだ本が、ことごとくハズレであったので、心の安らぐことこの上ない1冊。サウナのあとの1杯の水と言う感じで、ごくごくと読んでしまった。

    冒頭のスーパーの2人とディープインパクトに対する帯同馬の話は、どう思いついたのかがすぐわかるところが、創作の参考になる。ただ、小川洋子にしてはツッコミが浅いな…とおもっていたら、頭に入ってこない作品が有って、ちょっと戸惑った。

    ほとんどの作品は、☆4以上の出来なのに、やはり頭に入ってこない、突拍子もない展開のある作品については、減点。また、いつもの小川洋子らしからぬ浅い作品、例えばカタツムリはオチが分かっちゃったなあ。でも、寄生虫にはライフサイクルというものが有るから、純な環境では繁殖できないんだよなあ、などと要らないことを考えてしまう。

    我々は小川洋子には、いつものように、もう少し薄ら怖い作品を求めているのだと思う。

  • 野球って、言われてみれば変なスポーツだよなあ。

  • 「ビーバーの小枝」綺麗で爽やかな文章のなんと心地よいことか
    「ハモニカ兎」なんてことのない村にだって人の凶器がしっかりと潜んでいる
    「竜の子幼稚園」一体誰の身代わりとして旅をしていたのだろうか。優しい言葉と足取りで、失った弟との思い出を旅する女性。そして竜の落とし子は、ずっと彼女の傍らにいる。

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著者プロフィール

1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。その他の小説作品に『猫を抱いて象と泳ぐ』『琥珀のまたたき』『約束された移動』などがある。

「2023年 『川端康成の話をしようじゃないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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