魔性の子 十二国記 0 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 807
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  • Amazon.co.jp ・本 (491ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240510

感想・レビュー・書評

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  • 十二国記シリーズを読んだ後に読んだので、おかげで怖さはなかった。十二国記の世界を知らずに読んでたらめっちゃホラーだったんだろうなぁとも思うけど、やっぱり最初に読んでみたかったかも?

    異質な高校生、高里の周りで次々と起こる事件。残酷な死。でもその残虐さと同じくらい、周りの人間の偏見や思い込み、異質なものを排除しようとする力も残酷だ。

    自分の居場所がないと感じる人は多いと思うけど、現実は誰かが迎えに来てくれるわけではないし、選ばれし人なんていない、残念ながら。その中でどうやって折り合いをつけて生きていくか。自分で自分の居場所をつくれるか。

  • 小野不由美の代表作。十二国記はこちらからどうぞ。

  • 緊急事態宣言なので家に籠って本を読むかと十二国記を大人買い。

    まずは魔性の子から。
    十二国記ってファンタジーじゃないの?なんで日本?
    ってとこからはじまり
    十二国記ってファンタジーじゃないの?なんでホラー?
    ってところになり
    最後この終わり方!解説は吸血鬼Dシリーズの菊地さん。

    次が気になって仕方がないですが
    一気に全巻読破は疲れるのでボチボチ読むことにします。

    再読しないけどおススメですね。
    グインサーガ等を読んでいた頃をふと懐かしく思い出しました。

  • ウーン、途中で読んだからなのか、ネタバレ感もあり、特に感じるものはない。最初に読んでいれば、おそらく違った感想だったはず。

  • おおー、あれが彼か。最初の二つをむかーし読んだんで多少はわかったけど、確かにこれを最初を読んだら何が何だかわからないかも。続きの話は読みたくなるけど。

  • 2024.4.14読了。風の噂で『魔性の子』は読むタイミングで印象が大きく異なるらしいと聞いていた。なるほどこれは初見か既知かでだいぶ異なるなと納得した。特に『風の海 迷宮の岸』を読んだかどうかで印象は大きく違うだろう。初見だったら得体の知れない存在が潜むホラーに感じるかもしれない。私は『風の海 迷宮の岸』を先に読んだ者だったからその存在達の正体も、台風の目である高里の正体もすぐ検討はつく。検討はつくが、知ってるからこその疑問が湧く。お前なんでこっちに来ちゃってるの⁈しかも高校生?デカくない?こっちでの時、経ちすぎじゃない?王は⁈えっ記憶ないの⁇なんで⁈というかあいつら勝手に暴れちゃってんじゃん!あーあーあーめっちゃ人死んどるがな。あーあーあー。というのが個人的な素直な感想だ。この物語で私が抱いた謎が明かされる事はなかったが、果たしてこの先の物語を読んで明らかにされるのか?私は現状、本の帯の表記番号通りに5まで順に読み進めてきたが、今出ている全ての巻まで読んでからプロローグであるこの0を読んでいたらまた違った感想を抱いたのだろうか?にしても広瀬は不憫だな。高里はその存在ゆえに意図的ではないものの散々荒らしまくってはいるが、一応本来在るべき世界に帰ることができる。しかし広瀬は自分が行きたい世界の存在を知ったにも関わらず行く事もできず、全てが滅茶苦茶になった世界に残されて生きていく事しかできないのだ。異世界の存在を知らなければ夢として憧れを抱き続ける事も諦めて現在の世界を受け入れる事もできたかもしれないが、彼は高里を通して知ってしまった。それが彼の一番の悲劇だったように思う。救われねぇなぁ可哀想に。救われないが広瀬にとって高里との出会いは決して後悔のあるものではなかっただろう。それは彼が真の理解者だったからだ。広瀬にとっての高里との出会いは彼の人生において最大の悲劇であり幸運だったのではなかろうか。広瀬から見た高里の印象で大人びたというより老成したとあるが、そういや高里はどのくらいの時間を向こうで過ごしていたのだろうか?こっちで消えた時の姿と大差なかったとしても、高里は向こうではほぼ歳をとらないだろうし、向こうとこっちの時間が同じとも限らない。少年の姿をしているが一体どれだけの時間を生きているのやら。とりあえず少年と主人公が出会ってなんやかんやあって主人公だけ取り残されるという構成は予想がついていた。というよりもしかしたら他の巻の解説でネタバレをくらって知っていたのかもしれない。とにかくこの本には悲劇や絶望が描かれているだろうという事は知っていたから、読むの辛くなるくらい暗いかなと思って少し覚悟して読み始めた。しかし思いの外、分かりやすくじゃんじゃん人が死んで、いっそ清々しかった。刊行はこれが最初だったんだな。『月の影 影の海』が先かと思っていた。表紙は帯でちょうど隠れる位置に傲濫がいる。読み終わるまで気づかなかった。この物語に描かれてはいないが汕子の白と傲濫の赤と麒麟の黒で色の組み合わせが白黒赤になってなんかいいな。

  • うーーーーーーーん…
    いや、勧められた時も、あとがきも、レビューも全てこの本の評価は「ホラー」なんで。満場一致でホラーなんだよ。多分。だけど、十二国記のエピソード0ってのはわかるけど、ホラー要素ってどこか読み終わってもまだ良くわからない。
    内容を予め調べて読むってことはあまりしないにしても、ジャンルぐらいは把握して読むからその前提が違ってくると気持ちが空中分解する。
    まあ、十二国記としては面白かったよ。
    自分の先入観のせいでふわっとしただけで。

  • 故国喪失者。
    何となく社会から外れてしまったような、群れからはぐれてしまったような疎外感は何となく理解できました。
    恐怖よりも、そちらの心理描写の方が面白かったです。

  • ページ数が多かったが面白かった。
    自分の本来いるべく世界はここではない、と思うことが一度はあるので別の世界を知った場合、広瀬のように思うのかもしれない。
    ここではない、別の世界を見てみたいと感じた。
    十二国記シリーズのエピソード0なので、続きを読んでいこうと思う。
    終盤でよくわからない、名前が多く出てきたので、このシリーズを読み進めて一つ一つ理解していこうと思う。

  • えーっと、、
    十二国記、噂は聞いており満を辞して手に取ってみたのですが、、めちゃ怖かったんですけど!!

    まず高里の周りで起こる出来事が凄惨。
    他にも白い腕やあちこちに現れる女の話だったり、言葉の使い方もなんだかぞくっとする。“異質”とか。それだけ見ればなんでもないのに。ざらっとした存在感を放つような、何となく違和感を持たせるような文章や間が、あちこちに。
    はじめは普通に読み進めていたけれど、そういう小さな気味の悪さがだんだん蓄積していった中での両親のシーンは、本当に恐怖を感じて心が折れそうになった。

    とにかく、なにが起こっているのか分からない。
    そんな得体の知れない恐ろしさを登場人物達と一緒に始終味わった。高里が全然悪い子じゃないのが分かっているから辛い。

    最後は、何がなんだかよく分からないけど、高里がようやく居場所を見つけられたようだって安心したと思いきや、広瀬が抱いていた思いが顕れ知ることとなり少しショック(それが醜い部分での“人間らしさ”の部分としているのだろう。分からなくはないけど、ここで知りたくなかった、、ガーン!と思うのはある意味筆者の意図する部分が伝わったということかな)
    …という気持ちと共に、広瀬に引き摺られてか高里が去ってしまうことに対する喪失感、置いてけぼり感を覚えたり。私はあくまでその裏にある世界をしらないこっち側の視点しか持ってないから。

    よく分からない状況に耐えたり考えたり、恐怖したりショックだったり喪失感だったり、なんだか読後は疲労を感じた。 

    文章はうまくて引き込まれた。けど、訳わからないこと(しかも結構強烈)に向き合うのは精神的体力がいる。怖いの苦手だし。
    本作は、本編から遡った?序章であるとのこと。
    人によるだろうけど、少なくとも私はほんのちょっとでも知識を持った上で、読むのが良かったかな。

    この先もこんな感じじゃないよね?と少し構えつつ、面白いという多くの感想を信じて、次の巻を手に取ってみようと思う。。


著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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