クジラアタマの王様 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101250335

感想・レビュー・書評

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  • クジラアタマ?なんの話だろうと思ったら夢の中で出会う鳥と勇者が、現実ともリンクしているという不思議な話。
    ところどころに挿入されている絵が意味するものの意味がわからず、気になりながら読み進めていると、気付けばページを捲るスピードがどんどん加速していった。
    不思議な使命を持った主人公の織りなす日々、仲間との出会い、クライマックスまでの盛り上がりがとても面白かった。

    伊坂幸太郎がもっと好きになる、そんな一冊です。

  • なんでクジラアタマの王様っていう題名なんだろうと思ってたけどハシビロコウだったのか。
    最初はお菓子メーカーの一社員が関わる珍事件を読んでいたのが、気づいたら夢の世界の話となりそれが現実の日常とリンクしているというところからどんどん引き込まれた。
    あとは岸さんたち側からは夢だと認識されている武装して、武器を持った3人がこちら側を逆に非現実?の世界として捉えている場面がまさに胡蝶の夢を思わせられて好きだった。

  • フィクションにしては入り込みやすかったかなって思った。パンデミックのこととかがコロナと重なる部分あって、人間の自分だけが助かればいい自分が1番みたいな利己的、理性的に動く感じがリアルだなって思いました。夢の中の出来事の良し悪しで現実も良くも悪くもなるってところがシンプルに私には結構怖くて、夢で怖いことがあった続きを読むのに動悸がしました。

  • ありそうで無い設定がワクワクして一気に読み進めてしまった。特に私は夢を覚えているタイプだし、正夢だ〜!ってなることもあるから楽しかった。
    これが新型コロナウイルス前の小説だと知って、あまりに同じようなことが起きたから驚いた。

    登場人物は多く無いのに中弛みせず、挿絵も相まって私も2つの世界を行き来して考えることが出来た。
    夢の中だけに描写が入ることでよりこの小説を楽しめた気がする、もしかしたら現実の描写かもしれないけど(^-^)

  • 現実の話は面白かったけど、夢の話とか意味、どう現実と繋がってるかとかがなんとなくしか分からなくてちょっと難しかった。
    伊坂さんのSFぽい話はあんまりハマらない気がする(オーデュボンもあんまりだったから)

  • 製菓メーカーのサラリーマンが主人公。トラブル処理を通じて知り合った人たちの不思議な繋がりがあることに気づく。夢と現実が並行して進み、ところどころの場面はイラストで話が進むところが面白い。現実と夢のどちらが正かがテーマかな。タイトルの謎は最後にわかる。

  • 不思議な世界だった。
    夢と現実がリンクして影響を及ぼす。

    自然と応援したくなるような登場人物達だった。

    1人では敵に勝てない。
    チームであるからこそ勝てる。

    現実世界においても1人で生きていける人はいない。
    常に誰かと協力しないと困難は乗り越えられないのかなと思わされた。

    読了後表紙を見ると伏線になってた!

  • 最初は、仕事系の話かなと思い読んでいたが、
    段々と雰囲気が変わってきて、ファンタジーの世界に惹き込まれた。
    絶対に有り得ない!と思いながら、けどこうだったら面白いなぁとワクワクしながらあっという間に読めた。
    最後のウイルスの話はとてもリアルで、コロナ禍を思い出したので、コロナ以前に書かれたものだと知って驚いた。

  • 夢の中のパラレルワールドと現実が互いに影響を与えているという世界観で物語は展開される。主人公を取り巻く環境が目まぐるしく変わり、スピード感のある作品だ。

    個人的感想として、主役を影薄く脇役を魅力的に描くのが伊坂作品に共通する特徴だと思っている。本作では、おそらく嫌われ役として描かれたであろう上司も、いるいるこういうヤツ!という感じで味がある。

  • 夢のファンタジー世界と現実世界がリンクしているという物語。
    ありがちな設定だけど、序盤の謎が気になる展開は、何が起こるのか予想が出来ずにわくわくした。

    ただ最終的には、結局ファンタジー世界が何か現実世界に影響を与えていたかは分からず、あの世界が何だったのか分からないまま終わってしまった感。
    ファンタジーを期待しすぎて読んでいたので、少し拍子抜けしてしまった。

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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