- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101259413
感想・レビュー・書評
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カラスは線香臭い。小泉先生にそう言わしめる、カラス。すごい。
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不味さの正体を科学的に分析するのが面白い。
著者の旺盛な好奇心には感服。写真が載っていなくて良かった。
ただ、表紙の絵からして、笑える本だと思い込んでいたので、その辺は少しがっかり。
嵐山光三郎氏の解説は笑えた。 -
「不味い!」4
著者 小泉武夫
出版 新潮社
p76より引用
“あの口の中を刺すようなエグ味は、
古くなった酒と蛇の成分と酸化された蛇の脂肪によるもの
だったのである。”
発酵学者である著者による、
数多くの著者の食歴の中から厳選された不味い物を紹介する一冊。
身近なラーメンから爆発する缶詰まで、
おなじみの楽しい文体で書かれています。
上記の引用は、
不味い蛇の項の中の一文。
二十年物の蛇酒を、
水と間違えて飲んだ時の感想。
その他の著作を読んでいると、
この世に不味い物はないんじゃないかと思える著者ですが、
そうでもないようです。
他の著作でよく出てくる、
シュールストレミングが今回も出てきます。
やっぱり美味しくないと思いながら食べていたんだなと、
同じ人間なんだなと少し安心する一冊です。
普段の食事の美味しさを再確認するのに、
読んでみると面白いのではないでしょうか。
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筆者の貪欲なまでの食を追求する姿勢に脱帽。
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あそこの料理が不味い、というわけではなくて
同じ商品、同じ原材料…なのに味が違う。
そんなものを語った内容でした。
ある意味、そういう状態かもしれませんがw
呼んで納得。
頷けるものは確かにありました。
が、さすがにここまで繊細な舌はもっていないので
ここまでは…と思うものもありましたが。
知らないお店に入る時は、ひとが多いかどうか。
空腹に負けて、そこを観察するのを忘れないようにしないといけません。 -
不味いを論理的に考えて分析しているのが面白い。
それは時代のせいか効率などを追求して不味くなったものや、単なる手抜き、珍味など色々あって、共感したりすることもあれば、驚かされることも多かった。
ただ、自分はだいたいなんでもおいしく食べられる人間なので、著者の不味いというラインは少々低いような気がした。 -
なぜ不味いのかをいろんな方向から考察してて面白いなあ。
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著者が出会った数々の(不味いもの)の記録。
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例えば羊の血の腸詰だとか、そういった珍味的な不味いものも一応は取り上げられてはいるが、この本で一番にやり玉にあげられているのは、化学調味料たっぷりのラーメンだとか日常的に口にする不味さであります。
特に獣の臭いがする牛肉と、冷凍・解凍に失敗してフニャフニャかつ青臭い魚肉。
そこにはとても共感を覚えたが、同時に最近そういう不味さを経験していないことに気付く。いわば懐かしい昭和の「不味さ」といったところか。
そしてそういう不味いものが少なくなってきたのは、質の変化ではなく誤魔化し技術の進化ではなかろうかと訝しむ。