青春失恋記 (新潮文庫 草 271-1)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101271019

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  • 「青春失恋記」
    結婚適齢期を過ぎてなお、男性と率直に向き合えない娘の
    華々しいプラトニック遍歴がつづられる
    ようはファザコンなのだが

    「私のハムレット」
    母親はかつての結婚を良い経験と捉えている
    しかし世間は批判的だ
    そのギャップに引き裂かれて、娘はどうも自意識の強すぎる性格に育った
    そんな彼女が恋した相手は全共闘の闘士だったが
    彼女にはどうしても彼らの闘争を肯定することができない
    それは結局、お坊ちゃんたちの遅れてきた反抗期にすぎないからだ
    とはいえ彼女自身がどうなのかといえば
    反抗期以前のしょんべん臭い娘として、相手にもされないのだった

    「スクーター」
    私は人からどう見られているのか
    そんなことが気になってドジばかり踏んでしまう
    私も母親のようなふてぶてしい婆さんになれればいいのに
    …いいのか?

    「太宰ちゃまと母とへその尾」
    太田治子さんは、太田静子と太宰治のあいだに生まれた娘である
    つまり「斜陽」のヒロインの娘だが
    その後日談は必ずしも理想に彩られたものではなかった

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著者プロフィール

作家。神奈川県小田原市生まれ。紀行文「津軽」で婦人公論読者賞受賞。作品に「言いだしかねて 父、太宰治そして愛、家庭を語る」(主婦の友社)、「花の見た夢」、「風の見た夢」(講談社)、「小さな神さま」「明るい方へ 父・太宰治と母・太田静子」 (朝日新聞社)他多数。近刊「夢さえみれば──日本近代洋画の父・浅井忠」(朝日新聞社)

「2013年 『CD 児童文学名作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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