- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101287843
作品紹介・あらすじ
「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが……。鮮やかな幕切れに真の動機が浮上する表題作をはじめ、恋人との復縁を望む主人公が訪れる「死人宿」、美しき中学生姉妹による官能と戦慄の「柘榴」、ビジネスマンが最悪の状況に直面する息詰まる傑作「万灯」他、「夜警」「関守」の全六篇を収録。史上初めての三冠を達成したミステリー短篇集の金字塔。山本周五郎賞受賞。
感想・レビュー・書評
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最初の警察官のお話で、グッと惹き込まれました。ええ!そういうことなの!?となりました。
他のお話も全て薄気味悪い感じのお話ですが、面白いです!!さすがです!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
色んな箇所が心に残る話だった。2回読んだ。
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どのお話も趣が違ってすごく面白い!
個人的には「夜警」で全てを持ってかれた感じw
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人の業を感じさせるミステリー短編集。
人間の欲望や闇が描かれていて、後味が悪いがクセになる作品。ホラーの様なゾクっとするオチが素晴らしかった。特に『柘榴』『万灯』はまさかの結末で思わず声が出たほど。
どの話もハズレなし。気軽に読めるイヤミスです。 -
全6編の短編小説で、それぞれは独立した物語ですが、すべての物語の結末でなんともいえない感情になります。
特に夜警の物語が好きで、序盤の伏線から最後の結末まで完璧でした。 -
機内で読んだ短編集。商社員がとんでもない違法行為する話が読み応えあり。
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こちらも昔ハマっていてよく読んでいた作家さん。
たしか、「折れた竜骨」以来になるかな。
気づけば10年以上ご無沙汰していた。
さて、そんな超お久しぶりの米澤穂信作品。バラエティに富んだ6つの独立した小説が収録されている短編集。前回出席した読書会で出会い、タイトルはその評判とともに知っていたので、気まぐれに手に取ってみた。
まずは1番目の夜警ですっかりやられてしまった。
なさけ容赦なく本格派なミステリーだ。
読んでいるときはそうとも気づかないような些細ないくつもの伏線が、こんなに短い物語の中でひとつの事象に回収される。小気味良いとともに、物語としては胸をざわつかせる不穏な後味を残す。
2作目以降、キャラクターや舞台設定は全然違うし、ストーリーの構造もひとつひとつ全部違う。
だけど読み終えるたびにその種明かしにうわぁっとなり、やはり気持ちがざわついてあとをひいてくる。
その中でも夜警と万灯、最後の表題作、満願に特に気持ちを持っていかれた。
小説のはじめから最後まで、その物語の状況や人物の描写が、読み終えたときに過不足なく、揺るぎなくそこにあったと気づかされる。
定義はいろいろあって人それぞれ違えども、私にとっての本格ミステリーってこういうのだわ…と改めて思った。
めちゃくちゃ面白かった。
しかし前回読んだ辻村深月さんといい、追いかけたくなる作家さんが増えて困るな。 -
ミステリ短編集。どの作品も面白かった。最後の真相パートでの伏線回収では「やられた!」と思うとともに、後味の悪い読後感が堪らない。特に『万灯』は後半の展開のスリリングさとラストの衝撃が凄かった。『儚い羊たちの祝宴』を彷彿とさせる傑作短編集。
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前情報通り、最高のミステリー短編集でした…!
六篇の作品全て、息が詰まるほどスリリングな傑作。
特に『夜警』『柘榴』『満願』が良かったです。
米澤先生の本、他にも気になってるのが沢山あるから、連休中に買いに行こうかな。