- Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101288154
作品紹介・あらすじ
貴婦人の誘惑は執拗さを増すが、ラセーグは無視した。が、彼に好意をもつ先輩警視の妹が殺害されるに及び、貴婦人の関与を確信する。連続失踪事件で日本人少女も巻き込まれていたことが分かり、ラセーグは、それらと似通った過去の猟奇的事件を調査する-。優雅なパリの街並み、そこに集う人々との温かい交流を描きつつ、驚愕の事件を推理する精神科医の心情に迫ったミステリー・ロマン。
感想・レビュー・書評
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ミステリー仕掛けの恋愛小説という評がありました
併せて、1900年のパリの情景を感じます
あのルノワールが描いたモンマルトルの丘にあるダンスホール〈ムーラン・ド・ラ・ギャレット〉がこの小説の一面だとしたら、パリが羨ましくなります詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
セピア色のパリ
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2000.01.01
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上下巻の上巻は帚木蓬生らしくどんどん引っ張られていく。が、下巻からは表現が饒舌に過ぎ、謎解きを超え、パリ、日本のスパイスが、人物が説明になってしまった。せっかくのミステリーが余韻の無いないものになってしまい、大好きな作家なだけに残念。
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事件そのものよりも取り巻く人間関係の描写が丁寧なため、サスペンスとは異なる物語を読んだ読後感がある。著者の海外経験が街並みの描写を大きく助けており、馴染みの無い風景にもすんなり入り込める。
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2012.3.4(日)¥250。
2013.7.20(土)。 -
レビュー
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「元々役人には夜郎自大の傾向があったが、日清戦争に勝って、ますます尊大になった」
「異文化でも良いものには拍手を惜しまない審美眼」
テュレンヌ通り、チュイルリー通り、リボリ通り、サンシャペル(薔薇窓)、裁判所、オテル・デュー病院
口吻(こうふん)、ダンフェール・ロシュロー広場(座っているライオンの像)ポン・ヌフ、ポン・デザール(鍵のいっぱいつけられた歩行者専用の橋)、 -
1900年台初頭パリを舞台にしたミステリー。当然事件がおこり、犯人を割り出すという展開なのですが、話はどちらかと言えば、フランス人から見た当時の国際感、精神科の深い知識をベースにした恋愛小説のような不思議な感覚。
箒木氏の小説はこれで2冊目ですが、知識欲をそそられ、でもミステリーの要素を持った作風には惹かれるものがあります。