古道具 中野商店 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101292373

感想・レビュー・書評

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  • 2016/01/24 読了
    だいぶ前にブックオフで買ったもの。
    けっこう好きなので何度も読む本になりそうだ。

  • むむむ、むー。

  • センセイの鞄、パレードに続き、わたしが読む川上弘美3作目。

    うー、こういう小説、最高に好きだ…
    友だちやダイスキな人に読めっ と押し付けたいが、こういうのどこがいいの、 とか言われたらイヤだから押し付けられない…

    こういう小説を読むと、ああワタクシ日本語が母語でよかった、これが自分のことば、日本語で読めてよかった、と思う。
    海外のヒトにも読んで欲しいが、lost in translation の部分が多くなりそうで、この良さが正しく伝わらないんではとも思ってしまう。

    中野さんの姉貴のマサヨさんがわたしはダイスキだ。

  • 中野商店にはないもの

  • 古道具屋さんという、外から見るとわかるようなわからないようなあいまいで不思議な空間。
    死傷事件、別れ話、怨念の丼に、淫靡な会話等々出てきても、愛憎ドロドロ方向には向かわない。それどころか肩の力の抜けた空気がポワンと回っているよう。
    散らばったちょっとしたおかしみもまた楽し。

    なんというか、みんなかわいい人たちだなぁ。
    つっかえながらも、それぞれ自分らしく歩いてゆく。
    数年後彼らがどうなっているのか、ちょっとのぞいてみたい気がした。

  • 古道具の店、中野商店で働くヒトミ。
    お店に集まってくるのは、ちょっと風変わりな人ばかり。働く人も、やって来るお客さんも、だ。
    ヒトミが出会う人たちとのふれあいと恋を描いた物語。

    2015年10月9日読了。
    特別な事件が起きるわけでもないのだけれど、ちょっとした出来事で、ちょっとだけ右往左往する人たちの物語を集めた連作短編集です。
    みんなの不器用さがなんとも、ほんわかとさせてくれる、味のある作品でした。

  • 「わたし」は特にこれと言った特徴もなく、多分それなりに可愛らしく、でも飄々としているので女の子らしい愛らしいさとは無縁。同僚のタケオの事が好きでありながらどうアプローチして良いか分からずに、時にタケオからザリガニのように引かれたりする始末。

    仕事はぼちぼちで、店主で女ったらしの中野さんや、中野さんの姉マサヨさんとも上手くやっているが、どちらからも小金額を授受しダブルスパイをしてそのお金でお菓子やお酒を買ってタケオと酒盛りしてしまったりする。
    そんな淡々とした楽しい生活もいつまでも続かない。いつか人は変わって行かなければならない。それは人も、そして店さえも。

    なんとも人間臭い愛おしさに満ちたお話でした。

  • 中野古道具店でアルバイトをしているひとみさんと、店に関わる人たちの静かな日々。なんとも適当だけど腹の中が読めない店主の中野さん、中野さんのおおらかで女っぷりのよい姉マサヨさん、ひとみさんと恋人なのか微妙な関係の無口なタケオ、などなど、読むほどに好きになってしまう人たち。
    なんの心配もないはずなのに古道具屋という商売柄のせいなのか、いつかこの生活が綻びてしまったら、と不安な気持ちにさせられる。どこか不器用なまま大人になってしまった人たちの恋は切ない。
    ひとみさんの、たまに顔を出すジリジリとした気持ちから人間らしさを感じる。

  • 好きだなぁ…こういうの…。

    なぜだろう??
    うまく説明できないような感じ。

    また、こんな作品に出会ってみたい。

  • 川上弘美さんだからそれなりに面白かったけど、こういうのを求めているかというとちょっと違ったかも。

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著者プロフィール

作家。
1958年東京生まれ。1994年「神様」で第1回パスカル短編文学新人賞を受賞しデビュー。この文学賞に応募したパソコン通信仲間に誘われ俳句をつくり始める。句集に『機嫌のいい犬』。小説「蛇を踏む」(芥川賞)『神様』(紫式部文学賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞)『溺レる』(伊藤整文学賞、女流文学賞)『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)『水声』(読売文学賞)『大きな鳥にさらわれないよう』(泉鏡花賞)などのほか著書多数。2019年紫綬褒章を受章。

「2020年 『わたしの好きな季語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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