なんとなくな日々 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101292380

感想・レビュー・書評

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  • 2015年5月11日読了。

  • 川上弘美さんのエッセイ。弘美さんのエッセイて、昔は少し苦手だったんだけど、
    これはとってもいいですね。いいなーすきだなー。

    小学生の息子さんとの会話は、「神様」にでてくるえびおくんみたいで可愛らしかったし、中年男性とのデートは「センセイの鞄」の博物館デートみたいでした。

    ただ、毎日同じ服っていうのは、すこし引きました(笑)。

  • 穏やかで柔らかな文章がよかったです。

  • ごく平凡なありふれた日常だが、川上さんの眼に映る日常はきらきらとして愛しく感じた。私にはなんの変哲もないものでも、川上さんは平凡な日常の優しさを一つ一つ丁寧に感じとっていた。だからこそ、優しい文章で溢れているのだと思った。私もそんななんとなくな日々をもっと大切にしよう。

  • keroruuさんのレビューを見て、川上弘美の「ゆっくりとさよならをとなえる」が読みたくなり、本屋をあたったが見つからず本書を購入。やはり、ゆったりと、あるいはまったりと、時間が流れる心地よさに浸ることができた。作者の小説も読んでみよう。

  • この著者の本は初めて読みました。タイトルに、それこそ、なんとなく惹かれて。
    日常のささやかなことが、愉快に、美しく書かれていて、心潤いました。

  • すごくすごくよかった。

    川上弘美さんは どこから行っても~ で一度挫折したことがあるので、ずっと読まずにいたのだけど、いま、このタイミングで出逢う本だったんだな、と。

    文章のスピードがゆっくりで、一語一語がじっくり染みてくる。たった3、4ページできちんと話がまとまってて、十分満足で、文章は長ければいいってもんじゃないんだと実感。

    朝井さんのエッセイと併読していたのだけど、スピードというか、密度があまりにも正反対で驚いた。

    いまの自分にはこのスピードがあってるんだな。

  • エッセイはあまり得意ではないけど、これは読めた。くすっと笑っちゃうところもあったり、わかるーと思うところもあったり、変わってるなあって思うところもあって…色々楽しませてもらった。

  • 著者の柔らかな感性に触れるたびにホッとした心持ちになります。
    「文は人なり」といいますけれど、本当にそうだなと。

  • 寝る前や、ホッとしたい時にオススメです。

  • 衝動買いで、あまりよく作者について知らないせいか最初は読み込め無かったけれど、だんだんと惹き付けられていったように思います。

    実はエッセイ始めて読むジャンルです。
    知らない人の話だしな…なんて、とんでもなかった。
    凡人の中の超凡人の、なんとなくな日々とはなんだか違って見えたな。

  • 川上弘美はあとがきで、エッセイについて〈ほ、ほんとのことを、身辺のことん機知にあふれたことを、か、書かなくてはいけないんでしょう。そんなものは、か、書けっこないじゃありませんか(わたしは緊張すると、舌がもつれます)〉と語っている。
    なんて狡いんだ、と思ってしまう。
    その二文だけでぐっと心を掴まれる。エッセイを書けっこないじゃありませんか、と語っている文章で、だ。
    『なんとなくな日々』という題も、狡い。
    なんとなくな日々であるだけに、だ。
    そして『ああ、わかる』という気持ちにさせられる。

    今作が自身初のエッセイであることにただ驚く。
    彼女の生活を、なんとなくな日々を、監視カメラで覗きたい。
    願わくば、どの店もカメラの画面からしゅっと消えることがありませんように。

  • 川上女史と同い年の私は、彼女と同じく最近日々これなんとなくな日々を暮らしています。この年齢になると、胸がどきどき、わくわくすることもめったにありませんが、家族みんなが元気で、朝お互い顔を合わせたら「おはよう」と言い、毎日美味しいお酒と食事がいただけるだけで幸せな気分が味わえるものです。そんな気分を感じさせてくれるエッセイでした。

  • 要約してしまえばさりげない日常のお話なんやけど、川上さんを通したら魅力的なんだよな~。

    もしも私が男なら、こんな人を奥さんにしてみたい。

  • 春の宵には冷蔵庫の鳴き声に耳を澄まし、暖かな冬の日は蜜柑の「ゆるみ」に気付き、友人の家に行ったら遊園地へ行き、新聞を2時間くらいかけてゆっくりと読み1日が過ぎて行く、そんななんとなくな日々を綴ったエッセイ集。読書、たまの遠出、おしゃべり、そんななんとなくな日々の日常からぽとんと垂れたしずくが集まった本。読んでいるとそんななんとなくな日常にこころがじんわりと温かくなり、あ、そういう生活でも良いんだと気付かせてくれます。川上弘美のエッセイを読むと家事も料理も楽しんでしているし、無性に散歩に出掛けたくなります

  • 夜寝る前に読み直すと、リラックスできる本。

  • はじめて川上弘美さんの本を読んだ。
    男性と喋った記録をつけているエピソードを読んだあたりで心を掴まれた。
    マイペースな中にも強い芯が感じられる、魅力的な人だと思う。

  • 著者のエッセイ集。小説よりも空気が現実味を増す。
    少しお茶目な人柄が出ていて、エッセイのテーマは他愛のない事が多い。
    その他愛のない事というのは、小さな何か(例えば音)、思うところ、等である。
    小さな何かを拾って、会話している。そんな印象。

    小さいといったが本人にとっては重要なのかもしれない、に対して
    いや、そんなことはなさそうだ といいたくなるような文章だった。

    この人は小説家でなくとも、この日々を過ごしているんのだろう。
    それはきっと、なんとなくで。

  • エッセイって、その人の人柄がなんとなくわかるから好き。川上さんは、なんとなくな日々、を読んでみて『ふんわり』とした雰囲気を纏った方なのかな〜って感じた。なんとなくだけど…

  • この人のエッセイ読んでると、わたしもブログ書きたくなる。なんか、やる気出る。オモシロイんだもの。

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著者プロフィール

作家。
1958年東京生まれ。1994年「神様」で第1回パスカル短編文学新人賞を受賞しデビュー。この文学賞に応募したパソコン通信仲間に誘われ俳句をつくり始める。句集に『機嫌のいい犬』。小説「蛇を踏む」(芥川賞)『神様』(紫式部文学賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞)『溺レる』(伊藤整文学賞、女流文学賞)『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)『水声』(読売文学賞)『大きな鳥にさらわれないよう』(泉鏡花賞)などのほか著書多数。2019年紫綬褒章を受章。

「2020年 『わたしの好きな季語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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