あ・うん (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101294124

作品紹介・あらすじ

喧嘩をしても、まるで「あ・うん」の狛犬のように息が合い離れない男の友情-門倉修造と水田仙吉は、20年来の友達だが、見かけも気性も財力も正反対ときている。門倉は仙吉の妻の秘めたる色香をひそかに愛している。そんな大人の関係を不思議な思いで見ていた仙吉の娘さと子の恋人に召集令状がきた…。昭和10年代の愛しい一途な日本人像を浮彫りにする著者最後のTVドラマ。

感想・レビュー・書評

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  • 再読。脚本。昭和10年代を舞台にしながら、今では失くしているものもあり、今でも失くさないでいるものもあって、このドラマの魅力は色あせない。あとがきで向田さんを偲ぶ箇所が出てくると、突然の訃報の衝撃がまだまだ消え去っていないのだなあと、あらためて悲しくなる。

  • 喧嘩しても、まるで「あ・うん」の狛犬のように息が合い離れない門倉と仙吉の男の友情。

    20年来の友達だが、見かけも気性も財力も正反対。

    門倉は仙吉の妻の秘めたる色香をひそかに愛している。そんな大人の関係を不思議な思いで、見ていた仙吉の娘、さと子の恋人に召集令状がきた...

    親友の妻を想い続ける情熱を 抑えて抑えて、快活にふるまう門倉の心情がせつなく胸に痛く感じました。

  • 昔この方の父の詫び状を読んだことがあります。面白くて懐かしくてどこか切ない。そんなことを思った記憶があります。良く聞く作品だし読んで見ようかな、と古本屋で購入。う~ん。出だしに役者さんの配役を書いていただいても時代が違うので(その前にテレビをあまり見ないので)俳優さんがわからない… その中で岸本加世子さんはかろうじて分かるのですが… 今の年齢で考えてしまうので18歳の彼女のイメージではなく…
    コレは良し悪し、だなあ、と思いました。

    自分なんか周囲の男性陣を見ておりますと男性って実は女性と居るよりも気の合う男性と居た方が楽しいんじゃないかな、なんて思うことが時々あります。若い女の子をからかって楽しんで、でも実は真面目な話とか仕事の話とか人生の話とかは男友達と語っていて女性にはあまり込み入った話をしてくれない、と言うか。まあちょっとしたやっかみなのかもしれないのですが。
    自分の経験だと女友達はどちらかと言うとマメにコンタクトを取らないといつの間にか忘れ去られていて○年か後に会ったときもとの友達づきあいに戻ることが出来なかったり、出来ても苦労したりするのですが男性はその辺りあっけらかんとしていて興味が違えば友人も代わる。状況が変われば又友達になれる、と言うようなイメージが強いのです。まあ自分は男性ではないので本当のところは分かりませんけれど。

    コレは男女が反対では無理なんだろうなあ。面白かったです。確かに続きが見たかったなあ、と思うのです。

  • ☆3個半

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著者プロフィール

向田邦子(むこうだ・くにこ)
1929年、東京生まれ。脚本家、エッセイスト、小説家。実践女子専門学校国語科卒業後、記者を経て脚本の世界へ。代表作に「七人の孫」「寺内貫太郎一家」「阿修羅のごとく」。1980年、「花の名前」などで第83回直木賞受賞。おもな著書に『父の詫び状』『思い出トランプ』『あ・うん』。1981年、飛行機事故で急逝。

「2021年 『向田邦子シナリオ集 昭和の人間ドラマ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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