- Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101296173
感想・レビュー・書評
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面白いよ!
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商家に嫁いだ女性の個人商店から大きな商社へと、飛躍するお家さん鈴木よねの一代記。大正から昭和の初めの時代背景は、この作者玉岡 かおるさんのお得意とする物語。
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伝説の総合商社、鈴木商店のオーナーのことを書いた小説『お家さん』を読む。登場人物の描写や時代背景が素晴らしかった。
金子直吉が、本当に底辺から商売に熱中してのし上がっていく様を見て、ほんとはわき目もふらないくらい集中することが、大事なんだよな。鈴木商店の本道の小脳は扱わせてもらえないので、他の商材をコツコツ得意分野にして発言権を獲得しようとする、そのポジティブというか、そこしか逃げ道ないぜ的な追い込まれ方は、「生き残る」ってのはこういうことなんだなーとしみじみ思わされた。
また、男尊女卑ぼ世相の中、お家さん・女性の経営者としての風格を味わくことができる点もこの小説の魅力といえよう。 -
愛社精神を高揚してみた
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またまた、知らない日本を知ることが出来ました。
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明治から大正にかけてこんなにすごい会社があったとは全く知らなかった。しかも女性がそのトップだったとは。女性でもこれほどまでに人を動かす人望を集めていたことに感銘を受けました。数年後にもう一度読み返したい小説です。
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史実とは異なるが、「歴史の妙」として鈴木商店は面白い。
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商売は、自分ひとりが潤うためにするんやない、国が、民が、しあわせになるため苦労を重ねるもんだ。
2011.10.29 完読 -
レビューは下巻で書きます。
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明治の歴史と神戸を中心とした庶民の文化が手に取るように感じられます。
舞台となっている鈴木商店の経営理念は、“利益第一主義でなく、弛まざる社会的責務の追及”というべきもので、CSRやソーシャルビジネスなど、近年の社会が模索している組織のあり様をこの時代に颯爽と貫いている奇跡のようなものを感じます。
経済学、経営学にも通じる内容となっていて、明治の歴史と併せて、二重の深みをもって物語が進んでいきます。
下巻が楽しみ。