- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101302850
感想・レビュー・書評
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20年前、共に旅した旅芸人サダン・タラムの一行と偶然再会した女用心棒のバルサ。若き頭、エオナは何者かに狙われており、再び護衛をすることになったが…
守り人シリーズの外伝が出ていたとは知らなかったので、文庫の新刊で発見してビックリ!20年前の回顧もあるので若いバルサとジグロの活躍もあり面白かった!
今年は香君も読んだし、上橋さんの作品が2つも読めて嬉しい(*^^*) -
久しぶりのシリーズ新刊が読めて、すごく嬉しいです!
相変わらず、バルサはかっこいいですが、ジグロと旅をしているときの未熟者のバルサも、それはそれでかっこいいなぁと思います。
今回のお話は、現在進行の護衛の仕事を引き受けて、旅をしながら過去の思い出が進んでいきましたが、そこから、現在に繋がっている因縁や人物のからみが面白かったです。
それぞれの人物に課せられた試練が、どのような思考で選択されて、結果まで結びついているのか、思考を共有しながら読み進めます。登場人物が多いので視点も多かったですが、立場ごとの生き方の違いから、気付くこともあって、心が動かされた場面も多かったです。
死というものが、断絶などではなく、残された人のこれからの支えになっているという所がよかったです。物語の時間も、わたしの時間も同じように進んでいるのが嬉しかったです。 -
バルサのシリーズ。まだ続いてたんだ。
もしかしたら育ての親の娘かもしれない、という設定とバルサと養父と一緒に旅した過去をまたなぞるような構図が面白かったです。
昔は村から村を回って芸を見せる芸人集団ってもっと居たんだろうなぁと思います。テレビやラジオの普及によって、さらに言えば今はコロナの影響で舞台の配信なども盛んになって、その場に行かなくても芸能が楽しめる時代になりましたが、良い悪いという話ではなく、こういうところから芸事というのは始まったのかな、なんて読んでいて思いました。
今回は当事者だけでなく、第三者としてのバルサの視点があって本当に良かったなと思いました。どうしても対立した時は自分の側の方で物事を判断しがちですし、どちらに肩入れするのでもなく、違う視点から見るとまるで違う意味を持ってくる、という事は多々あると思うので。 -
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作中の登場人物みんなの幸せを願うサマさんが優しいなあ、大人だなと思います。
ホントにステキな読書体験をさせてくれますよね、もりびとシリーズ。...作中の登場人物みんなの幸せを願うサマさんが優しいなあ、大人だなと思います。
ホントにステキな読書体験をさせてくれますよね、もりびとシリーズ。 説明できないけどホロリときます。2022/09/01 -
高倉の健さん、どうもありがとうございます。守り人シリーズ、いいですよね!ステキな読書体験、非常に同感です。壮大な物語世界の神秘を解き明かす視...高倉の健さん、どうもありがとうございます。守り人シリーズ、いいですよね!ステキな読書体験、非常に同感です。壮大な物語世界の神秘を解き明かす視点と、人々の素朴な生活と感情を見守る視点が一緒に迫ってきて、私も読むと胸がいっぱいになってしまいます。2022/09/01
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16歳のバルサの旅と、今のバルサの旅を重ね合わせながら流れる物語。
不器用だけど静かに包み込むようにエオナを見守るバルサの姿に、ジグロが重なる。
バルサの中にはジグロの生き様が刻み込まれているんだなぁと、とても感慨深くなった。
もう一度この物語に出会えて嬉しかった。
私もチャグムの婚礼の話を読んでみたい!
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それぞれの立場で、重大な影響を与えかねない判断を迫られる女性達。親から子へ直接は伝えられなかったが、何らかの形で引き継がれていた事がその判断を助ける。
バルサがたまたま出会い護衛することになった旅芸人は、バルサが16歳の時に護衛したことがある一座だった。
親子の絆の物語だ。 -
本編終了後から始まるので、すわ新シリーズ開幕か!と期待したら、メインは過去の若かりし頃のバルサとまだ存命中のジグロの話だった。
終章の最後、バルサがまた旅からタンダの元に戻ってからのやり取りがしみじみとした幸福感があって良い。
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久しぶりにバルサと長い旅に出た気分です。この、共に旅をする感覚は、このシリーズならではの感覚だなぁ、と思います。風景の描写から伝わる空気感、お料理の描写からは目の前に湯気の立つ器がありありと浮かぶようです。登場人物それぞれが痛みを抱えながら、決して下を向かない強さがあるところも、とても好きです。
また一からシリーズを読み直したくなりました。