下天を謀る(上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (455ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101305257

作品紹介・あらすじ

「その日を死に番と心得るべし」との覚悟で幾多の合戦を生き抜いた藤堂高虎。織田信長亡き後、豊臣家に三顧の礼を持って迎え入れられるが、秀吉は茶々との愛欲に溺れ、天下人としての資質を失っていく。落胆した高虎は一時出家さえ試みるが、徳川家康から届いた一通の手紙に心を動かされ、再び下天を謀る決意を固める。「戦国最強」との誉れ高い異能の武将を人生を描く本格歴史小説。

感想・レビュー・書評

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  • 真偽は別として物語としては面白かった。

  • 豊臣末期の混乱、秀長の場面では泣ける、下巻へ

  • 下巻へ。

  • 血気盛んな武者たちが、将に成長していく様を、小気味よく語ってくれて、楽しくてしかたがないです。
    特に、冒頭(プロローグ)から登場した水野勝成殿が、そのあともちょくちょく登場してくれるのが、嬉しくて嬉しくて!下巻も楽しみです。

  • 下巻で

  • 映画化を

  • 藤堂高虎

  • 戦国武将藤堂高虎の物語。上巻は若い頃から豊臣秀長に仕えた頃、徳川家康と天下のために奔走し始めるまで。秀長が庶民一人一人が幸せな暮らしを過ごせるように考える心に打たれ、高虎は家来になり邁進する。その主従愛がとても伝わってくる。しかし、秀長は早くに亡くなってしまい、その継子も暗殺されてお家断絶。高虎は暗殺した黒幕を感づき、腸の中は煮え繰り返っていても、こらえる。それも秀長が目指した国を作るため。その志を一緒にできる家康と急速に近づいていく。

  • 戦国時代の武将、藤堂高虎。
    個人的には加藤清正が好きなのだけども、まぁとにもかくにも
    藤堂高虎のことなんとなーくしか知らないし
    まぁ読んでみようかな、と。
    最初の方の小牧長久手の戦いらへんとか
    というか、前半がとにかくダラダラしてて
    これ進むのか?と思いきや半ばに差し掛かったくらいから読むスピードが急激に上がった。
    藤堂高虎、とにかくコロコロ仕える武将を変えまくるので
    あまり好きではなかったけど、あぁこうゆうことねー!みたいな。
    羽柴長秀との主従関係がなんともグッとくる。
    まぁ家康はやたらいい人だし、三成はやたら悪いやつでっていう流れ。
    上巻の最後の方はほぼ徳川家康の関ヶ原の戦い前。
    まぁそこはさて置き。
    急激に面白くなったので下巻が楽しみ。

  • 藤堂高虎が主人公という、なんとも意外な小説。

    始まりは小牧長久手の戦いから。
    こんな武辺者のイメージはなかったので、
    とても意外なキャラクターとして描かれていた。

  • 「冬を待つ城」が面白かったので、同じ作者つながりで読んでみたら、思いの外面白かった。奇をてらったところはないが、読んでいて清々しく、気持ちの晴れる本だ。

  • 面白い、登場人物の描写と台詞がハマってる。読みやすいです。
    登場人物 藤堂高虎 水野勝成 他

  • 最初は内容に引き込まれず、一旦読むのをやめてしまったが、この時代の歴史に関する情報を得たので再度チャレンジをした所、主人公の高虎ではなく、高虎の主である豊臣秀長の藩主としての心構えや部下への深い心情に対して、人の上に立つ者の心構えに感銘を受けた。

  • 城つくりの名人であり、何度も主君を変えた裏切りの人物像が強い、
    藤堂高虎ですが、この本を読んで人物像が変わりました。

    羽柴秀長との主従関係が特に秀逸。

    上巻は小牧長久手の戦いから関ヶ原の直前まで。
    下巻がたのしみです。

  • 藤堂高虎に対しては策士というイメージしかなかったのですが、見方が変わりました。

  • 藤堂高虎の物語、小牧長久手の戦いから。最初は羽柴秀長に使えていたが、秀吉の側近により取り潰され、浪人している所を家康に乞われ表舞台に。城普請の腕を磨き、天下を平和にできるのはどのするべきかを考える。その結果は家康を担ぎ出す。
    さて続きは下巻に!
    物語は結構テンポがいいので面白い!

  • 藤堂高虎を主人公にした長編の上巻。
    賤ヶ岳の戦いから関ヶ原の戦いの直前まで。

  • 直木賞作家が描く、戦国末期の諜将:藤堂高虎。
    とにかく面白い!

    高虎本人は勿論、周囲で描かれる、豊臣秀長、秀次についても
    これまでのイメージが覆される人物像。

    何よりも太閤秀吉については、三成、淀殿との関係性から
    晩年の凋落ぶりが生々しいくらいに描写される。

    主題の“謀る”の意味も取り違えていた。
    秀吉・家康それぞれに重用された、高虎の生き様に
    物語にどんどん引き込まれている。

    とにかく、下巻が楽しみでならない。

  • 藤堂高虎物語。
    城作りの名人であり何度も主君を変えたひと。
    なかなか新鮮な内容。

  • 本作の解説に在るのだが…藤堂高虎は「利得第一を原理に行動」で「保身が巧い」と見られ勝ちな人物であるが、実はそうでもない…徳川家康が実力派大名の中から見出した彼の“同志”的存在であり、幕藩体制の礎づくりに尽力した人物であり、他方で領国の繁栄を目指して有益な仕事を多くしているということが、本作では綴られている…

  • 藤堂高虎を主人公にした時代小説なのですが、ちっとも古臭く感じないのは、精神性が素晴らしく私たちの心に響く何かがあるからだろう

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著者プロフィール

作家。1955年福岡県生まれ。久留米工業高等専門学校卒。東京の図書館司書を経て本格的な執筆活動に入る。1990年、『血の日本史』(新潮社)で単行本デビュー。『彷徨える帝』『関ヶ原連判状』『下天を謀る』(いずれも新潮社)、『信長燃ゆ』(日本経済新聞社)、『レオン氏郷』(PHP研究所)、『おんなの城』(文藝春秋)等、歴史小説の大作を次々に発表。2015年から徳川家康の一代記となる長編『家康』を連載開始。2005年に『天馬、翔ける』(新潮社)で中山義秀文学賞、2013年に『等伯』(日本経済新聞社)で直木賞を受賞。

「2023年 『司馬遼太郎『覇王の家』 2023年8月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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