- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101321240
感想・レビュー・書評
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物語の構成が工夫されているのですがそれがおしゃれでした。
でも作者の表現力が凄まじ過ぎて没入感はあまりなかったです。
なんの話ししてるんだ?となって1つ目は特に集中できませんでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
四つの繋がったロンド小説。
上流層の嗜好と愛欲。
「反行カノン」
「フレンチ・カンカン」
「三幕アリア」
「輪舞曲」
個人的には、「反行カノン」が好き。
性的不能の夫の言い付けで、勧められた男達と関係する妻。あるパーティーで知り合った高校三年生の男の子とも関係してしまう。夫には内緒で、何度か身体を重ねるうちに、本当に愛し合うように…。彼の大学合格のお祝い旅行を最後に別れるまでを描いている。
姫野さんの書く純愛、やっぱり好きだな♪
タブーがない代わりに、潔くて強い女性が特に好き。
この小説はお洒落です。 -
途中でやめた
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姫野さんは何故この小説を書いたんだろう…と感じながら途中まで読むくらい距離のある対象「淑女」の心の内と庶民にとっての非日常世界が展開されてくのだが、「三幕アリア」でようやく「コルセット」の意味を感覚的に理解できてくる。ここからが、ぐぐっと盛り上がりました。
本はもっぱら図書館派だが、買うのであれば、姫野カオルコさんの作品なら躊躇しないかも。あぁ、また、「受難」読みたいって気に。(作風は異なるが。)
「躾として小説本を読むのは低俗とされて」きていない事の幸福さよ。。。 -
何だか、凄い本読んじゃった!という感じ。初読みの作家さんで、どんなだろう?と気になっていたいたんだけど。官能小説?でいいのかな。富裕層の性癖?を覗き見した感じ。短編だけれど、設定は固定。藤沢さん、4つあるうちの最初と最後は同一人物?2つめと3つめは別人?読んでるうちに混乱してきた。「三幕アリア」の藤沢さん、大人で素敵。そしてどの話も藤沢さんは魅力的。
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独特の雰囲気を持つ物語。途方もないお金持ち達の膿んだ心の物語。お金があろうとなかろうと、恋人や配偶者がいようがいまいが、恋をしてようがしてまいが、この世のすべての人達の本当の姿は一人だ。
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コルセット。
そう、まさにコルセット。
裕福な家の女性達。
四人が織りなす、恋とも、愛とも呼べないような官能。
全ての物語の末文と、はじめの文が連鎖している。
一話目の最初の文と、
ラストの末文が一緒。そんな感じに。
「男のほうが誘ったか、女のほうが誘ったか、ときに人は順序について考えるが、犯罪やもめごと以外においては、こういうときはいつもほぼ同時なのだと、わたしは思う。
喉の渇いていない人は水を飲まないし、かわいている人は空のグラスをとらない。」
まさに!
という感じの文章が、時々落ちていて
それを拾って歩くのが楽しかったです。
登場人物の異常さが、その中のピュアさを引き立たせるんですね。
「いまだけは。いまだけは受けていよう。いまだけの時間を。」 -
けだるーい感じ。
どこか白粉の匂いを感じるような。 -
各章の頭と終わりが繋がっていて、「藤沢さん」という名前がずっと出ている。
実験的な書き方が面白かった。
比喩的な官能?
夫にセックスの相手を斡旋される妻
同性愛者の夫の恋人をしつける妻
女子高生の自意識
旅先のアバンチュール -
始めて手を出した姫野作品でした。難易度高いなというのが素直な感想です。四つの短編が少しずつ繋がっているという新鮮な感覚。上流階級と性の描写っていうのがこの本の重要なポイントなのでしょね。もう一回読んでみようかな。男性の同性愛はやっぱり美しくない。