宰領―隠蔽捜査5― (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
4.18
  • (154)
  • (225)
  • (60)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 1631
感想 : 152
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (423ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101321608

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • キャリアの竜崎大森署署長。元キャリアの政治家秘書から衆議院議員が行方不明の連絡。非公式な捜索依頼。数時間後、車が発見。運転手が殺害。捜査本部の副本部長で現場へ。
    羽田からボートで横須賀に潜伏。警視庁、神奈川県警、警察庁で指示の奪い合い。伊丹から現場を一任された竜崎はSIT到着を待たずSTSに突入。人質奪取。
    刑事部長のキャリア同期の伊丹の部長の指示に従わず。
    竜崎に謝罪を求める。それが謝罪か?
    監察官が動くかも。二回目の失敗は依願退職。それをとめたのは伊丹。
    竜崎「ありがとう」
    伊丹「その言葉が聞きたかった」
    誘拐犯はひきこもり。動機は父から「なにもできない」と
    言われたから。運転手殺害に疑問?
    違法風俗店通いをマスコミにながすと運転手が政治家を脅していた。元キャリア刑事が実行犯をあやつり警察の捜査を見越した誘拐事件
    2浪の長男が東大合格。前日に高熱。初日は試験終了後に救急車で病院。
    竜崎は誘拐事件の陣頭指揮をしながら息子の容体をきかされた

  • 竜崎さんを読んでいるとすごく安心する。このブレなさ。
    珍しく伊丹とぶつかる場面もあるのだけどその後のやりとりがなんか可愛いし。
    今回の事件は事件自体もなかなか興味深く、面白かった。

    2019.2.3
    21

  • 衆議院議員の誘拐が発生、又その議員運転手殺害という殺人事件も重なる。警視庁と神奈川県警の合同捜査の指揮を任せられる竜崎。呆れるほど真っ直ぐで、正論で無駄な事が嫌いの竜崎。本当に、こんな階級や体裁ばかりの警察内部だったら……何だか怖いよ。伊丹との、やり取りの中でもクソ真面目な竜崎が面白い。一体、冴子とは、どんな風に結婚したのか知りたくてたまらないです。会話がスピーディーなので、あっという間に読了。

  • 久しぶりに会う竜崎。元警察官僚で国会議員秘書からの内々の要請に対し、誘拐を前提とした指揮本部を設置した竜崎のスタンダードに敬服した。同時進行で、息子の東大受験に関するゴタゴタも起こる。果ては完全アウェーの神奈川県警へ出向いて最前線の指揮を執らされる。ここが本作のクライマックスだ。読み始めてから、続きが気になって一気に読了!

  • シリーズ五作も読めば多少ワンパターンに感じてしまうのは仕方がない。
    立場や損得を考えず合理的に解決しようとする竜崎と、反発しても結果的に竜崎を認めざるをえない周囲の人間。
    これはもう鉄板ですね。どうせこうなるだろうと思っていても、面白いものは面白く
    竜崎ファンとしては「そうこなくっちゃ」という気分にさせられる。
    常に間違わない道を選択していると言い切れる真っ直ぐさ、余計なことばかり考えてしまう一般人とは違うなぁ。
    それでも少しずつ、部下や家族への接し方が変わったように思える。何だか嬉しくなった。

  • あっという間に第5弾。一気読みもここまでしてしまった(1日で、2~5まで)
    今度は神奈川県警までかかわってくるし、自分の部下たちを使えないし、アウエイでの仕事。
    竜崎が変わったなあと思えるのは、人の動かし方。どうしたらこの人たちは動くのか。納得はしないかもしれないけどその場で、できるだけうまく人を動かせるかが管理職の仕事。それをよく考えながら働いているところが初期のころにはなかった面。
    息子が、気が付いたら、2浪していました。やっと合格。よかったよかった。

  • 今回は「警視庁大森署署長・竜崎伸也」対「神奈川県警」です。

    過去に、米国土安全保障省に所属する大統領のSP(『疑心』)や外部省庁の官僚(『転迷』)との対決があったので、いまさら感がありました。
    しかし、竜崎の原理原則に則った合理的な判断は、読者の期待を裏切りません。伊丹の指示に従わずに事件を解決してしまう点はさすがと思う反面、国民の目線から考えれば当然の対応だったと思う。

    上意下達を基本とする警察の長所と短所を見せられた感じがした。

    邦彦君の進路が決まったことだし、竜崎には、もっと国ために仕事をしてもらいたい。

  • 痛快なんですよね。
    回を増すごとに伊丹さんの無能さが明らかに。

  • 今回は竜崎が我慢、調整をするシーンもあり。家族の物語が並行して描かれるところもこのシリーズならでは。変わり者感はやや少なめだか、面白かった。

  • 途中マンネリ感を、少し感じましたが、さすが竜崎署長は鉄板でした。終盤の急変も面白い。

全152件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

今野敏の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×