義男の青春・別離 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1998年7月29日発売)
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101328140

感想・レビュー・書評

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  • 朝目が覚めると
    今日は外がひどくふくらんでいるようだった

    外が家のなかに侵入してくる



    5歳で父親を亡くしたつげ義春。

    「がまんしてくれよな タクワンしかないんだよ」


    すざましい貧しさで、さらには母親の再婚相手が作中では
    本当に酷い人で、
    とても不幸な環境で育ったのだなと感じました。

    さらにひどい赤面恐怖症だったつげ義春は、
    小学6年生の時、運動会で多くの観客の前で走るのを恐れ
    足の裏をカミソリで切ったそうです。

    今の時代なら、
    きっと心の病気だ、と病院にいけたのでしょうけど、

    小学校卒業後メッキ工場で働き、
    ろくなものも食えず、

    おまけに外は空襲が頻繁に起こるような環境では、
    そんなことで落ち込んだりする時間も
    絶対なかったのでしょう。とおもいます。


    大人になったが漫画は売れず、恋人に浮気され、
    自殺未遂、

    そんなつげ義春の、
    自分の生い立ちを書いたこの本!
    短編集です。

    ぱっと買ったのですけれどすごい本でした。
    ゆとりな私には、本当に信じられない事実が!


    しかも当時サンデーとかで掲載してたそうです。
    サンデーすごいな!


    いまや美術史の時間にも名前の出てくる、
    コミック「ガロ」
    つげ義春がよくまんがを描いていたガロ!

    商業性より作品を重視するという姿勢を徹底したガロは、
    1980年代、社員もまともな生活ができなかったそうです。

    しかしガロに憧れ作品を投稿するコアなファンが多く、
    副業みたいなことをしながら細々雑誌を支えてたとか・・・


    あまり詳しくない私ですら、
    今の少年誌とは違う!と思います。
    だって今の漫画は、巻数がどれもこれもすごすぎる!
    壮大な夢を目標に仲間とがんばる、血のバトル、仲間との友情。。。
    そんなものはもう飽き飽きなんだー!!!!!!!
    (でも普通によんだら面白いんですよね><)

    ガロが育てたみんなは、たくさん世に作品をのこしているのですね。

  • 必殺するめ固め という衝撃。装丁は平野甲賀さん。

  • ひとつ前に読んだ『無能の人・日の戯れ』より好き。
    たぶん、“夢”(寝て見る方)を感じさせる短編が、
    いくつか収録されているからだと思う。

    あまりに現実過ぎる話より、
    地に足が付いていないこれらの話に惹かれる。

    だけど、どの話も、基本的に夢なんだか現実なんだか・・
    という曖昧さはあるんですがね。


  • 評価できない。。。

    ねじ式から入ろう、と思っていたのに
    タイトルと値段にひかれて購入。


    外のふくらみが、すごくこわい。
    思い出すだけでもこわい。
    これって変人の発想のようにみえて
    みんなが一度は夢で見たことがあると思った。
    このこわさ、多分、しばらく忘れられない。

    こんなにこわいものをサラサラ(苦労しているんだろうけれど)
    書けてしまうなんて、やっぱりすごい人なんだ、と思うぐらいしか出来ない。

  • 朝目が覚めると
    今日は外がひどくふくらんでいるようだった

    外が家のなかに侵入してくる



    5歳で父親を亡くしたつげ義春。

    「がまんしてくれよな タクワンしかないんだよ」


    すざましい貧しさで、さらには母親の再婚相手が作中では
    本当に酷い人で、
    とても不幸な環境で育ったのだなと感じました。

    さらにひどい赤面恐怖症だったつげ義春は、
    小学6年生の時、運動会で多くの観客の前で走るのを恐れ
    足の裏をカミソリで切ったそうです。

    今の時代なら、
    きっと心の病気だ、と病院にいけたのでしょうけど、

    小学校卒業後メッキ工場で働き、
    ろくなものも食えず、

    おまけに外は空襲が頻繁に起こるような環境では、
    そんなことで落ち込んだりする時間も
    絶対なかったのでしょう。とおもいます。


    大人になったが漫画は売れず、恋人に浮気され、
    自殺未遂、

    そんなつげ義春の、
    自分の生い立ちを書いたこの本!
    短編集です。

    ぱっと買ったのですけれどすごい本でした。
    ゆとりな私には、本当に信じられない事実が!


    しかも当時サンデーとかで掲載してたそうです。
    サンデーすごいな!


    いまや美術史の時間にも名前の出てくる、
    コミック「ガロ」
    つげ義春がよくまんがを描いていたガロ!

    商業性より作品を重視するという姿勢を徹底したガロは、
    1980年代、社員もまともな生活ができなかったそうです。

    しかしガロに憧れ作品を投稿するコアなファンが多く、
    副業みたいなことをしながら細々雑誌を支えてたとか・・・


    あまり詳しくない私ですら、
    今の少年誌とは違う!と思います。
    だって今の漫画は、巻数がどれもこれもすごすぎる!

    ガロが育てたみんなは、たくさん世に作品をのこしているのですね。

  • 白黒エロティック 威圧感のにじみでる乳房

  • 夢系の作品は奇妙で面白い。夜が、くる。

  • つげ義春作品で一番泣けた。「無能の人」より泣いた。

  • 「夢もチボーもありません」

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著者プロフィール

つげ 義春(つげ・よしはる):1937年生まれ。漫画家。

「2024年 『つげ義春が語る 旅と隠遁』 で使われていた紹介文から引用しています。」

つげ義春の作品

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