ファントム・ペイン: 天命探偵 真田省吾3 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.74
  • (42)
  • (100)
  • (78)
  • (11)
  • (1)
本棚登録 : 1030
感想 : 66
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101336732

作品紹介・あらすじ

麻薬王"亡霊"の脱獄。それは凄惨な復讐劇の幕開けだった。予知夢を見る美少女・志乃が予言する仲間たちの死。追いつめられる探偵チーム。そして、明かされる山縣と公香の過去。狂気の王が生み出す怨嗟の螺旋は、警察や公安をも巻き込み、関わった者すべてを奈落の底へと突き落とす-。未だ曾てない絶望を前に、真田は運命を変えることができるのか。絶対絶命のシリーズ第三弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • シリーズ3作目。
    前作の病院立てこもり事件もハラハラしたけれど、今回は前作以上に探偵事務所メンバーが危機的状況に陥る場面が多くてスリル満点だった。
    いつも突っ走る真田を冷静に支える山縣と公香が感情的になって単独行動しちゃうし、敵は強いし、探偵チームが動けば動くほど事態は悪化するしで終始ドキドキして先が気になった。

    麻薬王"亡霊"に深く関係する山縣と公香の過去。
    守れなかった後悔や簡単には抜け出せない苦悩を思い出しながら、いま守りたい仲間を思って揺れ動く感情。
    今回の主役は間違いなく山縣と公香だけれど、終盤の真田の行動はやっぱり彼にしかできないし、真田の敵も味方も関係なく巻き込んじゃうところも彼の魅力だ。

    ハラハラドキドキしながらも最後の公香と黒木の対面にはジーンと暖かな気持ちにもなった。

  • 11月-09。3.5点。
    天命探偵シリーズ第三弾。
    ある社長令嬢を守るという依頼。一方山縣が以前捕まえた麻薬王が脱獄し。。

    相変わらずのスピード感。途中まで最終話かと思うような展開。面白かった。

  • 主要メンバーも固まり、いよいよ伏線回収へ
    山縣、公香の過去が語られる!!
    って事で、今回もバリバリのアクションエンタメ
    爆破あり、涙あり、人の本質的な優しさあり
    特に今回主役のお二方、自分のことになると
    冷静でいられなくなるところが
    人間らしくて、非常に魅力的でした(≧∀≦)
    ほんと人らしくて人間力で人のはなしだなぁ〜と
    まだまだ続くようなので、もう少し真田くんにはバイクを破壊してもらいたいと思います。

  • 天命探偵シリーズの3作目。

    ドジをふむ、バイクは壊す、一直線にツッコむ、真田の無鉄砲さは相変わらず。

    一応、主人公は真田だが、探偵モノで、こんなめちゃくちゃな主人公はあまり見かけない。

    ただ、今回は真田の十八番を奪う形で、公香が突っ走る。

    凶悪で頭脳明晰な犯罪者、そして、かつて真田の両親を殺した男、「亡霊」が脱獄する。

    それは、自分をとらえた者、裏切った者への復讐のためだった。

    今回も志乃は、大切な人の窮地を夢で見る。

    さらに山縣と公香のヘビイな過去が明らかになる。

    シリーズが進むごとに、志乃は強く、たくましくなっていく。

    立派にチームのメンバーになっている。

  • 映像を見るような面白さ。

  • 天命探偵シリーズの第3弾。
    ファントム「亡霊」と呼ばれる犯罪者が脱獄した。それは、新たな恐怖の幕開けに過ぎなかった。
    探偵チームを襲う絶望の数々。
    山縣や公香の悲しみの過去があらわに。
    真田は、運命を変えることが出来るのか。
    ハラハラドキドキの結末は如何に。
    必読の一冊です。

  • 2016.10.29 完読

    シリーズ3作目。

    公香の過去が明らかとなる本作。
    亡霊と呼ばれる一大麻薬シンジケートを作った犯罪の天才、黒木が脱獄するところから、話は始まる。

    2作目で、出会った鳥居が登場して、ちょっと興奮した。
    でも、なんとなく、2作目に比べて落ち気味感を味わうかな。

    仲間を巻き添えにしたくないって気持ちが、すごくくどい気がしてならない。
    そして、なんだかもどかしい。

    以下、ネタバレ。
    最後の終わり方は、すごく好きだった。
    ムエタイを扱う敵、武井が、実は潜入捜査官であったこと。その武井と争う真田の無謀さや真っ直ぐさが、非常にわかって、ほくそ笑んでしまった。柴崎が名前を聞くたびに、頬が緩むのがすごくわかった。ああ、そゆことねって。真田らしさが伝わる。
    黒木の死に間際に、公香が、あなたを忘れないって言って、黒木が涙を流すシーン。
    ぐっときた。冷徹な黒木ですら、忘れられることの怖さがあったのだ。絶望で終わらないこのシーンは、私的には、すごく好きだったな。

  • 前2作はこの3作目のためのお膳立てだったとも言えそうな主要メンバー達の過去とリンクしたハードなお話ですね。
    特に山縣と公香ごトコトン追い詰められてハラハラします。
    今回もお約束通り、真田は無鉄砲振りでバイクごとボロボロになり、伊沢署長は人望がなく、柴崎は役立たず…。
    女子中学生、恭子ほ親子の絆を取り戻せたのだろうか、無理でしょうね。エピローグで語られていないですね。
    4作目も近いうちに読みたいと思います。鳥居は探偵事務所に正規加入してるのかな。

  • 予知夢の話はいろいろありますが、このシリーズは面白いと思います。一気に読めます。

  • サクサク読めて爽快!
    相変わらずジェットコースターのような展開です。
    そして、読み終わって一言。

    ほんとによく生きてるな、こいつら…。

    不死身か!?不死身なのか!?と思わず疑ってしまうほど怪我がひどい。
    ドラマティックな展開に怪我はつきものですが、ほんとによく死なないな…。

    さて、今回私が一番盛り上がったのは、公香さん、山縣さんの過去清算編を押しのけて、鳥居さん登場シーン!です。
    おかえりなさい!本編へ!再登場するって信じてた!ちょうカッコいいです!誰より冷静ですし。
    事務所メンバーには入らないかもですが、今後も協力者として活躍いただけそうです。やった!

全66件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

2003年『赤い隻眼』でデビュー。改題した「心霊探偵八雲」シリーズでブレイク。様々なエンタテインメント作品を発表し続けている。

「2023年 『怪盗探偵山猫 深紅の虎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

神永学の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×