星のかけら (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101349312

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  • 雑誌「小学六年生」に連載された作品です。小学校高学年、中学生にぜひ読んでもらいたい。
    生きるってすごい!と思わせてくれる心温まるお話でした。

  • 小学6年生掲載。
    いじめを受けている少年が、塾の友人からどんなことも耐えられる「星のかけら」というお守りのことを聞き、一緒に探しにいったことから、さまざまな人たちの人生が動き出す。

    大人になって読むと、少しものごとが綺麗に解決しすぎているように思えるけれど、子どもの頃の自分だったら、生きることや死んでしまうこと、何かを変えたいときにどうしていく必要があるのか、考えるきっかけになっていたと思う。

    生きていくことは、自分の足で歩んでいくこと。
    昨日と今日の自分は違って、今日と明日の自分も違う。新しい夢にも悩みにもあいながら、変わっていけるのだ。

    怒ること……というか、向き合うことについての描かれ方も印象的。主人公は自分の本当の夢を守るために、勇気を持って怒り、気持ちを伝えている。いじめられるがままだった主人公が反撃に出ると、案外、相手は押し負けるのだが、相手を屈服させることが目的だと勘違いしないところに慎重さが伺えて好感をもてる。

  • 星のかけらという表現がとても気に入りました。

    何気ない日常を過ごしていることがとても幸せであること。

    何かにつまづいて転んでしまっても、自分の意志で立ち上がり自分の力で歩んでいかなければならないこと。

    とても心に染みるような、物語でした。

    私もこれから生きていく中で、心の中にある星のかけらを、何回も光らせることができるようになりたいと感じました。

  • 「生きる」、「死ぬ」の意味をだんだん分かっていくユウキ達を見て自分自身も大人になれていけてる気がした。
    重松清の本は好きだからこれからも読んでいきたい。
    とても良い作品だった。

  • 事故現場に落ちているという、「星のかけら」を通じて周りの人が成長していくファンタジー小説。読んでいて道徳的要素が表立っている感じがして、少し物語に入りきれなかったけれど、後半のヤノの正体のあたりから引き込まれた。小学生でも読めるし、読書をよくする人なら1時間半くらいあれば読み切れる。もともと『小学六年生』に書いてたやつだと読み終わってから知った。

    関係ないけど、いじめの描写で自分が小6の卒業前に変なあだ名つけられて一時期いじめみたいになってたのを思い出した。今思うと本当にくだらないし、そんなこと人生の隅の隅にしかないようなことだけれど、学校というコミュニティでしか生きていない小学生の頃の僕にとってそれはとても傷ついたことだった。本当に集団で一人をいじめることはよくない。

  • 小学六年生の少年たちが、持っているとどんなに嫌なことでもしっかり耐えられるという噂の「星のかけら」を探し求める中で、交通事故で亡くなった少女の霊と出会う。
    そして、少女と関わりのあった人たちと出会い、様々な感情を理解して少年たちは成長していく。
    彼らに起こった出来事を通じて、一歩前に踏み出す勇気や、生きていることの素晴らしさを教えてくれる心温まる物語。

    亡くなった少女の母親が気丈に振る舞っているその気持ちを考えると辛いが、その少女に対して罪悪感を抱き続けている少年に対して「ずっと覚えてくれてて、ありがとう…生きてくれてて、ありがとう…」と優しく抱きしめてあげるシーンはとても感動的だった。

  • 好きな小説家は?と聞かれたら迷わず重松清と答えます。
    おじさんが出てくる話の方が好きですが、ファンタジーでもその美しく優しい言葉選びは何一つ変わらない。


    生きるって、死ぬって、一体どういうこと?命の意味に触れ、少しずつおとなに近づいていく少年たちの物語。

    背表紙に書いてあるこの紹介文以上の解説が見当たりません。

    なんか読みやすいなぁと思って最後のページ見たらなんと「小学六年生」に連載されていたものだそうで。
    ううむ、たしかに小学六年生にはいいテーマだなぁ。こういう文章を小さいころにもっと出会っておけばよかった。

  • 大好きな重松さんの本を発見!と、無条件で購入。
    実はこの作品、「小学六年生」に連載されていたものでした。
    小学生の時に読んでいたら感動~!だったと思うけど、さすがにちょっと物足りない。

  • 面白かった〜!子どもの時に出会いたかったけど、最後まで読み切れたかなぁ。

  • いじめと、交通事故で亡くなったある少女の話が混ざり合う。読後感は爽やか。生きて、前を向いて歩いていくことが大切なんだよな、と感じさせる。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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