- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101405049
感想・レビュー・書評
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非常によかった。
5話の短編だったけど、どれも切なくて澄んでいる文章で、なんというか読み終えてから美しさの余韻に浸るようなところがあった。こういう気持ちは言い表しがたくてもどかしいなぁ。男性より女性のほうがこの本は好きそうだし、古典の純文学好きな人は好きな作品だと思った。読みやすいし、実際内容もありえるような話なんだけど、読み終えたときの後味がすごくいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
直木賞受賞作「恋文」。夫婦とは何かを考えさせられた。10年一緒にいても分からない部分があるのは当然で、それは本当の友人と思う人にも言える事。別れの証がラブレターに変わる時、そんなこと全てが受け入れられるのかも。その他4作奥深い恋愛小説。
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大人の恋愛短編集。美しい文章とストーリーに、胸がじゅんとなります
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91回 1984年(S59)上直木賞受賞作。表題作を含む短編集。白血病を発症した昔の彼女の元へ走る夫とそのことを寛容に見守る妻の話。少しの幸せとせつなさを味わえる秀作。おすすめ。他の4作品もそれぞれシチュエーションが違っての恋愛物語が味わえる。
収録作)『恋文』、『紅き唇』、『十三年目の子守唄』、『ピエロ』、『私の叔父さん』 -
夫婦、恋人、愛人、横恋慕、浮気、不倫。すべての恋愛はミステリーで時には不道徳なことも。だけどここに出てくるお話のなかの愛は、魔法にかけられたように、すべてがいとおしく思えてしまうものばかり。愛とか優しさとか弱さとか、それぞれが罪深い。というよりもこの1冊丸ごと、罪深い。でもそこが、罪深い愛こそが、いとおしいのだ。小説のマジック。あとはとにかく、連城さんの美文っぷりにうっとり。おもしろかった!
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奥行きのある大人の物語。
便利な時代の饒舌な絆ではなく、誰かの存在や人生をじっくりたどるような、やさしさに満ちあふれている。
昭和という時代背景に、憧憬すら覚えた。 -
ひとつひとつがとてもよろしい
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泣いちゃいました。
あまーい、あまーい恋愛のおはなしではなく、
何かしらを抱え、でも流れる日常をそれなりに過ごす大人たちの物語。
最近、恋愛ものを読むたび、辻仁成のサヨナライツカを思います。