家族趣味 (新潮文庫 の-9-3)

  • 新潮社 (1997年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (275ページ) / ISBN・EAN: 9784101425139

みんなの感想まとめ

人間の欲望とその危うさを描いた短編集で、各話が「ボーダーラインを超えすぎた人々」の物語を紡いでいます。収集癖に悩む女性や筋力トレーニングに没頭する男性、恋愛で心を病む人など、さまざまなキャラクターが登...

感想・レビュー・書評

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  • 好き嫌い別れる作品だと思う。私は結構好きだった。
    色んなホラーとかミステリーとかあるけど、結局いちばん怖いのは人間だな。
    何事もやりすぎはよくないですね、程々がいちばん。
    ただ、やりすぎてるときにはもう自分では歯止めが効かないし、やりすぎという自覚もない。そういう人間の欲を追求する怖さがうまく書かれてる。

    間違いないのは、人様に見られたくないようなことはするなということですね。

  • 基本的にはバッドエンドだが、デジ・ボウイは他と違って悲しいが救いがある。
    短編はどれもサクッと読めて、それでいて満足できるものだった。

  • ダメでも、すごくおもしろい、でもない。
    普通に楽しめた。

    短編集になっていて、
    どの話も、「ボーダーラインを超えすぎた人」の話。

    収集癖のある女
    筋力トレーニングにハマる男
    恋愛で精神を病んだ人
    感情がない少年
    結婚も恋も仕事も楽しみたい女

    なんでもほどほどに…

  • なんでもない日常が、ラスト数ページであっという間に色を変えていく様子が見事。短編ならではのテンポの良さで、あっという間に読み進められる。

  • 短篇集。

    これもすべてが、シャープでスマートで面白かった。乃南さんの書く短編は、最後の落とし方が鋭くて、ユニークで。あっけなくて、面白い。
    「彫刻する人」なんかは特に、そう感じた。

    乃南さんの話に出てくる、女の人も男の人も女子も男子も、老女も老翁も、みんなすべてが「本物」みたい。気持ち、というか視点がそれに近い。

    表題作の「家族趣味」は、怖かった。そして悲しかった。哀しかった。
    「家族」――理想の家族像――をつくることが、趣味。そこには人の温もりがまったくない、ということに、まったく考えを及ばせなかったことで、なにもかも失ってしまう。これも展開が隙なく、意外で最初から最後まで楽しめる本です。

  • 全部オチがぞくっとして面白い。デジ・ボウイがよかった。

  • 乃南アサの魅力がギュッと詰った短編集。基本的にどの作品もバッド・エンドだが、『デジ・ボウイ』は少し泣かせる結末である。彰文が何故デジ・ボウイになったのか気になるが、それを描こうとすると直樹と彰文の物語ではなくなってしまうので、この作品はこれで充分なのだろう。

  • ★購入済み★

  • うっ、そうくるか?! な短編集。
    結構好きだ。

  • デジ・ボウイの結末に一番驚いた。さわやかだろうか?この生き方を間違っていると言ってしまうことはできないが、何かが違うと思う。

    直樹はこれからどうやって生きていくんだろう。
    妹も。

    家族趣味は趣味が悪すぎる。

    でも、どの話ものめりこんで読めた。濃い~短編ばかりで満足。

  • 「忘れ物」という短編はほんとうにゾッとした。読んだ後も少し読み返してしまうくらいに最後はどんでん返しが待っている。これは小説でしか表現できないのではないかと思う。
    普通の人たちの狂気や恐ろしさというものがこの短編集のテーマにあって、久しぶりに夢中になって読んだ。
    「デジ・ボウイ」の読後感がいい。救いようがないけれど。

  • 2015/5/13 読了

  • 暗い話は苦手だけどこれは嫌いじゃなかった。
    なんだか、世にも奇妙な物語にありそうな話。

  • 気持ち悪い。但し最近はこういった後味の悪いサスペンスやミステリーを読む率が多くなっている。
    ドロドロとした暗い人間関係。いやまあ根がそういうものだって知らしめるには良い作品のようだ。
    女性作家の作品はこういうところが恐ろしい。
    ミステリーとサスペンスの違いってなんだろうな。

  • ■魅惑の輝き
    切り詰めた生活でみすぼらしい恰好をして、サラ金から借金を繰り返してでも宝石を買い続ける買い物依存症の女性の話。ラストであんなことになっても宝石に陶酔する様子が恐ろしかった。

    ■彫刻する人
    彼女から冗談交じりに「富士山みたいな体型」と言われたのをきっかけにダイエットを決意し、いつの間にか肉体改造に夢中になってしまった男の話。見た目が変わると性格も変わることはあると思うが、悪い方に変わってしまうとこうなるのか。悪夢のようなオチ。

    ■忘れ物
    本書の中で最も面白かった。ミスリードによるどんでん返しがあるわけだが、私はかなり序盤で「読めたぞ、この課長はホモなんだな」となぜか思い込んでしまい、だいぶ先まで真相に気づかなかった。ミーティングの最中で包丁を研ぎ始めるとか怖すぎて、むしろホモであってほしかった。

    ■デジ・ボウイ
    成績優秀だが、血が通っていないのかと思うほどに淡白な従兄弟。この結末で良かったのだろうか……。取り返しがつかない。

    ■家族趣味
    大学を出てすぐに結婚し出産、若いうちに子育てを終え人生を謳歌する女の話。何も、浮気するだけが女の人生の輝きじゃなかろうに、アホすぎて同情する気にもならない。しかも、仕事が充実しているそうだけど、学校を出てから社会経験のない人をいきなり雇う会社なんてあるか?

  • 日常に潜む、こわい話。
    おもしろかったけど、団欒の方が好きかな。

  • 私には合いませんでした。

  • 『魅惑の輝き』とり付かれるのかなぁ
    『彫刻する人』タイトルがユニーク、そしてどこまでいっても彫刻
    『忘れ物』解説にあったように映画や漫画では無理ですね
    『デジ・ボウイ』解説の柴門ふみさんと同じく私も涙
    『家族趣味』家族のかかわり方を考えます

  • 彫刻する人>忘れ物>デジ・ボウイのつながりが秀逸。


    肉体トレーニングに潜む罠(ありそう)、
    出来る上司と優秀なリーダーに憧れる女子社員、
    クールというよりやる気のない友人のプレゼント。

    すべてがきちっと展開するのが、気持ちよい。
    この短編集も、なかなかの粒ぞろいです。

  • 「忘れ物」「デジ・ボウイ」の2編は恐ろしいながらもおもしろい。あとの3編はただただ恐ろしいと思いながら読みました。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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