坂東蛍子、日常に飽き飽き (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社
3.07
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本棚登録 : 320
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800066

作品紹介・あらすじ

「新潮nex大賞」受賞作。疾風怒濤の女子高生譚。その女子高生、名を坂東蛍子という。タクシーに乗れば誘拐事件、出歩けば十重二十重のストーカー包囲網、恋に落ちようものなら世界が震撼する。だがそれも、本人は知らぬこと。彼女自身は、無邪気に暢気に黄金の青春を謳歌し、今日も今日とて、公道のど真ん中を闊歩して、人生という大海原を自由気ままに航海する。天上天下唯我独尊、疾風怒濤の女子高生譚。面白いこと、この上なし。

感想・レビュー・書評

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  • 疾風怒濤の女子高生譚
    本人はいたってのんきに青春を謳歌してるのに
    誘拐事件に巻き込まれ、果てには地球滅亡のキーパーソン?!

    人形にぬいぐるみ、宇宙人に幽霊までまきこんだ
    ドタバタ大騒ぎ。
    気楽に読むにはいいかも

  •  視点がころころ変わるのが分かりづらかった。
     ころころ変わってもおもしろい作品はあるから、単にこの作者さんのその書き方が私に合わなかっただけだと思うけど。
     1話目も全部読み切れなかった。

  • 才色兼備な主人公が、本人は知らないままに人類滅亡の危機の中心人物になっていて、周りの宇宙人やらアンドロイドやら意志持つぬいぐるみやら神様やらが右往左往する話(笑)
    ちょっと読んでて涼宮ハルヒを思いだしてしまった。
    そう言う意味ではこれ新潮文庫だけどラノベだよね。
    ハルヒとの違いは語り部が固定されてないことと主人公が巻き込まれ型な所。
    そのため少し共感しにくかったかな。

    ラストのなんだかよくわからない(笑)壮絶な追いかけっこは楽しかった。
    まあ結末はわかってたので、驚きはなかったけど、安心感はあった。
    ただこのスタイルで続けるのはちょっとムリがある気がするなあ。

  • より正確に★をつけるなら3.5くらい。
    極端に悪くはない、でも主人公のキャラクター像が「涼宮ハルヒ」みたいな、ちょっとありがちなのが残念。

    作者の文体は、ユーモアのセンスもあるし、文章力も感じる。…が、「説明描写」がどこまで意図的なのか、少ないので主人公 蛍子のキャラクター像、各キャラクターの行動の理由、物語中で何が起きたのか?が、とにかくわからなくていちいち「?」となる。
    割と新しめの作品だと「ビブリア古書堂」シリーズなんかも似たような「説明不足」を感じた。これは、最近の作家さんがそういう書き方を好んでいるということ?私が最近のラノベ寄り作品に触れてなくて世界観や空気感を掴みきれてないだけのこと…?

  • 真面目な少年の話に異質なものが唐突に次々はいりこんできて面白かった!轟に会いたい。

  • 15/1/25読了。
    才色兼備で、すこぅしだけプライドの高い女子高生・坂東蛍子。
    タクシーに乗れば誘拐事件に、
    友人の家を訪ねたはずなのに別の世界へ行きかけ
    学校では水を掛けられ、と次々にトラブルに巻き込まれる彼女と
    彼女に振り回される周囲の友人知人らを描く群像劇。

    成田良悟の「世界の中心、針山さん」を思い出しました。
    あれは脇役オンリーだったんで、ちょっと違うけど。

    蛍子自身は全く自覚なしに好き勝手に生きているだけなんだけど
    何故か彼女を中心に事件が起きちゃうっつーか、
    周囲がその始末に追われるっていう。
    その周囲ってのは、幼馴染や高校の同級生だけでなく、
    ぬいぐるみや猫、某国の研究者にその成果、
    更には宇宙人、地獄の閻魔様や神様にまで及ぶ。

    大量の登場人物たちが意外なところで繋がっていくところとか
    妙な裏設定つーかが唐突に語られるところとか
    かなり癖のある文章表現も相まって、人を選ぶ文章だとは思います。
    ただ、それを乗り越え、
    「あれ? この人、前にもちょこっと出てきた?」で
    前のページに戻る煩わしさを感じなければ、パズル的面白さを味わえるかなと。

    どうでもいいですが、個人的には川内くんの今後の人生と
    銘菓・ひよこに隠されたオドロキの裏話が地味に好きです。

  • 面白かった。
    スーパー女子高生蛍子と、彼女の周りで起こる大事件…でも本人だけはそれに一切気付かない。ちょっとハルヒっぽいような気もする。
    理一のことやざらめの状況、和馬の将来、茉莉花との今後などなど、大量の物語がちらりと仄めかされたままばらまかれているのが楽しいけれど回収してほしいというもやもやもある。地獄めぐりやタイムスリップも気になりますし。

  • 初nex。
    セカイ系ラノベを土台にして、文学的味付けを施した作風だ。人物描写やストーリーを掘り下げて読ませるタイプではなかった。でもムチャな設定とドタバタ劇でムヘヘと笑わせてくれる、小気味よい作品でした。
    今後も応援していきたい作家さんです。
    nexのコンセプトを知りたいなら、まずはこの一冊から!

  • 【内容紹介】
    「新潮nex大賞」受賞作。疾風怒濤の女子高生譚。

    その女子高生、名を坂東蛍子という。タクシーに乗れば誘拐事件、出歩けば十重二十重のストーカー包囲網、恋に落ちようものなら世界が震撼する。だがそれも、本人は知らぬこと。彼女自身は、無邪気に暢気に黄金の青春を謳歌し、今日も今日とて、公道のど真ん中を闊歩して、人生という大海原を自由気ままに航海する。天上天下唯我独尊、疾風怒濤の女子高生譚。面白いこと、この上なし。

    神西亜樹:ジンザイ・アキ
    1990(平成2)年、東京生れ。2014年、「小説家になろう」サイト上に投稿された「坂東蛍子、子供に脛を蹴られる」で「新潮nex大賞」大賞を受賞。本書がデビュー作となる。

  • 学園ものかなと思ったら大違い。意志を持つ猫、動き話すぬいぐるみ、アンドロイドに宇宙人までもが登場する「非」日常系ドタバタ連作短編集でした。唯我独尊で才色兼備の女子高生・坂東蛍子が行くところ、誘拐事件に始まり地球滅亡の危機までトラブルだらけ。無論、本人に自覚はない。蛍子自身というより、彼女に関わってしまった登場人物たちの困惑、苦労、悲哀がコミカルな地の文で語られ、まるで劇場の観客席から舞台を眺めているような感じで楽しみました。各話で張られた伏線が最後に一気に回収され大団円。面白かった!続編を読むのが楽しみ。

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