凶器は壊れた黒の叫び (新潮文庫nex)

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  • 新潮社
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感想 : 87
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800806

感想・レビュー・書評

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  • 階段島シリーズ4巻目にして、初めてこの物語の核心がわかり衝撃を受けた。 『幸せを掴む為に無理な夢を捨てることと、幸せになる為に苦しくても夢を追いかけることの、どちらが幸せか』 これが物語のテーマであり、幸せになる為に夢を捨てたこっち側の人間と、幸せになる為に夢を追い続けるあっち側の人間の葛藤が描かれている、意外と奥が深い物語であった。 物語はまさかの人物の登場で、益々混迷を極め、先が気になる状況である。 登場人物みんなが物語が進む過程によって、それぞれどういった結論に至るのか今後も目が離せない。

  • 彼女には初めから敵も味方もいない。
    正反対だからって敵じゃない。
    全てを否定することもしない、全てを肯定することもしない。
    だから何度でも話す、話し合う。例え交わらなくても、理解されなくても、諦めない。
    それが彼女だ。

    ただ、彼女は怖がってる。
    否定されないことを怖がってる。
    自分が間違った時に、間違っているよと言ってくれる人がいないと困るのだ。
    自分は止まれない、自分が間違ってると思っているものには諦めず向かって行ってしまう。でも、それ自体が間違ってるときに、彼女は自分じゃ簡単には気づけない。
    だから彼が必要なのだ。正反対の彼が。
    常に彼女を正面から見てくれる彼が。

  • ついに第四弾!物語はかなり核心に近付いてきて、難しいけどやっぱりとても面白い!
    この人の文章と発想力好きすぎて速攻読み終えた
    天気を「空の青をそのまま絵の具にして「八月」と名前を付けたくなるような、隅々まで晴れ渡った日だった。」って表現するなんて天才じゃない?好きすぎる

  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/567358

  • ちょっとばちばちする内容だったので読み進めにくかった。
    堀のことがあまり好きじゃないのかもしれない。
    ただ魔法の謎が解けてきたのは良かった。

  • 結局何が書きたい。そもそもテーマが難しいのだから登場人物の分身をあたかもいない?かのように進んでいくのはわかりにくい。同人誌じゃないんだから、こんな話好きでしょ感。ああぁまだ巻数あるよー。

  • 現実世界での登場人物達を知る安達が階段島へやってきた。誰も彼もが秘密を抱えている状態で、安達と堀、そして安達と真辺の邂逅は階段島の現状にどんな影響を与えるのか…。魔女と階段島の来歴が明らかになる回でした。七草と真辺の関係はこのままでいられるのか。次巻が気になります。

  • この巻は、過去と魔法の物語だ。
    階段島がなぜできたか、なぜ堀が魔女なのか、過去を交えて語られる。

    この巻の主人公たちは悩み、迷い、その姿を読んでいくのは悲しい。
    なんでもできるということは、決して幸福ではない。しかしそれを幸福と呼べなければ、魔女は魔女としてあれない。その矛盾を幼い子供達が背負うとき、魔法は彼らにとってどんなものになるのかを、考えさせられる。

  • 安達という謎の少女の登場により階段島のメンツが大きく揺れ動く巻。
    後半になるにつれ“魔女”とは……という階段島にとって大き過ぎる存在の過去と現状の理由について紐解かれていきます。
    強引な安達と芯がぶれない真辺……ある意味最強タッグ。
    それ故、最後には「今後どうなるの!?」という期待感も持たせてくれた。

  • 5

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著者プロフィール

徳島県出身。2009年に『サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY』で、角川スニーカー文庫よりデビュー。若者を中心に人気を博し、シリーズは7冊を数える。他著作に「つれづれ、北野坂探偵舎」シリーズ(角川文庫)、『いなくなれ、群青』(新潮文庫)に始まる「階段島」シリーズなどがある。

「2023年 『昨日星を探した言い訳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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