モルグ街の殺人・黄金虫 ポー短編集II ミステリ編 (新潮文庫)

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感想 : 92
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102028056

作品紹介・あらすじ

史上初の推理小説「モルグ街の殺人」。パリで起きた残虐な母娘殺人事件を、人並みはずれた分析力で見事に解決したオーギュスト・デュパン。彼こそが後の数々の"名探偵"たちの祖である。他に、初の暗号解読小説「黄金虫」、人混みを求めて彷徨う老人を描いたアンチ・ミステリ「群衆の人」を新訳で収録。後世に多大な影響を与えた天才作家によるミステリの原点、全6編。

感想・レビュー・書評

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  • ポーのミステリ傑作が詰まった1冊。オススメは、やはりモルグ街の殺人と黄金虫だが、他の3編も面白い!

  • ポーの作品は、言わずと知れた推理小説の嚆矢。アッシャー家の崩壊や黒猫など恐怖小説の著作でも有名だが、本短編集は推理小説6作から成る。
    「モルグ街の殺人」は史上初の推理小説だとされているが、本文中に「わたしがひとつの超自然現象について詳述しているだとか、伝奇小説を執筆しているのだとか思ってもらっては困る(p18)」と断ってあるのが、当時はミステリーがどういうものか分からず誤解する人も恐らくいたのだろうなと想像すると面白い。真犯人は今や有名になってしまっているが、意外な謎解きで、現代に読んでも十分楽しめる作品。
    「群衆の人」は不条理な感じの作品で、今回が初読。解説に曰く「アンチミステリ」だそうだが、結局どういう意味かよく分からず。アンチミステリだということから推すに、いかにも怪しそうに見える人であっても、現実にはその行動に特に理由は無い、ということかな。大都市で、道ゆく人が互いのことを知らず、立ち入った事情を聞くことが憚られるという距離感や匿名性が、ミステリーが生まれた原点だろうかと思った。

  • うーん、やっぱり読みにくいなぁ。
    「モルグ街の殺人」は史上初の推理小説ということもあり、驚きの犯人は知っていたけど、名探偵オーギュスト・デュパンにはちょっとテンションあがる。
    「盗まれた手紙」も、今でこそ使い古された単純で平凡なトリックだけど、デュパンの嫌味な会話がけっこうおもしろかった。

    こちらも初の暗号解読小説である「黄金虫」は文句なしにおもしろい話だと思う。
    だけどね、ほんと読みにくいんだよね…
    個人的にはゴシック編のほうが好きかな

  • 世界初の探偵小説は楽しかった。江戸川乱歩ばかりでポーの存在すら知らなかった私だが、真犯人の以外さが何年たってもなお新鮮で胸が踊ったのは作者のチカラそのもので驚嘆。色せずびっくり。黄金虫も暗号ということでかなり頭を使ったが良い作品でした

  • 「盗まれた手紙」はラカンをやるのにあらすじを知ってしまっていたが、それでも面白く読めた。
    「モルグ街の殺人」もいろんな前知識があるとさすがに犯人がわかってしまうが、それでも死体がなかなか陰惨な状況であるのに驚いたり、これが探偵小説のはじまりかぁという感慨があったりで、たのしめた。

  • The Murders in the Rue Morgue(1841年、米)、
    The Gold-Bug(1843年、米)。
    ミステリの開祖エドガー・アラン・ポーの短編集。

    ポーといえば『黒猫』『アッシャー家の崩壊』などの不条理で不気味な怪奇小説も有名だが、『モルグ街の殺人』『黄金虫』などの推理小説では、別人のようにロジカルで理知的な側面をみせてくれる。なかでも『モルグ街の殺人』は史上初の推理小説として有名である。あまりに頭が良すぎて変人の域に達している名探偵、語り手となる探偵の友人、ペダンティックな世界観など、ミステリのお約束である「型」の殆どが、この時点で既に完成しているのが興味深い。

    これらの作品の発表から約半世紀後、コナン・ドイルによる「シャーロック・ホームズ」シリーズがブレイクし、推理小説というジャンルが確立される。しかし、ホームズシリーズの第1作『緋色の研究』と比較しても、『モルグ街の殺人』の構成力や切れ味の良さは際立って高い。また、『黄金虫』に出てくる暗号解読法は、ドイルの『踊る人形』などに継承されて有名になり、いまやミステリの世界では初歩的な手法となっている。ひとつひとつは小品ながら、後世への影響力が大きい作品群であり、ミステリマニアを自認する人には必読の古典といえる。

  • 硝子の塔の殺人を読み終わった時に、元々ホームズやポアロといった古典海外ミステリ好きを自負しているが、最古のミステリは読んでいないことに気づき本作を読み始めた。
    ネタバレはミステリにおいて禁忌であるので、最古といえどそこは守らせていただく。
    短編集なので、一つ一つはすぐに読めてしまう。
    この本の顔である、モルグ街の殺人について触れるとすると、残虐な殺人の犯人が余りに意外過ぎて「嘘やろ??」と声が出てしまった。
    また、黄金虫についてはホームズシリーズの踊る人形を先に読んでいたので、黄金虫が起源になっていたのか!と驚かされた。
    今日に至るまで、後世に多大な影響を与え、推理小説を確立したポーに最大の敬意を込めて当評価をつけさせて頂きたい。

  • モルグ街は100分テキストで、盗まれた手紙はアンソロで既読。印象的だったのは「おまえが犯人だ」かな。ポーらしい不気味さありつつコミカルで吉。ホップフロッグはなんとも言えん気持ちになる。黄金虫は英語が母語ならさらに楽しそう

    (黄金虫が暗号解読の話だと知らず、「いつ、誰が死ぬの?」とハラハラ読んでいたのはここだけの話。暗号文出てきた時、キョトンとした笑)

    ポーはまさに「マガジニスト」なんだなーとしみじみと思う。この人ほんまになんでも書けるんだな(全部読んでないから知らんが)ミステリに関しては、今出ている基礎は全部ポーが作ったんじゃね?と乱暴なことも考える。私の大好きなクリスティーのアレ、たぶんポーのコレに影響受けてると思われ。

  • 構えていたより読みやすくて純粋に楽しみながら読めた。
    不条理風な「群衆の人」が特にお気に入りだった。安部公房っぽい。
    「黄金虫」の暗号解読するところもわくわくして好きだった。夢がある。

  • 西澤くんに貸してもらった本☺︎
    最初むずかしすぎたけど、おもしろかった
    は?って思っても解説をきいていたら納得できることばかりだった
    一番の驚きは、これが1800年代に書かれた最初のミステリー小説だってこと…クオリティ。

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