夢判断 下 (新潮文庫 フ-7-2 新潮文庫)

  • 新潮社 (1969年11月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784102038048

みんなの感想まとめ

夢と無意識の関係を深く探求する本書は、フロイトの精神分析理論を基にした内容で、夢がどのように人間の心に影響を与えるかを解説しています。特に、下巻では意識、前意識、無意識の概念が詳しく論じられ、夢の解釈...

感想・レビュー・書評

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  • 6月末から読んでいたから読み終わるのに4ヶ月もかかってしまった。

    まず、最終章の「夢事象の心理学」という理論編を読んでから、上巻のはじめに戻り順次読んでいった。わたしのアタマが悪いのだから仕方がないが、なかなか読み進まなかった。とくに、下巻356ページから381ページの「E 第一次および第二次過程―抑圧」は書いてあることがさっぱり頭に入らず10回位読み返した。それでも、「わかった!」とはならないのだから、もうどうしようもない。

    それに、本文中に出てくる夢の解釈なんてフロイトさんの無意識が働いているのだからまぁ仕方がないか。わたしの無意識とフロイトさんの無意識がうまくシンクロしないとフロイトさんが言わんとされていることなんかわかんないんだろうなと勝手に思っている。

    それでも、読んでよかったとは思う。ちょうど、同時に読んだ「ねじまき鳥クロニクル」にも、さまざまの夢が出てくるし、この二冊はどこかでつながっているのじゃないかと感じた。

    フロイトさんの説では、夢は寝ている間に作られるものではないらしい。日中から無意識が働いて夢作業をやっているのだそうだ。そして、睡眠によって意識が後退したり、意識が戻ろうとするその一瞬に夢を見るもののようである。まぁ、夢は夜ひらく。お昼寝すれば昼にも開く。

    あと、精神分析でよく出てくる「退行」という言葉の意味も「逆行」と呼んだ方がいいような意味で使われていたのが印象的だった。「退行」といっても、最近、風俗嬢のお姉さんから聞いた赤ちゃんプレイみたいなものだけではないようである。

    Mahalo

  • 精神分析の創始者フロイトは、人間の心の大部分は無意識である、とし、日常生活において抑圧を受け、無意識界におしこめられた欲求が、錯誤行為あるいは夢として現われる、と説く。本書においてフロイトは、人間心理の根源に性愛衝動をおき、夢における象徴的表現、夢における知的業績、夢の中の情動、願望充足について、などを論じ、人間の深層心理と夢の関係を興味深く展開する。

  • 「夢判断(下)」フロイト著・高橋義孝訳、新潮文庫、1969.11.10
    398p ¥440 C0111 (2024.12.26読了)(2018.03.08購入)(1988.06.15/33刷)

    【目次】
    Ⅵ 夢の作業(承前)
    C 夢の表現手段のいろいろ
    D 表現可能性への顧慮
    E 夢における象徴的表現ー続・類型夢
    F 実例ー夢における計算と会話
    G 荒唐無稽な夢―夢における知的業績
    H 夢の中の情動
    I 第二次加工
    Ⅶ 夢事象の心理学
    A 夢を忘れるということ
    B 退行
    C 願望充足について
    D 夢による覚醒ー夢の機能ー不安恐怖夢
    E 第一次および第二次過程―抑圧
    F 無意識と意識―現実
    あとがき

    ☆関連図書(既読)
    「フロイト『夢判断』」立木康介著、NHK出版、2024.04.01
    「夢判断(上)」フロイト著・高橋義孝訳、新潮文庫、1969.11.10
    「精神分析入門 上」フロイト著・豊川昇訳、新潮文庫、1956.06.10
    「精神分析入門 下」フロイト著・豊川昇訳、新潮文庫、1956.06.15
    「ヒトはなぜ戦争をするのか?」アインシュタイン/フロイト著・浅見昇吾訳、花風社、2000.12.31
    (アマゾンより)
    精神分析の創始者フロイトは、人間の心の大部分は無意識である、とし、日常生活において抑圧を受け、無意識界におしこめられた欲求が、錯誤行為あるいは夢として現われる、と説く。本書においてフロイトは、人間心理の根源に性愛衝動をおき、夢における象徴的表現、夢における知的業績、夢の中の情動、願望充足について、などを論じ、人間の深層心理と夢の関係を興味深く展開する。

  • 心というものを考える対象として取り戻したフロイト。彼の夢に対する執念というか探究心、その情熱があったからこそ、心というものが問題にされたと言っていいのかもしれない。心が治療できるという考えをもって心に臨んだことで、心というものを考えることを可能にした。
    夢とは何か。フロイト以前は身体的に生じる考えるに値しないくだらないもの、神的で触れてはならない禁忌とされていた。そうやって捨て置かれてしまった夢を、心、とりわけ無意識の思想を取り込むことで、考えられるように拾い上げた。夢は、満たされなかった願望を、近日の記憶を契機になるべく自身の道徳に沿うように改変し、満たされるように情動と生活で築き上げられた象徴を組み合わされて実現される。とするならば、夢の理論から心というものの正体が知ることができる。
    種々の非難・誹謗があるが、彼のこの業績のところどころに現れるものに、今後の療法につながるヒントがたくさんつめられている。一見すると願望が満たされていないように見えるが、必ずどこか別のところで願望が満たされているという点、無意識を言語でコントロールすることで解消を目指すという点、彼が拓いた道は確かに次世代に引き継がれた。
    それにしても、彼の夢理論のきっかけになった夢の歪曲や願望充足であるが、彼はこれを考えているときにこう考えなかったのだろうか。歪曲させたり、満たされてないと感じている意識ではない無意識は、はたして夢を見たり、夢が歪曲されたりするのだろうかと。自身の夢が歪曲されているとどうしてわかったのだろうか。分析している自身が無意識のうちに歪曲されたり、夢の移動の結果だとはどうして考えなかったのだろうか。
    考えたらきりがないに違いない。治療者として、科学者としてその声に耳をふさがなければならなかったはずだ。
    だから、彼のこの理論は決して決めつけることなく、その限界と、心という広大な未知の領域に対する恐れというのを決して忘れていない。心の構造にしても、機械的にとらえられる部分だけを、と言っていたりことば選びにかなり慎重になって議論を進めている。この限界を超えて「自己」というところまで彼の道が広がるのは、ユングを待たなければならない。
    ただ、起きたことに対しては、いくらでも理由をくっつけることができる。どうとでも言える。物語とおんなじだ。
    そういう点で、あらゆる願望を幼児期のことに結びつけるということが、正しいのか正しくないのか、知ることはできない。しかし、フロイトはこれを信じたのだ。フロイトが自分と袂を分かたせるほど排他的であるのは、まさに、自分が信じたものに従って実践したからだと思う。
    正しいのか、正しくないのかは知ることはできないにしても、批判というものをすることはできる。仮に幼児期の満たされない願望があるとして、それがなぜ、他でもないこの一夜の夢と成り得たのか。今ひとが紛れもなく夢をみるというこのことが、無意識の名の下で消し去られている。夢の解明がいつの間にか無意識の構造にすり替わり、夢はその一手段となっている。何かを選択して語るということには無意識が反映されている、だから夢を語るそこには無意識の働きが見える、そのように言っていたが苦しい。それならば、夢でなくてもいいではないか。これが、心理学者フロイトが、この夢をみるという事実はどのようなものか考える科学者であって、夢をみるという事実に驚く詩人や哲学者とは大きく異なる存在である。

  •  上巻では夢について中心的に論じられていたが、下巻の後半では意識、前意識、無意識についての論が繰り広げられていく。示唆に富んだ記述が多く、何度読んでも読みすぎるということは無いのではないか、と思えるほどの広がりと深まりのある内容だった。もっともっと勉強と経験を積んでから読み返したい、読み続けたい一冊。

  • 2025年2月22日、YouTubeで「本を読むこととお金を貯めること」で検索して出たショート動画、「頭のいい人がこっそり読んでる本4選」のコメ欄に書いてある、皆のおすすめ本。

    コメ欄より:
    フロイト 「夢判断」。夢占いでなくて、心理学研究。進化論や地動説とともに、人類の学問に大きな影響を与えたとも。
    「エニアグラム」関連本。本当に人間を性格分析 したいなら、必須。
    「心の病は脳の傷」。精神疾患の常識を覆す、裏 技の本。
    リテラシーを持ってどうぞ。

    https://youtube.com/shorts/xdxuWn5jcTA?si=HWLgoUfFBAqRCGMB

  • 再読する。
    114年2月8日

  • 最終章で急に密度が濃くなった。大学の講義でさんざ聞いて概要だけは把握していた無意識にまつわる事柄を、議論のなかでとらえられたのがよかった、これが本を読むということだ、と思った。夢分析に際して紹介される夢の表現方法みたいなものはそのまんま小説や映画の話になるのだなと思った。

  • 105円購入2011-04-09

  • 世の中には3種類の人間がいる。①「夢判断」を読んでいない人間。 ②「夢判断」を悪戦苦闘しながら読んでいる最中の人間。③そしてその闘いに勝利し読了した人間。
    上下卷800頁、ほぼ1か月かかったが、上述のように威張りたくなるほど読後は充実する。およそ古典とよばれるものにはそのような山岳踏破のマゾヒズム的快感がある。
    本書は1900年の初版以来8回も改定が行われ、そのたびに行儀の悪い本になっているところがまた難読の一因であるが、そこがまたフロイトの考究の深さ、広さ、執拗さを実感させ圧倒させられるのである。まずはこのような思索者の姿勢を学ぶだけでも十二分なインパクトがある。
    夢に徹底的にこだわり続けながらも、目的はそこを契機にした無意識を明らかにし、心の装置を明らかにしてゆく最終章は、だから感動的である。
    すべてはここから始まったのだ。 

  •  2009.2.27-(28)-3.11.

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著者プロフィール

1856年生まれ、オーストリアの心理学者、精神科医。神経病理学者を経て精神科医となり、神経症研究、自由連想法、無意識研究を行った。精神分析学の創始者として知られる。心理性的発達理論、リビドー論、幼児性欲を提唱し、人間の心の『無意識』という世界を発見したことによって、マルクス、ダーウィンとならんで20世紀の思想に大きな影響を与えた人物の一人ともされる。1939年没。主な著書は『ヒステリー研究』『夢判断』『日常の精神病理学』『精神分析入門』『自我とエス』『性欲論三論』など。

「2024年 『フロイト著作集第7巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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