ねじの回転 (新潮文庫)

  • 新潮社
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感想 : 70
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102041024

感想・レビュー・書評

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  • わからない。
    亡霊は、子供たちをどうしたかったのだろう。
    なぜ、家庭教師には見えたのだろう。
    子どもたちの奇妙なふるまいの理由は?

    先が気になってぐいぐい読んだが、次々に疑問が浮かんできて結局真相は闇の中、といった感じ。
    解釈は読者の手にゆだねられている、と解説には書いてあるけど、一つも解釈できない…。
    うーん、モヤモヤする~。

  • 小川洋子さんがラジオで紹介していて知りました。
    小川さんが紹介するだけあってじっとりと薄暗い雰囲気です。洋館の雰囲気にズブズブ浸る楽しみはわかりましたが、肝心の話の本筋が一切理解できないまま読み終えてしまいました。
    私の学の無さ故に汲み取れなかったのかもしれませんが、楽しめず、合わなかったなと思いました。
    楽しむ、という小説では無いのだろうなとは思います。

    • 日曜日さん
      先ほどレビューにも書きましたが、私も新潮文庫版ではポカーンとしてしまいました。岩波文庫のあとがきだけでもお読みになると、印象が変わると思いま...
      先ほどレビューにも書きましたが、私も新潮文庫版ではポカーンとしてしまいました。岩波文庫のあとがきだけでもお読みになると、印象が変わると思いますので、お手すきの時に是非!
      2013/02/28
    • akmtksさん
      @日曜日さん
      私もポカーンというのが本当にピッタリでした。
      それなりに時間をかけて読んだので、この読書を無駄にしたくないと思っていましたので...
      @日曜日さん
      私もポカーンというのが本当にピッタリでした。
      それなりに時間をかけて読んだので、この読書を無駄にしたくないと思っていましたので、参考にさせて頂きます。
      レビューも拝見して、ひとまず岩波文庫を探してみつつ、著者の他の本も手をつけてみようかなと思えました。ありがとうございます。
      2013/03/02
  • ちょっとしたホラー小説というところなんだけれど、
    まったくうまく噛み合わなかった。

    その「恐ろしいもの」を直接に描かないことで恐怖を与えるという書き振りなのはわかる。
    しかし、書かれていないものの恐怖はリアクションだけで伝わるかというとそうではない。
    共有するべき常識が最後まで共有されなかったと感じる。

    悪徳に誘惑されること、それ自体に恐怖感を与えるものがあったようだが
    主人公が勝手にビビったり急に頑張ろうとしたりと忙しくしているだけのように見える。

    僕のような不信心ものではなく
    キリスト教者であれば恐れ慄いて読むことができるのだろう。
    (それは信心深いのだろうか?)

    別枠で、少年少女を美しく描くことはできているので
    ロリ、ショタ好きにもアピールできると思う。

    >>
    「先生に、ぼくのことを、ーー気分転換にーー“悪い子”だって思われたかったの!」
     この言葉を言い放った時のマイルズの愛らしさと、うきうきした愉しい表情を、そしてまた、それにもまして、前かがみになって、わたしにキッスしたあの時の様子を、わたしはいつまでも、決して忘れることはできないだろう。(p.149)
    <<

    おねショタ一丁あがり。

  • 資産家の甥と姪の家庭教師になった女性が遭遇する恐怖。兄妹を教育することになった主人公は大邸宅で住み込みで働き出す。そして最近になって、この邸で働いていた使用人が二人死亡したことを知る。ある日自分が見た怪しい人影がこの死んだ二人の幽霊ではないかと疑い出す。その後、子ども達にもこの幽霊が見えていることを知る。

    幽霊が目の前にまともに現れる。はっきりしすぎていて味気ないような感じだが、一人称で語られるため、主人公の家庭教師には本当に見えていたとするしかない。子どもたちと主人公は幽霊に引きずられて不安定な状況にむかっていく。最後に兄は幽霊を遠ざけるが亡くなってしまう。

  • あとがきでも述べられていたように、訳者さん自身にこだわりがあるのは仕方ないとは思うが、原文に忠実すぎるあまり、非常に読みにくくわかりにくい文章だった。ただし、内容自体はおもしろいので、あまり深く考えずに読み進めるならば案外時間はかからない。

    ブライ邸の一人一人の関係や言動が不可解かつ不自然で、個人的には幽霊よりも生きている人間の方が不気味に思えた。

  • 私だったら教え子に「先生のお馬鹿さん」なんて言われたら、怒っちゃうかもしれない。
    あとグロース夫人とはあまり仲良く出来ないかもしれない。あとオバケもあんまり見たくない。怖いから。

  • よくわからなかった。霊が何を狙ってるかとか、霊に勝ったとか、相手の考えてる事を家庭教師はなんでもかんでも確信するのか。

  • ちょっと釈然としない感じが残る。

    最後は読み手の解釈に委ねられているよう。
    誰が正しくて、誰が狂っているのか。
    その点最近読んだシャーリー・ジャクソンの「ずっとお城で暮らしてる」と雰囲気が似てるなと感じた。

    海外ホラー、あまり読んだことないからかよくわからない。
    日本のホラーと違って、人物の心の動き、というか主観に依拠してる感じがするね。
    「幽霊」それ自体の描写はあまりない。それ自体の恐ろしさはほとんど描かれない。
    でも幽霊なんて見る側の認識に委ねられているわけだから、本来ならこういう描き方の方が正当なのかもしれない。
    心理学的なことはよくわからんけど。むー。

  • 心理描写がしっかりしており読み応えはあるが、果たして現代においてこの作品が面白いか、と聞かれると非常に曖昧な回答しか出来ない。しかしながら当時は幽霊を材料とした小説は斬新だったのだろう。また家庭教師と子供達の挑戦や葛藤、心理ゲーム等、随所に面白さがあると思う。

著者プロフィール

Henry James.1843-1916
19世紀後半~20世紀の英米文学を代表する小説家。
主要作品に『デイジー・ミラー』、『ある婦人の肖像』、
『ねじの回転』、『鳩の翼』等。
映画化作品が多いが、難解なテクストで知られる。

「2016年 『ヨーロッパ人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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