- Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102159071
作品紹介・あらすじ
「飛ぶ歓び」「生きる歓び」を追い求め、自分の限界を突破しようとした、かもめのジョナサン。群れから追放された彼は、精神世界の重要さに気づき、見出した真実を仲間に伝える。しかし、ジョナサンが姿を消した後、残された弟子のかもめたちは、彼の神格化を始め、教えは形骸化していく……。新たに加えられた奇跡の最終章。帰ってきた伝説のかもめが自由への扉を開き、あなたを変える!
感想・レビュー・書評
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50年程前、アメリカで出版され、西海岸から話題になって、日本でも大ベストセラーとなった小説。何故、再びの完成版?というところだけど、当時第3部までの作品で、実は第4部があったんです。ということらしい。五木寛之創訳。ですので、翻訳物としては、読みやすいと思います。未読でしたので今回初読。
一貫してカモメを擬人化しています。主人公ジョナサンは、食べるという動物の本能的行為よりも、飛ぶこと、いかに早くいかに高くに彼の生活の全てをかけます。家族や群れは、それを否定します。群れから孤立して、それでもひたすら飛ぶ。
物質主義からの離脱、からの精神世界への旅立ち、からの修行しての解脱。
加えられた第4章は、ジョナサン亡き後の彼の名声と崇拝が方向性を見失うみたいな感じですかね。
生き方の模索中の方とかには、響く物があるかもしれません。
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ただ食べるだけの生を止め、好きなことを極める生き方を選んだカモメのジョナサン。
早く飛ぶための研究を行い、カモメとしての伝統的な生活を重んじる両親と社会からは疎まれる毎日です。
しかし、やはり彼は自分を信じて高みへ昇ります。
彼が見つける生きる意味とは。
人間が書いたカモメの物語ですので、当然我々の人生に置き換えることができます。
読者各々の違った見方によって違った教訓を得られる一冊。 -
以前、友人からお薦めされた本。
読んだ人により千差万別だと思うけれど、私は
・まつり上げ、讃えたり信仰したりすることが重要なのではない。その大元にある考え方を自分自身によって体得することこそが重要。
・肉体の限界が精神の限界なのではない。肉体は場所や時間など様々な制約をうけているため、無限の思想が自由をうむ。
ということをこの本から感じ取った。 -
ぶっ飛んだ話だったが面白かった。群れとか集団のことについて考えさせられる作品だった
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一気に読んでしまった。
おもしろい寓話は何度も読み返したくなる。
飛ぶことを追い求めるジョナサンから
教わることは多いようで
実は1つだけなのかもしれない。
けれどその1つがとても大事なんだと思う。 -
第4章は必要な章だったと思う。
この物語から教訓や啓発的な何かを読み取ろうとするよりも、まるで人間社会そのままのカモメたちの世界に、単純に没入し追体験した方が読書としては楽しそうだ。 -
ただ高く飛ぶってことにだけに命をかける
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リチャード・バック(1936年~)は、米国の飛行家、作家。もともとは飛行機に関するルポルタージュ作品を書いていたが、寓話的小説『かもめのジョナサン』で一躍脚光を浴びた。
本書『かもめのジョナサン』は1970年に発表(全3部)され、当初はほとんど注目されなかったが、当時の米国でのヒッピー文化に後押しされ、口コミで評判が高まり、1972年後半からニューヨーク・タイムズ紙によるベストセラー第1位を38週連続で獲得した。
日本語版は1974年に五木寛之訳で出版され大ヒットとなったが、2014年に原作に第4部が書き加えられたのに合わせて、同年に「完成版」が出版されている。
本書は、やや落ち着かない読後感を与える小説である。
第1部では、他のカモメたちが食べるためだけに飛ぶのに対して、ジョナサンは、「飛ぶこと」そのものに価値があるとの信念を持ち、他のカモメたちから離れて一羽で、食べることも忘れて、低速飛行や低空飛行、更に高速飛行の練習を重ね、飛ぶ技術を極めようとする。しかし、そうした行動はかもめの集団からは理解されず、遂には追放されてしまうが、そのジョナサンの前に2羽の光り輝くカモメが現れ、ジョナサンを高次なる世界へと導いて行く。そして、第2部以降では、「目覚めたカモメたち」の世界で高度な技術を習得したジョナサンは、もとのカモメの世界に戻り、「飛ぶこと」の重要性を説くが、他のカモメたちからは悪魔と恐れられるようになり、自由を求めて姿を消してしまう。更に、(2014年に付け加えられた)第4部では、ジョナサン無き後、ジョナサンは神格化され、徐々に、ジョナサンの説いた「飛ぶこと」の追求は忘れ去られていってしまう。。。
前半に描かれた、集団に流されることなく、自らの理想を求めて高みを目指していくジョナサンの姿からは、自由を愛し、夢を追い求める勇気をもらえることは間違いない。ただ、後半(特に第4部)はメッセージがわかりにくく、なんとなくしっくりこなくなってくるのだ。一説には、キリスト教の異端的潮流ニューソートの思想が反映されているとも言われているが、訳者の五木寛之が解説で語っている違和感もそのあたりから出てくるものなのかもしれない。
若き日の“理想を追い求める”ジョナサンの姿からは、教えられることも多い一冊であろう。 -
これはカモメの話ではないですね
僕の話です。
食べるために仕事して帰って寝てまた仕事に行って
いつの間にか食べるだけのために働いてる
仕事とはそんなことじゃないんじゃないと
飛ぶことに引っ掛けて伝えようとしてるように思います。
学ぶことを恐れない
学ぶことでまた新しい仕事をさせられるんじゃないか
そうじゃない
仕事は楽しいんだから次のステージに行くのは幸せなんですよね。
そして自分から後進へ
僕にはまだまだ部下に伝えることがあるんじゃないか
もっといえば子供達に伝えることがあるんじゃないかと思います。
でもそれが形骸化したらダメなんですよね。
後進が見えていないものを提示してより高みへ
最も高く飛ぶカモメが最も遠くを見通せる
自分が目指していた仕事に就いた1年目に読み感動して本棚に置きました。確か英訳もされたのでは? 何年かは...
自分が目指していた仕事に就いた1年目に読み感動して本棚に置きました。確か英訳もされたのでは? 何年かはあったはずですが、ブルーの表紙が褪せてしまいいつの間にか消えてしまいました・・・。
完成版には第4章が加えられているのですね。
読みたいような怖いような複雑な気持ち(^_-)-☆
もののふの国 が図書館より届きました。
懐かしいでしょう。何故、又、カモメのジョナサンか、検索してたら、五木寛之さんのインタビューがYouTubeにあがっ...
懐かしいでしょう。何故、又、カモメのジョナサンか、検索してたら、五木寛之さんのインタビューがYouTubeにあがっていて、興味深かったです。五木寛之さんも第4部が、片付けていたら、出てきたというところは、ちょっと疑っているみたいでした。(私の感想ですけど( ´∀`))
生き方を模索中の人には、刺さる物があるかなぁと思います。私は、もう終わっちゃってって、そうですねえ、って読み終わりました。
今、博物館の少女読んでます。児童書よりだと思いますけど、内容が多いですね。面白いです。
返信コメントを戴き、また再びおびのりさんのレビューを拝読して、私の旧い記憶が一挙に目覚めました。かもめのジョナさんは...
返信コメントを戴き、また再びおびのりさんのレビューを拝読して、私の旧い記憶が一挙に目覚めました。かもめのジョナさんは五木寛之さんの翻訳本だったよね! 勝手に舞い上がり英訳なんて書いてしまって・・・。
>五木寛之さんも第4部が、片付けていたら、出てきたというところは、ちょっと疑っているみたいでした。
リチャード・バックさんが自身の本を片づけていたということでしょうか? 五木寛之さんのYouTubeインタビューを探してみます。