- Amazon.co.jp ・本 (511ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102167021
感想・レビュー・書評
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いわずと知れた名作。
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映画『羊たちの沈黙』のジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンズの印象が強くて、本に入り込めるかどうかなーと思いつつ読み始めた。
途中からそんな危惧はぶっとんだ。
きびきびしたテンポの早い章立てで、サイコ・スリラー、ハード・サスペンスを味わわせてくれた。暑い夏にぴったりの背筋も凍る読み物。
猟奇殺人の犯人を追うスターリングFBI女性捜査官が、元精神科医の殺人鬼に示唆されての活躍。
悪業を追う正義とはなんぞや、息もつかせぬ展開はなんだか日常生活が幻のごとく…。
続けて『ハンニバル』も読み、この前編ともいえる『レッド・ドラゴン』も読んで思うのだが、この一冊には独立した意味がある傑作だ。 -
何度目かの再読。
名作中の名作。
結果が分かっていても読むたびに手に汗握る。
細かなディテールは完全に忘れていた。
あるキャラクターに関して、その身体的特徴があるんだったらどんな変装してもばれるんじゃないか?っていう設定。
それを生かして物語が進められるわけじゃなく、なんでそんな設定にした?と今になって思うのでした。
やっぱり映画も見返したくなる読書。
今回も満足しました。 -
壁一枚を隔てての殺人犯との対面、という導入が堪らなくクール。好き。
森博嗣の「すべF」もそうですが、彼岸の存在として描かれる天才と、此岸(読者側)の存在として描かれる語り部の会話のやり取りがすごく知的で、読んでるだけでゾクゾクできるのがいい!言葉遣いが訳の古いこともあって若干取っ付きにくいですが、それを差し引いてもレクター博士とクラリスの応酬にドキドキします。
映画は数年前に一度見ただけなので詳細は覚えていませんが、映画に比べるとクラリスが上司との関係に苦労してる印象が強かったり、クロフォードのキャラが立ってたり、とやっぱり小説ならではの厚みがあって面白かった( ^ω^ )
が、映画に比べるとレクター博士の存在感がそれほど際立っていなかったのが意外でした。それぞれのキャラクタの描写が映画より多い分そう感じたのかも知れません。そりゃま、映画化にあたってはレクター博士VSクラリスの図式を誇張するわな…。
それにしても、レクター博士といい、真賀田博士といい、色んな意味で一線越えた天才っていうのは、どうしてこうも魅力的に映るんでしょうか。
世間を震撼させる連続殺人鬼、バッファロー・ビル逮捕に向けて奔走するFBIは、人員不足を理由に女子大生クラリス・スターリングを捜査官候補に抜擢した。
彼女に与えられた使命は、口を噤み続ける大量殺人犯にして元天才精神科医、ハンニバル・レクターの言葉を取ること。しかし、彼女はレクター博士の示唆の下、バッファロー・ビルを追い掛けることになり…。 -
本を先に読んでいたら星4つ以上だったんでしょうけど、映画があんまりにも良く出来てたんで3つです。
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トマスハリスの作品は多く無いけど、その中でもこの作品とブラックサンデーは別格。
きっかけは、類に違わず映画を観て原作を読もうと思ったから。
有りがちな映画と原作の落差もなく、原作のドキドキも映画では忠実に描かれていたと記憶している。
記者出身からだからなのか、文章の構成も良く考えられていて、しっかり背景も押さえられているので、サスペンスなのに重厚だ。 -
旧いからとかいう問題ではなく訳文が読みにくい、或いは原文のせいなのかもしれないが。三人称一元でああいう書き方ってありなのか……特にスターリングがガムを訪ねるところ。
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美人(だと思われる)FBI捜査官見習いが活躍する、連続美女皮剥殺人事件の話。
主人公と囚われの精神科医レクター博士とのやりとりが意味深で結構面白い。 -
レッド・ドラゴンから引き続き、連続してこの「羊たちの沈黙」を読み終わった。
レクター博士は相変わらず不気味で精神異常者ながらも魅力的で、犯罪者であるにもかかわらず好感を持ってしまうキャラクターであった。
レクター博士だけでなく、今回の主人公クラリス・スターリング捜査官、また前作から引き続き登場のクローフォドも物語の中で活躍してくれる。クローフォドは特に、彼の妻とのエピソードが胸打たれるものであったのが印象深い。
また、アクションシーンも素晴らしかった。レクター博士の脱走シーンは文章で読んでも興奮せざるをえなかった。