チャップリン自伝: 若き日々 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102185032

作品紹介・あらすじ

ロンドンの薄汚れた劇場で、母の代役として五歳で初舞台を踏んだチャップリン。母の精神病院収容、継母の虐待、アル中の父の死……度重なる苦難に襲われながら、救貧院・孤児院を転々とした少年は旅回りの一座で子役にありつく。やがてコメディアンの才能を見出され渡米すると、草創期の映画界に引き抜かれ、夢のような日々が始まった。大スターまでの階段を一気に登りつめた「喜劇王」の前半生。

感想・レビュー・書評

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  • チャップリンが74歳のころに刊行された自伝をもとに、その前半部分を新訳したものです。5歳で初舞台を踏んだ貧しいイギリス時代の生い立ちから、アメリカに渡って映画界で成功を収めるまでの若かりし日々が綴られています。
    映画を観ると、チャップリンはその才能ゆえに、天から選ばれた人だと、つくづく思わされるのですが、そのマルチな才能も、彼の人生経験と努力から得られたものだということがよくわかりました。続編が待ち遠しいです。


    べそかきアルルカンの詩的日常
    http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
    べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
    http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

  • 日本の憲法のもとになったワイマール憲法。ヒトラー率いるナチス政権は国家緊急権を悪用しナチの台頭が起こった。このようなことを調べていくうちにチャプリンの「独裁者」に出会い感動。

    <comments>
    私にはまだ早すぎる

  • チャップリンの前半生
    笑いのなかにも悲哀さを感じさせる彼のフィルムの原点 彼の幼いころの経験が少しはわかるかという感じです。
    イギリスの昔の名優のお名前とかたくさんでてくるのでしょうが、覚えられませんね。
    ただ、彼の母親や兄への愛はほんとうに感じられます。

  • チャップリンの生涯。山あり谷あり。惹きつける魅力が満載。

  • (01)
    極貧のロンドン貧民窟や芸能生活から擡頭したチャールズであったが,それほど単純ではない.母や兄との別離と再会,また同居の繰り返しの周期には,チャレンジングな母と子の生活が織り込まれているが,父との一時的な同居や,ラッキーな拾い物や拾われ方などの紆余曲折があり,孤児院での生活なども交えながら,一様に上昇する人生とはいえない浮沈が感じられる.
    それは自立し,一座の新人から売れっ子としての地位にあっても同じことで,失敗や不運もあり,アメリカ行き(*02)や映画界への進出にもやや消極的な側面がないわけではない.結果としての成功者(*03)ではあるものの,根性や努力といった属人的な異能よりも,芸能一家という歴史的な血脈や人為的な巡りあわせ,そしてあの英人にしては小柄な容姿,あるいはその不遇の少年時代に自ずと培われた,離人的で,客観的な自己批評的な視点が,チャップリンを育てたようにもみえる.

    (02)
    訪米やその巡業の経過も興味深い.新興国での成功と,それに続く主演作での映画のヒットは輝かしいものでありながら,英国の劇場のせせこましさや因習,そして貧困の記憶からの脱出としても読むことができるだろう.アメリカでも東海岸のニューヨークではなく,新都市のシカゴを経由し,西部から西海岸のハリウッドまで,より風通しのいい世界を目指したところには,当時の映画人たちと共通する気風や気概を持ち合わせていたように感じる.

    (03)
    序論にもあるように,自身を振り返った自伝ではあり,もちろんそこには過去の美化作用も働いてはいるだろうが,細部の再現性にも目を瞠るものがある.チャールズの観察眼の確かさとともに,その芸風がこうした情況の観察や人間関係への洞察によっても支えられていることを知る.

  • ☆☆☆2019年2月レビュー☆☆☆


    いわずと知れた名優、チャーリー・チャップリンの自伝。上巻ともいえる『若き日々』は、貧困に苦しんだ少年時代から、アメリカに上陸し大スターダムをのし上がっていく時期を描いている。


    女優だった母が、喉を病んでしまい舞台に立てなくなったところから貧困生活に入る。兄、シドニーとともに救貧院行きを余儀なくされ、様々な仕事で生活の糧を得ながらも
    「役者になる」という究極の目標を見失わなかった。


    究極の目標を見つめ、困難があっても進み続けることで運が開けることがある。そういう事を教えてくれる一冊。喜劇役者としてデビューを果たした後も、劇場で全くウケなかったり、立ち直れなくなるのでは?という事態にもめげずにチャンスをものにした。


    そしてチャップリンは決して自分を安売りしなかった。自身があるからこそできることだろう、自分を高く売ることには、失職のリスクがつきまとうが、それでも勝負に出たチャップリンはすごいと思う。


    成功は時には「孤独」をともなう、とチャップリンが悟るところで上巻は終わる。

  • 自伝なので,おそらく自分に不都合な真実は隠すまでもいかなくても書かれていない可能性があると思われるが,それ故に自分の感じたこと思ったことがそのまま書かれていて,単なる記録ではない生き生きしたストーリーになっている.映画は知っていても生い立ちまで知らなかったのでとても興味深い.

  • 2018.3.17市立図書館

  • 何かを得ようと思って
    読み始めたのがいけなかった。
    そういうことではないよね。

  • 祝新訳!

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    ロンドンの薄汚れた劇場で、母の代役として五歳で初舞台を踏んだチャップリン。母の精神病院収容、継母の虐待、アル中の父の死……度重なる苦難に襲われ、救貧院・孤児院を転々とした少年は旅回りの一座で子役にありつく。やがてコメディアンの才能を見出され渡米すると、草創期の映画界に引き抜かれ、夢のような日々が始まった。大スターまでの階段を一気に登りつめた「喜劇王」の前半生。
    http://www.shinchosha.co.jp/book/218503/

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