エリー・クラインの収穫 (新潮文庫 ス 14-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (650ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102365014

感想・レビュー・書評

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  •  ん、クイーンの未読作かと一瞬思うが、そうではなくこれは主人公の女性刑事の名前だった。まぎらわしい。エリーと相棒のトミーはともにはみ出し者で、遊軍という閑職でコンビを組む。その2人が本職の殺人課をさしおいて娼婦の惨殺事件を追う。ありがちなパターンでキャストとしては鉄板といいたいところだが、なんともったいない。手練れの作家なら最初の50ページくらいで、エリーの魅力に読者を引き込み、後方援護のトミーとの息の合った捜査劇にわくわくして読み進むとなるところだが、肝心の人物造型があいまいなままにだらだら進むので、今一つ乗り切れない。しかも不必要な性描写や下ネタが多すぎ。クララとの情交場面や排便シーンにはげんなり。これが読者サービスだとしたらミステリファンも舐められたものだ。いや、そもそも男性週刊誌向け読み捨て小説なのか。要人の秘密暴露を恐れる軍組織の介入も中途半端で、ストーリーとしてもおそまつ。え、これで終わりなの。トミーの末路だけがあわれだ。

  • 星なし。

  • 謳い文句は「五感を刺激する」。翻訳された当時は、微に入り細に入り描写するスタイルが度肝を抜くという批評が並んでいた。物語自体はシンプルな警察小説で、ニューヨーク市警の「遊軍部隊」所属の女性刑事エリー・クラインを主人公とし、連続殺人事件の捜査を通して成長する過程をじっくりと描く。冴えない三流刑事をはじめとする登場人物らの造形は深く、雑多な人間関係を通して女刑事の孤独と焦燥が浮かび上がる構成となっている。特に通勤電車の中で相棒の死を悼み、街の情景と重ね合わせながらクラインの心情を綴るシーンは印象に残る。細々とした日常の積み重ねは、この場面への布石であったかのようだ。
    1987年発表作で、刑務所を舞台とする次作「ストーン・シティ」はさらに話題となった。

  • レズビアンの探偵という事で読んだのだけど、覚えてないんだよなぁ、内容。やたら描写に細かいところがあった様な。

  • 粛々と進行。浮き沈みのない分、訴えかけてくる部分も多い。

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