- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103003113
感想・レビュー・書評
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現代の日本、世界から敢えて、江戸の生活を貫く江戸の国と江戸の人々。電気や車や所謂文化的な物はないけど、人と人との繋がりが厚くほのぼのとさえ感じた。
そんな中でも医療は近代日本、世界の力を借りたい、借りてもいいではないかという考えから大きな犠牲に目を背けてしまった者たちに、ゴメスや裏金春の男たちが追い詰め真相を暴き、裁きをする。
こんな簡単なタイムスリップもないけど、一度江戸を出国したら二度と入国できない。とか妙にリアリティがあって面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2009年発刊の本だが、テーマは鎖国状態になった出島状態の江戸に蔓延する鬼赤痢。それを抑える薬はあるのかないのか。まさに15年後のコロナ禍の人のとまどいを描いたような物語。
未来にはこんなことが起こりますという予知能力があるというか、逆に奇想天外なる物語を描いたつもりが逆に現実となったしまったと。
コロナ禍と言いウクライナ侵攻といい、今の世の中は未曾有の出来事の連続です。
日頃から、なにがあっても、強く生きる、その心構えが必要ですな。 -
ところどころ辰次郎の記憶の戻り方が都合いいなーとは思ったり、江戸時代に現代日本の情勢をスイッチさせなきゃいけないのに戸惑ったけど面白かった。
ラストの方の未知の病気で世相が荒れる様はまさに数年前のコロナ禍。
もっとゴメスの活躍見たいので、続巻も読む! -
2冊目の西條奈加さん。
直木賞受賞作はしばらく無理なので、高校の先生が推薦してたこの本を。
前回の作品とはまた違ったイメージでした。面白かったです。続編読むと決めました。 -
仕事の都合で読むのに時間がかかったが、気になって気になって頭から離れない感じがした。最後の追い込みは、ページをめくる手が止まらなくなる。
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現代の日本にある、異様な独立国、江戸。文明の利器を否定し、自然と共に生きることを選び、昔ながらの暮らしを守り続ける人々。そこに、鬼赤痢と呼ばれる疫痢が発生して…。
本の雑誌の時代小説特集で載っていて、手にとった一冊。
うーん、面白い設定だとは思うけど、時代小説の中には入れて欲しくないと思った。都合がいいなぁと思うところや、キャラもいまいちたってない感じがして、あまり合わないと感じた。 -
すっかりフアンになった西條奈加さんのデビュー作。デビュー作らしい荒削りさと意欲あふれる斬新な設定が楽しかった。
今の西條奈加さんなら、どんな作品に仕上げられるのだろうか。続編という形で見てみたい気がした。
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江戸府内に突如として蔓延した「鬼赤痢」。
その謎にせまる長崎奉行所の面々。
奉行の名は通称「金春屋ゴメス」ん?ゴメス?
実は、この江戸 日本国内に存在する独立国なのである。
建国から30年あまり。江戸時代の風習そのままの世界が維持されている。
「鬼赤痢」解決のヒントを握っていると思われる主人公が裏金春で鍛えられ成長する。
謎解きミステリーというよりも江戸情緒満載の人情物語でしょうか。
なかなか展開も面白く。読ませます。
さすが第17回日本ファンタジーノベル大賞受賞作です。 -
作りこまれた世界が何となく居心地が悪い
作者の理想としている江戸の世界が合わないのだと思う
作者の目線は現代から眺めている江戸の世界であるからではないか
時代小説の醍醐味は書き手が見えず
その世界にいつの間にか誘われ
読み手もその時代に生きている感覚が心地よいのだと思う -
2010/11/23 予約 11/27 借りる。
2011/1/15 結局最初数ページしか読まずに、返却。
作者の講演会があるというので、興味を持ち借りてみた。
本は面白そうだったが、時間がなく 読まなかった。
内容と著者は
内容 :
竹芝埠頭から舟に揺られて江戸国に着いた!?
大盗賊も疫病神も思わず黙る、容貌魁偉、冷酷無比、極悪非道、厚顔無恥な「金春屋ゴメス」
こと長崎奉行馬込播磨守に雇われた大学生、辰次郎の運命やいかに!?
著者 :
1964年北海道生まれ。東京英語専門学校卒業。
「金春屋ゴメス」で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。 -
近未来の日本、全てに便利になり機械化自動化が進み
科学も産業も進んでしまった日本で、
全て人の手を介して行われたいた江戸時代を
懐かしむ一部の学者やお金持ちの人々が
関東地域に江戸を摸して作った江戸国。
独立国を自称してはいるが、実際には日本の属国扱いに。
江戸に入るには厳しい審査が行われ300倍の競争。
幼い頃、江戸で治療不可能な病で生死をさまよう主人公は
人道的措置で日本に。
一度江戸から日本に戻ると、江戸には戻れない。
江戸を恋しがる病床の父親に代わって、江戸のお守りをもって
入国した主人公『佐藤辰次郎』。
一緒に入国したのは経産省出のエリートでありながら
どっぷりの江戸フリークである自称『松吉』と
世界中を旅して周り、行ったことのない江戸に入国した『奈美』
入国するには携帯電話はもちろんのこと
医薬品、工業製品を始め江戸当時になかったものは
持ち込み厳禁。
コンタクトレンズが必要な人は、入国前のレーシックを受けよと。
もちろん日本から病原菌を持ち込むことは、
伝染病のおそれもあるので、できる限りのワクチンも打つ。
そんなこんなで、三人はそれぞれ身元引き受け人の元へ。
辰次郎が300倍の難関をたった一度でビザが発給されたわけは
久々に起こってしまった罹患すると死に至る謎の伝染病を
解決するために秘密裏に入国が許されていたのであった。。。。
辰次郎はそこで長崎奉行の配下の元へ。
それは規格外の人物であった。
次々と事件が起こるが、初めはひ弱な現代人だったが
揉まれるうちに。。。。
痛快なストーリーは日本ファンタジーノベル大賞に輝く。 -
設定が斬新!文明が発達し、月に人が住む時代。北関東から東北にかけて、「江戸」という独立国家がある。そこには将軍がいて、侍がいて、まさに江戸時代!江戸へ入国できる人数は制限されていて、なんと300倍の競争率。江戸で生まれ、日本で育った辰次郎は、江戸への入国許可が降り、裏金春で働くことになる。時代小説なようで、ファンタジーでSFで。こんな設定を思いつくだけですごい!
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「人の歩むべき道を究める純粋な心は、雪の白さよりも白し」六花落々の西條作品に惹かれ、読み始めたファンタジーノベル大賞のこの作品。同じ筆から生まれた作品?暫し茫然、読みは見事に外れ鎮座していた感動が、作品のうねりに合わせて踊り出す。時代物、ファンタジー、バイオテロの大風呂敷の舞台に乗って奇想天外な話は始まる。とにかく面白く愉しい、そしてちょっぴりの涙。金春屋ゴメスの正体は!言葉の限界を超えて描かれたその容姿性格のイメージ像が、文庫本の表紙に居座ってたのにはビックリ。現代文明の利器に声する風刺を感じます。
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作品解説(帯より):300倍の難関を潜り抜け、日本から江戸国へ入国を果たした大学生の辰次郎。連れは、元外資系金融勤務の時代劇オタク松吉(NY出身・24歳)&28ヶ国を渡り歩いた海外旅行マニアの奈美(25歳)。身請け先は、容貌魁偉、冷酷無比、極悪非道、厚顔無恥、大盗賊も思わずびびる「金春屋ゴメス」こと長崎奉行馬込播磨守だった! ゴメスは、辰次郎に致死率100%の疫病「鬼赤痢」の謎を追えと命じる――。
第17回 日本ファンタジーノベル大賞 大賞受賞
宇宙旅行も可能な近未来、日本の属領という位置づけで当時の町並みを再現した、科学も医学も全てが当時のままの「江戸」。鎖国状態のため、日本であって日本ではないという設定は面白いが、あまりにも外界との接点がないため、単なる時代物風ミステリで終わってしまっている。
人物設定についてもただの記号で終わっている人物が何人かいるが、破天荒さの中に人間味を隠し持っているゴメスが素晴らしく、他を帳消しにしている。
軽いノリの時代物を読みたい方にオススメ。 -
ゴメスが映像として浮かばない
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珍しい設定だけど、時代小説の上をいく感じ?