さびしい女神: 僕僕先生

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 539
感想 : 96
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103030546

感想・レビュー・書評

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  • 僕僕先生シリーズ 4
    今回は長編でした。

    旱魃が続く六合峰で王弁が出会った、乾きの神様・魃。
    醜い少女の風貌を持つその神は、かつて神々の争いの時代に
    黄帝によって生み出されたが、その強大な力のために
    封じられてしまった神だった。
    一人ぼっちで生き、誰も傷つけたくない、
    自分が生きる場所が欲しいと願う魃のために
    吉良、司馬承禎の童子二人とともに古の神の元を訪ねる王弁。
    古の記憶の中に、魃と僕僕の姿をかいま見る。

    ラスト、魃と対峙した僕僕。立ちふさがる王弁。
    魃は、大切な人を守りたいがために自ら封印されることを決める。
    ただ、自分のことを考え、自分のために動いてくれた王弁のために。
    笑みを浮かべて王弁に手を振る魃の最後に、胸が熱くなった。
    今までのシリーズの中で、この話が一番好きです。

    僕僕も、”さびしい女神”なのかなぁ・・。

  • いつものほっこりした短編集ではなく、ずっしりした長編。
    存在自体が哀しい魃…。
    王弁も、シリーズの始めのころはしょうもない奴だと思ったけど、なんか深いなーと思うようになった。

  • 既に100件近いレビューが有るのでメモ程度に。
    ・一気に宇宙レベルの話になった。
    ・神仙は時空を飛び越える超能力者たちである。
    ・今回は先生は余り出て来ない(肝心の所で出て来るが)。
    ・王弁、気張る!

  • 王弁の優しさにホロリ。

  • 魃(ばつ)という名の神様。

    旱ですべてのものを干上がらせてしまい皆に禍の神と忌み嫌われ、封印されていたのに、封印がとかれ、まわりの町を干上がらせてしまう。

    王弁は、仙骨も持たず特別な力がない若者ですが、今回もがんばります。

    表題通り、魃はとてもさびしい女神さまです。けれど、王弁という友人を得ることができて・・・
    そして、僕僕先生の正体?も少し見え始めてきたような・・・。

  • 前作で登場した蚕嬢が過去に起こしたトラブルが原因の旱魃を何とかしようと奮闘する長編。
    僕僕先生の過去が段々と分かり、王弁も頑張り、ほろりとした最後の読み応えのある本でした。

  • 王弁鈍感。びっくりするぐらい鈍感……!
    といっそ戦慄しました。
    でも、友達になったから、何だか哀しいから、だとかそんな理由で頑張れる王弁って凄い、偉い子だと思いました。
    あれ?幾つだっけ?という疑問はさて置くことにして……。
    人間、なかなか此処迄純粋には生きていかれないから、尚更人ならざる者は王弁のことを好きになったり気に入ったりするのではないかな、と思いました。
    そして、ここで先生の裏設定というか、何と言うか壮大なる設定なんだろうと思わせる件が。
    思えば一番最初にも魃の話って出てたんですよね。
    思わぬ、というか、結構前から仕組まれていたネタだったんだなあ、と感心。
    これを読んでみれば、次巻のタイトルも納得します。
    蚕嬢はなあ、気持ちはわからなくもないけど、ちょっと如何かと思う発言は間々ありましたよね…(笑)

  • 回をおうごとに良くなってきます。
    今回は長編。
    良かった。読み応えあったし。
    劉欣が、ちょっと、いいな。
    ラストの僕僕先生の言葉は、意味深。

  • おもしろかった!!世界観がすき
    先生の過去が少しわかってきたり、王弁くんの一生懸命さにぐっときたりと今回のお話は楽しかった!

  • 僕僕先生シリーズ第四弾。存在しているだけで世界を滅ぼしてしまう女神が引き起こす旱魃。天地の秩序を守ろうとする僕僕先生。一方、女神の気持を受け止め助けてあげたい王弁くんは珍しく先生に頼らず奮闘する。世界は救えるのか?寂しい女神は救われるのか?

著者プロフィール

1973年大阪府生まれ。信州大学人文学部に入学後、北京に留学、2年間を海外で過ごす。2006年『夕陽の梨─五代英雄伝』で第12回歴史群像大賞最優秀賞、同年『僕僕先生』で第18回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。「僕僕先生」シリーズは読者の圧倒的支持を集め、ベストセラーとなる。著書に「千里伝」シリーズ、「くるすの残光」シリーズ、「黄泉坂案内人」シリーズ、「立川忍びより」シリーズ、『撲撲少年』『真田を云て、毛利を云わず 大坂将星伝』『三舟、奔る!』など多数。

「2022年 『モノノ怪 執』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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