食卓のない家 上巻

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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103034063

感想・レビュー・書評

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  • なかなかに、重いテーマですよね。

    自分の子供が、犯罪者、しかも世間を騒がせるような事件を起こした際に、どうやって向き合うか?

    子を持つ親なら、誰だった犯罪者にしようと思って、育てるわけではない。

    現代でも、世間を騒がせるような犯罪を起こした犯人の両親のところに、ワイドショーなどが取材に行ったりしますよね。

    自分の子供が犯罪を起こし、ショックを受けているところに、世間の風当たりの強さが追い討ちをかけるわけです。



    成人した子供が犯罪を起こした場合に、親に責任はあるのか?



    あるから、親として、そういう仕打ちを受けるのは、仕方がないという人もいるでしょう。

    でも、自分のことを考えても、成人して以降の自分の行動に、親が関与しているかといえば、はっきり行って関係ないですよね。

    そう考えると、親が成人してから犯罪を起こした子供の責任を、一身に背負うのはちょっと気の毒な気がしますね。

    特に、この本は、あさま山荘事件をモデルにしています。

    政治犯というのは、単純な犯罪行為と違い、自分が正しい、という信念の元に行動しているから、余計に難しいですよね。


    やっぱり、親は生きている限り、子供の結果責任を負い続けなければいけないのでしょうか?

    自分も、ちょっとわかりません・・・・

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著者プロフィール

円地文子

一九〇五(明治三十八)年東京生まれ。小説家、劇作家。国語学者・上田万年の次女。日本女子大附属高等女学校中退。豊かな古典の教養をもとに女性の執念や業を描いた。主な作品に『女坂』(野間文芸賞)、自伝的三部作『朱を奪うもの』『傷ある翼』『虹と修羅』(谷崎潤一郎賞)、『なまみこ物語』(女流文学賞)、『遊魂』(日本文学大賞)など。また『源氏物語』の現代語訳でも知られる。八五(昭和六十)年文化勲章受章。八六年没。

「2022年 『食卓のない家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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