アンソーシャル ディスタンス

著者 :
  • 新潮社
3.62
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本棚登録 : 1436
感想 : 138
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103045359

感想・レビュー・書評

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  • 現代を生きる男女のお話がいくつか。
    色濃く記憶されるような出来事に直面し
    それを生き抜いていく
    女性たちの姿が描かれる。
    夢中になって読んだ。

  • 金原ひとみらしい、不健康感、不潔感満載の小説。
    これはこれで金原ひとみというジャンルを確立してて、面白いのかもだけど、なんかいつも読み終わって、なんでこれ読もうと思ったんだろうって思っちゃう。

  • どの女性も、なんだかなぁ、、
    な人なんどけど
    何故か共感できてしまう自分が悲しい、、、

  • 短編集

    周りにいそうでいなそうな人たちの話。
    一見普通そうな人たちが壊れていく。
    知ってはいけない、人の表には出ない部分を知ってしまった気分でした。

  • 依存と執着と本能と欲求

    登場人物のどれにもなり得る可能性に
    気付いて、怖い

    なんとなくのイメージだけど
    描かれる世界が違いすぎる気がして
    敬遠していた作家さんでしたが
    この作品はとても身近に感じました
    2021.10

  • 短編集5編
    現実の社会に居場所のない人々が何かに依存しながら生きつつそれに飲み込まれていく。年下の男と付き合ってプチ整形を繰り返す恐怖を描いた「デバッガー」の心理描写が凄くて怖いようだった。

  • コロナ禍でなかったら「奇妙な設定」の作品だと評価されていたかも。
    コロナ禍のひとつのリアル。
    「テクノブレイク」とか、感染に対する感受性の差あるあるだろうな。
    そしてストロングゼロはやはりお酒じゃなくて危険物。

  • 都築響一さんの着倒れ方丈記HAPPY VICTIMSを思い出しました。主人公はアルコール飲料や美容整形、激辛プルダックソースの優良客であるにもかかわらず提供元からはありがたく思われていないような。ストロングゼロは天海祐希のような編集長が理想の消費者であり、編集部の仕事中もアルコール飲料が手放せない主人公は、提供元の想定外だと思います。ストロングゼロや美容整形や激辛プルダックソースでHAPPYやVICTIMSの表裏を次々と見ていくことになり、少しばかり疲労感が伴いました。

  • 自分では選ばずに流れていっているだけなのに、
    気づいたら地獄におちていく。
    ミナ、茜音どちらにもそういう気配があって
    自分以上に周りが壊れていく雰囲気がある。
    幸希は沙南に出会うまでは真っ当さで自分と世間の歪みに対抗していたけれど、相反して世間から外れていく沙南の存在が救いになっている。
    それは沙南が幸希と同じように幸希のことを
    大嫌いでそこを好きだからだと思う。
    そして沙南は普通な自分を普通じゃない特別なものだと思わせてくれる。
    沙南は死に執着していたけれど子供の存在で初めて未来を感じて生に執着し、それに幸希は引っ張られているように思う。
    幸希は今まで消極的な否定を軸にして生きてきたのに、
    沙南が自分を見捨てて死ぬことだけは許せないという明確な思いがあるのが印象的。
    夫と幸希が好きだった。
    言い回しも全体的に好きだった。

  • 「ストロングゼロ」「デバッガー」「コンスキエンティア」「アンソーシャルディスタンス」「テクノブレイク」五つの短編に出てくる5人の女性が抱える「問題」はそれぞれが特殊で、極端で、不運だけれど、自分とは違う。そんな風に突き放して考えられれば、楽かもしれないけれど…そうもいかず。著者は現実の社会にうっすら蔓延る不安や不満を具体的に切り取って拡大して読ませるのがうまい。だから尚更キツいのだけど一気に読んでしまった。(谷崎潤一郎賞)

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著者プロフィール

1983年東京都生まれ。2004年にデビュー作『蛇にピアス』で芥川賞を受賞。著書に『AMEBIC』『マザーズ』『アンソーシャルディスタンス』『ミーツ・ザ・ワールド』『デクリネゾン』等。

「2023年 『腹を空かせた勇者ども』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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