- Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103068136
作品紹介・あらすじ
昭和のよそゆきのお出かけとは、家族でデパートに行くことでした──。
感想・レビュー・書評
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東京生まれ育ちでデパート勤務経験がある著者による
昭和文化としてのデパート考、デパートとの思い出。
東京育ちではないし長野さんよりは年下だけど、
子ども時代の記憶と結び付いたデパートの思い出に思いっきり共感。
そうそう家族みんなでよそ行き着て行く「おでかけ」の場所で、
特別な場所だったよね!
営業時間も10時開店6時閉店だったよなあと懐かしく思い出した。
勤務経験があるからこその業界裏話も面白かったし
愛ある毒がピリリと利いていて、
「平成のデパート」の存在意味について考えさせられるエッセイだった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
デパートに関するエッセイ。デパートで働いていた人が、デパートの事を少し詳しく書いた内容。長野まゆみさんが働いていた1980年代のデパートの様子や、子供の頃に「よそゆき」で「おでかけ」として行ったデパート、そして現在のデパートについて書いてある。
私も15年程前に少しだけ百貨店でアルバイトをした事があるので、1980年代と従業員の質は変われども、やってる事(営業形態とか…)は大して変わらないなと感じた。今は更に変化しているかもしれないが。そういう昔の様子を知るのは面白かったが、最後まであまり心が動かなかったのが残念。 -
昭和のころのデパートについてのエッセイ。
子供のころデパートの屋上に乗り物があったり、家族連れでにぎわう食堂だったり、地下のキャンディ売り場と、昔、「お出かけする場所」だったデパートの思い出と、デパートで勤務していた当時の話など。
懐かしい時代を絶対的にいいもの、とはしていなくて、そのころに戻るのは無理!と冷静な部分も良いです。
軽いテンポと冷静な視点で書かれてて、興味深く読めました。 -
著者が幼かったころ経験した思い出と働いて経験したデパートのことだけ書いてれば良かったのに…。
それだけなら良い本です。
古い郷愁あふれる本だったと思います。
それを中途半端に今のデパートのことやほかの接客業、経済なんかも交えるから、さめちゃう。
しかも、間違ってるしね。
間違っているだけならまだしも、著者の感じ方も揺れてるみたい。
タイトル通りのことだけ書いてれば…
とつくづく思いました。
それだけとらえれば良いエッセイです。
買うのはおすすめしませんが。 -
昭和のデパートについて描かれたエッセイ。
懐かしく今はもうないもの。
デパートはあるけれど、今のデパートとは違うもの。
長野さんがデパガしてたなんて知らなかったから、ビックリ。
最初に勤めたところは吉祥寺の関西系の百貨店K、ってことは近鉄ですね!
Pはプランタンかな?
老舗系の本屋で働いたことがありますが、百貨店に似たような、符号や、色んな決まりがあり懐かしく。
POSシステムのないころって計算とかややこしそう…棚卸しとかも。消費税も、色んな割引も、コンピュータシステムが発達した今だからありえることなのかな?と。
けして、あの頃はよかった的なエッセイでないのが面白い。 -
個人的に接客畑の人間なので、雑学的に楽しめた点が多々ありました。デパートならではの丁寧な接客になるほど!と思うところも。歴史やルーツなども。ただ毒が多い…。否定かと思ったら肯定だったり、肯定かと思ったらぶった切ったり。少々疲れてしまいました。カバーはデパートの包装紙みたいで、紙の本の良さを再実感。
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ちょっと理屈っぽい文章だったけど
一昔前のデパートのことが内側から見れて
とても興味深かった。 -
懐かしい。
デパートが「晴れの日」のお出掛けだった、輝いていた時代。家族三世代で、一張羅の服めかしこんでいそいそ出掛けたっけ。
著者自信もそのご母堂様もデパートで働いた経験のある、筋金入りのかた。そんな輝いていた頃のデパートの風景を、外からだけでなく内情も要り混ぜて語ってくれる。
やっぱ、東京は違うな、、、僕の故郷八戸では考えられないレベル。三春屋とか丸光辺りが、何とか百貨店ぽいって感じかな。 -
生きてはいなかった頃の甘い時代のデパートを知りたくて手に取ったが思ってたのと違った。
だけれども大きく頷ける指摘が多かった。
かといって今はダメで昔は良かったということばかりではないのが良かったし、手に取った理由からしてもうすでに自分が今のデパートに魅力を感じていないことに気づかされた。 -
ああ~~~~~~~~なんとなく分かる・・・
いつもの長野まゆみ先生の懐古主義や・・・ -
先日某百貨店の新館を訪れた際、今後のデパートの行く末が心配になったので手に取ってみた。もはやデパートへ行く合理性はなくなっているといっても過言ではない。ではモノに価値がないなら違う面はどうかと考えてみると、人の層が限られるので変なお客は寄り付かないこととサービスの良さ等があるかもしれない。
しかし特段良い社員が集まっている感じもしなければ、お客も海外からの品のない客が多ければこちらも冷めるというもの。
誰をターゲットにしているのかも謎で、売られているモノも果たして値段相当なのか疑問だ。
これからどう生き残っていくのか、見届けたい。 -
長野まゆみさんのエッセイ。
昔、デパートに勤めていたという経験をもとに、昭和の時代のデパート事情を描いている。
デパートでの仕事、その当時の流行り、給料事情、デパートでのサービスなど、働く側からと客側からのデパートがよくわかる。
長野さんの初期作品が好きでほとんど読んでいるが、エッセイは初めて。
盛るわけでもなく、無駄に笑わせようとしてるんけでもなく、事実を淡々と書いているのにとても面白かったので、またこの方のエッセイを読みたい。 -
2014 811読了
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著者が働いていた昭和30年代のデパートや暮らしを主軸にした物語。平成よりの生まれとしては昭和初期も30年代も変わりがないのだが、違うらしい。包装、よそゆき、おあつらえ。色々。
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昔デパートに勤めていた著者のデパートについてのエッセイ。
古き良き時代は懐かしむもので、今、生活をしろと放り込まれても無理だと思いつつも、その懐かしさゆえに惹かれます。
日曜日に家族ででかけて、一日過ごす、そんなデパート。
今ならイオンがそうなのかな? -
デパートの歴史や、当時の空気感が伝わって、それなりに読める。
ただ、この人は不満が多いなぁと。何ならいいんでしょう。前から薄々気づいてはいたけど。
今までのエッセイの中で、一番それが目立つ一冊かも。 -
相変わらずのクオリティのエッセイ。趣味が合うひとにとってはたまらない。