いさご波

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 52
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103070627

作品紹介・あらすじ

何があろうとも、歩いていくしかなかった。お家断絶に見舞われ、藤野親子は江戸を目指した。艱難辛苦の末、息子の代に前橋で仕官は叶ったが、よそ者ゆえの密命を課された。時代と人生の「波」に揺らぐ武家の生きようを描く秀作群。

感想・レビュー・書評

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  • 時代物の短編集。
    藤沢周平を思わせる、という書評も頷けた。
    シビアなところも持ちつつも、筆者が人々、特に弱い立場の人々に向ける眼差しは温かい。
    私にはやや甘過ぎるところもあったが、最後の一編は特に好みで読み終えてしばらく経っても思い返している。

  • 「いさご波」が前橋藩、ほかは九鬼の末流が舞台。
    どれもちょっといい話ではある。
    「澪の波」がいちばん。
    60石の次男坊が医者修行し、200石の跡取りに。
    しかも、江戸で学べる。
    12歳の少年が自分の求めるものを見出すまでの物語。                          

  • 文庫化されたので購入しました。
    読んだのは1年前ほどなので、買ってはみたものの再読する気は無かったのですが、他に読む本が無かったせいもあり、ついつい手を出してしまいました。
    ストーリーがまだ記憶にあるうちの再読なので、あまり大きな感動は無く。まあ、仕方ないでしょうね。でも、やはりこの人の時代小説の凛とした雰囲気は大好きです。

    =====================
    11-025 2011/03/18 ☆☆☆☆

    珍しく図書館本です。短編集なので、寝床で1篇ずつ読んで行きました。
    最近、嵌っている安住さん。
    時代小説にも、武家もの、市井もの、岡場所もの、こっけいもの、捕り物、伝奇ものなどいろんなジャンルがありますが、安住さんは私の好きな武家ものを得意にされているようです。
    武家の清冽な生き様を中心に置きながら、どこか暖かさを感じさせるのが特徴です。
    この作品群はどこか既読感が有ったり、甘さもあり、ベストの作品とは言えません。でも、やはり染み入るような所があって良い作品だと思います。

  • 激賞されてる意味がいまいち不明。藤沢周平の亜流でしょ?

  • 渋~い時代小説の短編集です。
    それぞれの人物や情景の描写が地味で
    淡々としているけれど、ジーンと余韻が残る話ばかりでした。
    この作家さん、私、割と好きかも。

  • 短編集。
    沙(いさご)の波
    暁(あかとき)の波
    ささら波
    夕彩(ゆうあや)の波
    澪(みお)の波

  • 武家にまつわる小品集。
    それぞれにじんわりと面白いのだが
    もう少し長めの方が味が出そう。

    【図書館・初読・11/25読了】

  • この手の時代小説は大好きです

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