- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103070634
作品紹介・あらすじ
看護人の質は悪く、薬料にも限りがある。思うに任せない坂の上の養生所で仲間たちと奮闘する医師・高橋淳之祐。病に苦しむ貧しい人々に、自分ができることは何なのか…。思いもよらぬ形で父の死の真相がもたらされた時、彼の前に進むべき道が現れる-。爽やかな感動、真っ直ぐな誠。涙と男気が胸をうつ。江戸を駆ける青年医師奮闘記。
感想・レビュー・書評
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2023年11月18日
なかなか手が伸びなかった昨日まで。
でも、よみはじめたら、一気に読めた。
高橋淳之祐、医の心、満タンの素敵な人だ。出世や収入を望まず、患者の幸せと、自分の向上を目指す。
そんな医者が現在も多くいるよう望みたい。
父の切腹の経緯を知る。
私も2週間前の三連休に両親の生家をたずね、親戚にルーツ、をたずね、6件の墓参りをした。
亡くなった人たちの生活や、思いを知るのは、それを知る人がいなくなる前に聞いておくべきだ。
それが自分のこれからに覚悟ができるのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
L 日無坂の続編?
日無坂は自分レビューは伊佐次が活躍する話を読みたい!も伊佐次押しだったけど、残念ながら話の内容までは覚えておらず。日無坂を読んでなくても全く問題なし。伊佐次の過去を知りたかったら日無坂をどうぞ。
小石川養生所の医師、淳之祐。養生所を手伝うお瑛。淳之祐の本当の父の切腹の訳。…なんだかデジャブーを感じるこの設定。養生所の話も多いし、医師の話も出生の秘密とやらもよく読むからなのか?全部のせ!
卑怯なのは養生所だから重病人は命を落とし、その人にはドラマがあって、いろんな角度から養生所の人たちが絡んでいくっていう…泣けるに決まってるだろ!的な。淳之祐は最後に養生所の先生にありがちな選択を。デジャブーだわ(笑)
一番光ってたのは伊佐次!やっぱり伊佐次と名前が付く人には野暮な奴はいない。 -
小石川養生所で働くお医者さんのお話し。
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「しずり雪」でファンになった小説家さん。
伊佐次を主人公にした続編を読んでみたい。 -
小石川療養所に看護中間なるものがいたとは初耳。TVの大岡越前に出てきた竹内無我演ずる榊原伊織みたいな先生と、土田早苗みたいな女性が働いているのかと思ってた。
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読み応えありました。
スゴイ事件とか起きるわけではないけど、淡々とじっくり読めました。 -
朴訥で真面目な淳之祐.父の自死の経緯を知って思い巡らす表題作が秀逸.出てくる女性たちのおおらかさが読んでいて楽しい.
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いいお話でした!
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主人公をはじめ登場人物が魅力的
どの時代でも人の弱さ・切なさ・暖かさは変わらない。
人生は時に過酷でもある
江戸の時代に入り込めるよい作品だった。
この後彼らがどう生きたか続きが知りたい。 -
若き医師の奮闘記という形ですが、介護の中間に『日無し坂』の伊佐次が出てるんですねえ。どうして江戸物のわけありの男ってこんなにかっこいいのかしらん。
実際の江戸時代の治療や介護がどうだったかは分かりませんが、介護師であるはずの男たちが博打に明け暮れていたり、治る見込みのない患者は追い出されたりと、本当にこうだったのではないかと思われる描写です。
安住さん、どんどん手馴れてきてますね。
NHKの木曜時代劇あたりで放送するかもしれないなあと思いました。
そろそろ大きな賞もとってもいいかもしれません。