- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103112167
感想・レビュー・書評
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超超ベテラン作家の作品に私が「文章がうまい」というのもあまりにも生意気だが、「読ませる」(というのも生意気だが)。内容はもちろん興味深いのだが、それだけではない。文章の力。
美しい。端正だ。
最近では珍しく3冊並行で読んでいたのだが、抜きん出て格調があって、途中からこれだけを読み続けた。
あまりにもご本人のキャラが立ちすぎて、なんか作家ということを忘れてしまうのだ(さすがに忘れはしない…)。
若い時に、「田村俊子」「かの子繚乱」「美は乱調にあり」「遠い声」等の評伝を読んだのが初めてだったのだが、その時も瀬戸内寂聴さんってこういうのも書く人だったんだと、その時はその時で生意気にも感動したのだった。
100歳を目前に今もご活躍ってことは、ずーっとご活躍だったってことで、すごい方だなぁと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
寂聴さんが70代後半に書いた自叙伝。昔住んだ場所を巡り、その時誰と住んでいたか何があったかが書かれている。今現在の著者からは想像もできないが(失礼)男女関係で色々あったんですね。リアルタイムではないからすごいなぁとしか思わないが今の時代だったらマスコミ、ネットでかなり叩かれていただろう。女性だし。当時から半世紀過ぎ、どんな出来事も良い思い出に昇華されているんだと思う。自伝ってつまらないものが多いけど、さすが寂聴さん、この本は面白かった。
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人と場所、想いがあるよね~。さすが文章がうまい!