女子的生活

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 208
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103120520

感想・レビュー・書評

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  • ドラマを先に観てました。続編つくってほしいくらい、すごく好きなドラマでした。
    本も面白かった!
    「男の自殺率、高いわけだ。だって絶対女の方が面白いもん。」
    みきと後藤、2人とも爽快感があってかっこいいよ。

  • 主人公の性格が良すぎて、どんどん読み進めてしまった!
    体は男性、心は女性、好きなのは女性というLGBT。
    男だから〜女は〇〇というレッテルを貼られるのにうんざりする世の中をぶっ飛ばす物語。
    後藤、いいやつだな。

  • 読み始めてすぐに、かつてTVドラマで放映された作品だと気がついた。
    明るい調子のドラマだったような記憶があって、だから原作もそれなりに明るくてポップな作品だろうと思いながら、流して読んでも良いかなと思っていました。
    申し訳ありませんでした。
    心と身体の不一致に悩む人々の思い、辛さ、不自由さ。けれどそんな圧にもめげずに自分らしく生きていく力。世の中と真正面に闘うだけではなく時には風に柳と受け流し、時には頭を使って立ち向かうその強さに圧倒され敬意を感じます。

    かつてのクラスメイト後藤が意外にも理解者でありミニーさんこと高山田が主人公小川によって自分自身を探り出し心を開いていくのがなんとも暖かい。

    自分は偏見を持たずに彼等、彼女達の理解者になりたい。
    けれど中途半端な知識だけで応援した気持ちになることが彼等彼女等を傷つけることにもなりかねない。
    「彼等、彼女等」という認識からしてもしかしたら間違っているかもしれないですね。

  • 共感とか感動とかとはちょっとちがうんだけど、好きだなぁと思ったお話だった。
    「女子」ってめんどくさい。それは本当に思うことなんだけど、いいとこもあるんだよね。ミキの周りにいる人間は色々だけど、考え方がいいなぁと思う。後藤も案外憎めなくて。闘う人はかっこいい。

  • なんか知ってる、、、と思ったら、2、3年前にNHKで志尊淳くん主演でやってたドラマの原作だった〜
    トランスジェンダーにもいろいろなパターンがあるんだね。
    将来に不安を持ちながらも今をめいっぱい楽しむみきが好きだ!

  • 坂木司さんの本はハズレなし!!

  • ドラマを見てから原作を読んだので、シーンを思い浮かべながら読んだ。
    腹立つことが多い中、うまく流して、流さない時もあって、強く生きているみきに励まされた。
    説教くさくなく、トランスジェンダーのこと、とりまく環境を知れたこともよかった。

  • 面白かった!心の動きについて丁寧にかかれているけど、軽さもあってくどくない、読みやすくてストンと共感できる。

    小川と後藤はいいコンビだし、
    作者さんも気に入ってるみたいなので
    続編とかあるといいな。

  • いらっとするタイトルと表紙に逆に魅力を感じて読んでみた。ら…

    あ な た が 神 か ! ! !
    …世俗的な感想しか言えず残念だがうまく言葉にできない。

    こんなもやもやするテーマをよくぞここまでスッキリ言語化してくれたぞ、と感心しつつ一気読み。当方まだ20代ですが、30代40代過ぎて脳みそが凝り固まってきたら(こないかもしれないが)再読したいと思った。

  • とても面白かったです。女子的なみきが、強かで可愛くて明るくて魅力的でした。出てくる女の子がそれぞれ、面倒くさい面もありますが素敵で、そうそう女子ってこんな感じだと、自分が女性であることもなんとなくこれまでより肯定的に捉えられるような、元気の出る読後感です。逆に、男子って…となりましたが。トランスジェンダーのひとつの形としての在り方を知ることが出来て、世界がまた広がりました。女子って楽しいものなのかも。図書館で借りてきた後にドラマ化というのを知って、とても楽しみです。

  • 主人公の設定が凄まじい・・・!

    最初の仕掛けは、活字だからこそ成立するものだが、
    そうだとしても、「えっー、そういうこと!」と驚く読者は多いに違いない。

    それからの物語はいくつかの章立てでひとつひとつは完結するのを原則としており、
    とても読み進めやすい内容となっている。

    それにしても、著者の人間観というか、心理描写というか、
    えぐり取りような、そんな鋭さがあって、怖ろしいものがある・・・

  • 表紙とタイトルから、働く女子のお仕事小説を予想していましたが、いい意味で裏切られました。
    セクシャルマイノリティがメインテーマ。
    みきにとっては、嫌なことも沢山あっただろうし、現にストーリーの中でも、理解して貰えないことは多々ありました。
    でも、友人後藤、職場の人達、そして両親と、みきの周りには、彼女を理解し受け入れる人たちがいる。
    頑張っている彼女へのご褒美のようだなと思いました。

    あとがきにもありましたが、著者の愛に溢れた小説でしたね。

    私も闘うみきを応援します。
    そして、またいつか再会したいなと望んでいます。

  • トランスジェンダーのみきをどこまでもひたすら応援したくなりました。後藤の目線で物語を読んでいたような気がする。

  • 読み始めて数ページ。

    主人公に対してなんか落ち着かない、妙な感じがするなーと思ってたけど。

    うん。
    だから、「女子的生活」、ね!
    なるほどっ!!

    初読みの作家さんだったけど、おもしろかったな。
    有名な『和菓子のアン』も読んでみようかな。

    そして、同居することになった後藤さんのこまごました気遣いの成長っぷりに思わず笑えた。

  • 図書館より。
    さらり読了。

    まさか主人公が!?
    でも、ちゃんと社会人のスキルも持ち合わせてるし、仕事してるし、自分の立ち位置知ってるし。
    私的に好感度の高い主人公。←タイプとか関係なく(笑)
    性差別の他にも、人間の差別的感覚って色々ある。それでも頑張ってる姿は、応援したくなる。面白かった。

  • 冒頭で主人公みきに何故だか微妙ーな違和感を感じて、その違和感の正体が明かされた時の納得の度合いが半端なかった。
    これ意図的なら本当に凄い。
    合コンで思う事とか取る行動とか服の選び方とか、分かる!分かるよ!と言いたくなる、まさしく女子的生活。
    みきのパワーをもらってスカッと元気になれる一冊。
    ぶどうのフルコース、食べたくて仕方ない…!!

  • 緊迫感みなぎる合コンシーンが圧巻。女子ってみんな、こんな高度な心理戦繰り広げてるの?!
    クールに状況を見極めつつ、ボス級のモンスター女子に真っ向から挑むヒロイン、カッコいいです。

    トゲトゲしいやり合いばかりでなく、その合間に漂うヒューマンな優しさがまた素敵。オンナとオトコ、それぞれの「生きにくさ」を丁寧に拾っていて、共感しながら心のコリがほぐれるよう。
    スッキリ&ほっこりの、デトックス小説だこれは。

  • おもしろかったー!!最初もしかして…?って思ってたけどその通りだった!
    女の子が理不尽なことに立ち向かってくところとか、タワー合コンで品定めしつつ女子同士の読み合いがあったりとか、よく女子のあれこれを見てるなあと思いました。ミニーさんの話もだけど、わかるわかるって納得しながら読みました。学習する男・後藤くんすごくすきです。みきも後藤くんもだけど賢い子はすき…
    あとあとがきの、弱くても前を向こうとする姿勢がすきっていう坂木さんの言葉も良かったなー!

  •  みき、応援したくなります。もう、女子力満載。したたかに生きる女子達。男性は引いてしまうかも。

     

  • 自分が自分であることに胸を張って生きられる人間はほとんどいないと思う。みきが素敵に見えるのは、それがたとえかっこつけであっても自分に正直だからなんだろうなと思う。
    闘う人の物語が書きたかったというあとがきに思わず中島みゆきの「ファイト」が聞こえるような気がした私です。
    世間を渡っていくのに、男も、女も、関係ない。そこにあるのは自分だけ、だから自分を磨いて社会に立ち向かっていく。うん、かっこいい!

  • あーおもしろかった!

    なぜ女子「的」?と疑問符がついてたんですが
    (リア充すぎる女子のはなしかと思ってた・・・これぞまさしく世間が思うところの女子!みたいな)
    ちがいました。

    いい意味で斜め上をいってくれた。
    お風呂で長風呂してしまった。
    夢中で読んで、はっと気が付いたら湯冷め・・・これは就寝時の読書タイムで読み始めて止まらなくなって次の日寝不足っていうパターンだなと思いながら、続きを読みました。

    一応性別女性のわたしなんですが、それでも意味の分からない言葉があった(主に略語)でもそんなのはググればいい。すぐわかる。
    肝心なのは、装飾されたそんな部分ではなく、どんな性別でも見かけでも、闘っている同志がいる、と思わせてくれる部分なんだと思う。すかっとするし、憧れすらある。
    っていったら、逆にムカつかれるのかな?

    ともかく、いままでの坂木司氏とは一味違ってます。
    (いままでのも好きだけど)

著者プロフィール

一九六九年、東京都生まれ。二〇〇二年『青空の卵』で〈覆面作家〉としてデビュー。一三年『和菓子のアン』で第二回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。主な著書に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『肉小説集』『鶏小説集』『女子的生活』など。

「2022年 『おいしい旅 初めて編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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