- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103222316
作品紹介・あらすじ
不世出の名女優・高峰秀子。その研ぎ澄まされた感性と心の内にあるものを、唯一側にあることを許された著者が、名女優の肉声を交えながら、鋭い視点で読み解く。
感想・レビュー・書評
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ずっと妻から勧められていた本。高峰秀子さんのことは往年の映画スターで気品あふれる女優であり著名人にも多くのファンがいるということは知っていた。この本を読んで彼女の概要をよく知ることができた。著者は雑誌編集者で松山善三・高峰秀子夫妻の養女になった人。家族のような立場なので、数々のエピソードが描かれており、とてもおもしろく、高峰さんだけでなく夫の松山さんのこともよくわかる。時代が違うので何ともいえないが、素敵な生き方、素敵な夫婦生活だということはよくわかった。次はぜひ高峰さん自身の作品を読んでみたいと思った。
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「高峰秀子のエッセイは面白い、彼女は頭のいい人である」というのは誰から聞いたのか、あるいは読んだのかわからないが心に残っていた。
自分にとって大事なものがはっきりわかっていて、それを大事にした人であったのだ。
生まれ持った利発さは女優として彼女を大成させ、恵まれなかった家庭環境に押しつぶされるどころか逆に人として成長させていて、すごい人だと思う。
結婚して幸せな生活をおくれるようになったのは、彼女の頑張りがあったからこそであろう。
でも、私が嬉しかったのは高峰秀子は「本の虫」であったということだ。
親の目を盗んで本を読む。女優を引退し年をとって原稿依頼も断るようになってからは、するべき家事をすませるととにかく本を読んでいる。「そんなに本ばかり読んで・・・」と周囲の人にあきれられ心配されるほどに。
手元の本を読みつくして、「もう読んじゃったんだけど・・・。いや、ゆっくり読もうと思っているんだけどね。」なんて言い訳しながら次の本を求める高峰さんの可愛いこと。
いやもうこれだけで彼女にすごく親近感をおぼえてしまう。
雑誌の連載が本になったということからか繰り返しも多々あったり、著者が高峰さんに心酔していることがもろにでているような書き方の部分があったりして、そこはもう少し工夫があっていいかなと思う。
でも本好きの高峰さん、いいなぁ。 -
高峰さんについて全く知らなかったので、凄い人もいるもんだと感心しましたが、作者の感想はちょっと蛇足かな?
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振り返らない
甘えない
媚びない
奢らない
こだわらない -
見出しのタイトルは「媚びない」「動じない」「振り返らない」
とか魅力的なタイトルが並んでいたが、実際は「この人だから
そうできた」という所が多く、
見習うのは難しい。。。 -
この人はすごい!女優という枠ではなく、人として尊敬します。
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高峰さんの素敵な人柄が色々なエピソードで伝わってくる本です。
これを読んでからさらに過去の名作を観たくなってきます。 -
動じない、求めない、期待しない、振り返らない、迷わない、甘えない、変わらない、怠らない、媚びない、驕らない、こだわらない。潔い女性 高峰秀子。
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高峰さんが存命のうちに読んでおきたかったです。
仕事も家庭も完璧にこなす高峰さんのようにはとてもできないけれど、気持ちのもちかたや、家事のことなんかは心がけで少しはまねできそう。
ぐうたらなわたしにはとても難しいですがね。 -
高峰秀子と言う人を知らなかった私。
休日着物生活を楽しんでいる、しつけと言うものをまともに受けたことのない私が、着物姿で毅然と佇む婦人の表紙をみて、この人なら日本女性の日常の過ごし方を見習うことができるのではないかと手にした一冊。
ある意味では期待どうりであり、期待はずれであった。
まず、高峰さんの著書ではなかった!高峰さんをそばで見ている人の、観察記録でした。
でも、その生活ぶりから垣間見られる部分でひとつの目的の一部はみたされた。
予期せぬ出来事として、高峰さんをさんご自身の著書を読んでみたいという思いがわいてきた。
本の最後に「ひとこと」と高峰さんの言葉があり、これは著者への贈り物だなあ、うれしかったろうなあと、心温まりました。 -
前作「高峰秀子の忘れ物」に引き続いて読む。前作を読んでいる文だけおもしろし。「潔き人」がそのまま高峰さんである。
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こんな風に生きられたらと何度思ったか。
著者と高峰夫妻との交流も羨ましい。 -
仕事をしていた時期、枕元において
寝る前にちょびちょびよんでいた本。
噂とお世辞と昔話ばかりの
年配の女性に囲まれた職場で、
芯のある女性になりたいとこの本に
刺激を受けながら、次の日の仕事を頑張ったっけ。 -
多くの芸能人をインタビューされた斉藤さんならではの切り口でしょうか。
私は高峰さんが大好き!まん丸の笑顔のなかにある、強くて潔い意思を何となく感じていましたが、これほどまでの方とは思っておりませんでした。
新たな気持ちで映画と、そして、彼女自身の著書を読みたいと思いました。 -
高峰秀子が夫・松山善三とともに暮らす日々を描いたルポ。
彼女の日常は簡素で無駄が無く、サバサバした性格は気持ちが良い。
高峰秀子は引退後は公の場にほとんど姿を見せず、今はエッセイなどの執筆も
していない。そんな中で「私だけが高峰秀子の今を知っているのよ、こんなに
懇意なのよ」と著者の慢心が文章の端々に感じられる。
まるで「高峰秀子と私」といった風で、「成瀬巳喜男生誕100年にちなんで、
マスコミからの取材依頼がたくさん来たのを(高峰秀子は)固辞してたが、
私が頼み倒して独占インタビューを書かせてもらえるようになった」との
エピソード一つとっても、「私のおかげでインタビューができたのよ!」と
恩着せがましさが感じられる。そこを我慢すればよい本。あまり映画人との
エピソードがなかったのも残念。 -
母の友人から借りました。小見出しさえも潔く、「こびない、迷わない、甘えない、動じない、こだわらない・・・」等。
自分の確固たる考え方があり、生活の中で何が重要かがはっきりしている人だと思った。そして意思が強く、夫への愛情にあふれた人。
素敵だと思います。 -
不世出の名女優・高峰秀子。
何が本物で、何が偽物か。まもなく86歳を迎える大女優の日々の中にこそ、その答えがある。
「潔い」生き方に、あこがれます。 -
天才子役、実力・人気ともにトップ映画スターであった高峰さんのいさきよい生き方に敬服する、身近な編集者のオマージュ。
あこぎな養母と群がる親戚縁者を背負って女優を務めた過酷な生活は、彼女を頼らない・甘えない・驕らない・こだわらないという真に成熟した大人の人生を歩む姿勢を育んだようだ。
女性として美しく、夫を立てる賢く優しい妻の部分も、とても魅力的だ。 -
2010.02.28 日本経済新聞で紹介されました。