就活に「日経」はいらない

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103292210

作品紹介・あらすじ

就活に出遅れたわが子に、企業人として父として授けた型破りな戦略とは?見事、内定奪取を果たした体験的「実戦」講座。

感想・レビュー・書評

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  • 何やかんやで、結構読んでしまう成毛さんの本。

    今回のテーマは「親と娘の就活」。
    娘の就職活動を影からサポートする成毛さんの
    鋭い意見がとても楽しめます。
    成毛さんも面白い人ですが、
    娘さんもかなりの変わり者(!?)です。
    いい意味で、親が親なら子も子だなという感じ。
    二人のやり取りを面白く読み進めることができました。

    就活している人は、ちょっと変わった視点からの参考書として、
    読んでみると面白いかもしれません。
    別に自分は就活している訳ではないので、
    今の自分に必要な本ではないのですが、
    昔の就活を思い出しながら楽しめた本でした。

  • 経済も軽く知ることができるし、ビジネスマン目線で選ぶ職種というのも参考になった。
    就職本というより、娘の育て方という方が参考になった気がする笑
    著者の本ではよく娘さんの話がでるが、やはり(良い意味で)親バカである一面がこの本ではっきりと分かった。
    将来ネタになるような出来事を作り出す、将来娘がこういう会話をするだろうなということを妄想してネタを増やして上げる。
    この処世術には感動した。

  •  再読。
     成毛さんの多大なバックボーンからの「俺はこう思う」からなっている本で、誰にでも当てはまる無難な、かつわかりやすい内容ではない。
     つまり、「どんな仕事がいいかわからないんですぅ」「差別化って、どうすればいいんだよ!!」となってしまう人への答えにはなっていない。本書を読んで「なるほど! 穀物トレーダーになろう!」とか「よし! 歌舞伎を見に行こう!」と思われてしまっては、徒労に終わる。
     本書の「私はこう思う」に対して、そのエッセンスを汲み取り、自分に当てはめて考えなければならない。そしてなおかつ、それができる人を企業は求めているのである。タイトルの「日経はいらない」というのは「借り物の大人像を取り繕ってもダメ」ということだ。

     内容もいいと思うのだが、何より成毛さんの文章にはほれぼれしてしまう。
     わかりやすく読みやすい文体。強い断定口調。自分の体験を一般にあてはめて、それを独善的に思わせないレトリック。
     膨大な読書と、若い頃からの物書き訓練から身につけたものだろう。本当に素晴らしい。

  • 良書。安定の成毛節。ただタイトルと内容はあまりリンクしていない。
    著者の実子の就活を題材として、現代日本の企業が何を求めているか、企業から欲しがられるためには学生時代に何をしていれば良いか、といったことを説いている。
    就活を軸として教育論も展開されていて、読みやすくも読み応えのある一冊。

    面接官はマニュアルどおりの受け答えにうんざりしているので、「その他大勢」と同じことをしても埋もれるだけ。小慣れている必要はないから、とにかく目立つこと。
    普通に頭が良くて素直でやる気があれば、仕事のスキルはあとからいくらでも身に付けられることを、面接官も知っている。

    今の日本の学校教育は、暗記中心の勉強を強要し、その知識がなぜ必要なのか疑問に思う力を奪っている。だから足繁く塾通いなどするより読書にでもふける方がよほど頭に良い。
    無理に勉強などさせずとも、興味を持てば自然と学びたくなるのが人間というもの。なお、無理やりやらされた勉強が身につかないのと同じで、読書も強要するようなものではない。
    「食欲がないのに食べることが健康に害であるように、欲求が伴わない勉強は記憶を損ない、記憶したこともすぐに忘れる」―レオナルド・ダ・ヴィンチ

    会社に仕えるのではなく、自分の目的のために会社を使う。
    会社から与えられる肩書きは、辞めた途端に消えてなくなるのだから、そんなものをゴールにしても虚しいだけ。

    子供が就活に無関心なのは親の責任。親が仕事の大切さを教えていれば、子供も自分が働くことをリアルに感じられるようになる。

    大人になってからの話題作りのために、子供が小さいうちから普通の人が行かないようなところに家族旅行に行っておく。(海外旅行なら先進国を避けて新興国にばかり行くとか)
    「変わった体験をたくさんしている」ことは大人の世界ではとても有利だし、人を楽しませる材料として大いに役立つ。話題作りは人のためにするもの。

    子供の頃から大人の世界に慣れておくことは、社会に出るときに大きなアドバンテージになる。
    盆正月に親戚が一堂に会したり、会社関係の人が家に遊びに来たりする環境があると、子供は大人の会話を聞き、大人の世界を覗く。
    「大人慣れ」していれば、自分が大人になったときにおじさんおばさんと上手くコミュニケーションが取れるようになる。

    子供は母親のもの。父親は群れのリーダーとして「母親に尊敬されること」が役割。

  • タイトルからどれほど日経を否定するのかと思ったら、そういうアンチ本では決してなかった。 おそらく「大人や他者の言うことは自分の情報の答え合わせ程度に使え」というぐらいの意味合いでこのタイトルをつけたのだと思う。 川上産業の話や子育ての話がおもしろかった。 親が子どもに対して最後にできることは就活の手伝いらしい。うーん、確かに。 そして、やはり多角的な読書は必要であると感じた。 就活に限ったことではないが、決して呑まれずに自分の価値観を大事にしてそれでいて柔軟さも併せ持ちながら生きていきたい。

  • 成毛氏と娘さんの就職活動体験記。

    成毛氏の家なんて、特殊なケースじゃない?と思うかもしれないが、
    就職活動なんて、すべての家庭が特殊なケースであり、一般論なんてあり得ないのだろう。

    同じ娘を持つ父親として、その子育て方法は、とても参考になった。

    [more]

    第一章 父娘の就活戦略会議
    「就活、何からはじめればいいの?」
    就活なのに、日本経済?
    為替の相場も就活に関係する
    川上産業を選べ
    人気のある仕事を選ぶな、人気が出る仕事を選べ
    ゼネラリストではなくスペシャリストを目指す
    私が今、就活生ならどこを選ぶか
    父娘共作の就活八か条
    「やりたい仕事」は見つかるものなのか

    第二章 面接では「コイツだったら」を目指せ!
    面接先は人に決めてもらった
    OB・OG訪問で企業のカラーを見極める
    就活本の逆をやれ!
    エントリーシートや履歴書をどう使う?
    これが落ちないエントリーシート・履歴書の書き方だ!
    説明会は行かなくていい
    試験対策なんて、必要ない
    面接官を笑わせろ
    二〇人採用枠の二一人目を目指す
    面接で企業を採点する
    内定をいくつももらえる学生は、何が違うのか
    就活を親子で「楽しむ」
    内定が出たら、どうするか

    第三章 大学は就活のためにある場所だ
    体育会系の部活に入る
    何のために働くのか
    資格で役に立つのは簿記だけ
    大学の学問は役に立たない
    本当の教養とは何だろう
    大学で何をするべきか
    ムリに読んだ本は身につかない
    インターンシップは利用するべきか
    人とは違う話題をそろえる
    会社名だけでも覚えておく
    ツイッターとフェイスブックは最低条件
    検索ワードを知っている人とつきあう

    第四章 私なら、こんな人を採用する
    日常で頭のいい人は即採用
    地頭のいい人はトラブルに強い
    チームのメンバーにふさわしいか
    失敗してもへこたれない人は最強
    夢中になれる才能がある人
    伸びしろのある人は有望株
    人を楽しませる人になれ

    第五章 今、親のあなたへ これから親になる人へ
    親子で就活に取り組む時代になった
    子供が就職に無関心なのは親の罪
    むちゃくちゃ働く時期も人生には必要
    人とは違う場所につれて行く
    大人の会話を聞かせる
    情報機器は早めに持たせて飽きさせる
    父親の役目、母親の役目
    子供に何を教えられるのか

    おすすめ本リスト

  • 学校の本棚に眠っていた本。
    タイトルからどれほど日経を否定するのかと思ったら、そういうアンチ本では決してなかった。
    おそらく「大人や他者の言うことは自分の情報の答え合わせ程度に使え」というぐらいの意味合いでこのタイトルをつけたのだと思う。
    川上産業の話や子育ての話がおもしろかった。
    親が子どもに対して最後にできることは就活の手伝いらしい。うーん、確かに。
    そして、やはり多角的な読書は必要であると感じた。
    以前、他の本にも書いていたが「就社」ではなく「就職」を意識した方が良い。考えてみれば、そりゃそうだという話だがついつい忘れてしまいそうなこと。
    就活に限ったことではないが、決して呑まれずに自分の価値観を大事にしてそれでいて柔軟さも併せ持ちながら生きていきたい。

  • ◆きっかけ
    著者の著作を追いかけていて、この本には育児ネタも結構盛り込まれているというレビューを見て気になった。2016/8/23

  • 成毛さんがどんな人か知るため・仕事に関して見直すために読んだ。

    合理的でビジネスマンだな、という感想の一方で話の切り口は若者にとって参考になると思われる。

  • 就活本かと思ったけど、子育てネタも満載でなかなか興味深く読めた。ちょっと極端すぎるけど、同意できる部分は大いに参考にしていきたい。

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著者プロフィール

HONZ代表

「2022年 『39歳からのシン教養』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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