原田マハ、アートの達人に会いにいく

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 633
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103317555

作品紹介・あらすじ

私の道を照らしてくれた33人の言葉は、あなたの道をも照らしてくれる。谷川俊太郎、竹宮惠子、安藤忠雄、山田洋次——アート小説の名手が、作家になる以前からいつか会いたいと思っていた先達たちに直撃。それぞれの子供時代から現在の仕事にいたるまで、分厚い人生から発せられた言葉は、豊かな智恵にあふれています。「芸術新潮」の人気連載から生まれた、次世代へ伝えたい珠玉の対話集。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りて、表紙をみたとき知らない名前がずらりと30余名並んでいたので一瞬ひるみ「これ読まないで、返却しちゃおうか」と思いましたが、読んでみて凄くよかったです。

    小説家で元キュレーターのマハさんがその道の達人に会いに行って、一人あたり10ページ程度の話をします。
    相手は、美術館館長(国立西洋美術館、大原美術館他)から画家、作家、建築家、芸能人、ピアニスト、詩人、ビジネスマン(資生堂取締役、ココシャネル社長他)。

    その道の最先端をいっている人の話が面白くないわけないですね。全部読んでよかったです。

    これだけ話を聴いて勉強されている、マハさんの小説を読める私たちは幸せだと思いました。
    マハさんのペンネームの由来も初めて知りました。

    一番心に残ったのは帯広の六花亭の社長、小田豊さんへのインタビュー。小田豊さんの話ももちろんですが、マハさんが中学一年生のとき初めて、バレンタインデーのチョコに六花亭のホワイトチョコを選び、そのチョコを『詩とメルヘン』という詩画雑誌にイラストを描いていらした飯野和好さんに編集部気付けで送ったら、素敵なチョコレートをありがとうございますとお返事をもらったという話です。フキノトウの絵の包装紙がすごくお洒落でよかったとマハさんはおっしゃっていました。

    『詩とメルヘン』は私が中学生の時やはり愛読していた雑誌で、一度だけやなせたかしさんに投稿した絵を採用していただいたことがあるのと、六花亭は中学の時、札幌に住んでいたのでフキノトウの包装紙がとても私も懐かしく思いました。

  • 原田マハさん「自分という花畑に、種をまく」 | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]
    https://www.asahi.com/and/article/20210329/404052746/

    読書のいずみ-座・対談 原田マハさん(小説家)|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)
    https://www.univcoop.or.jp/fresh/book/izumi/bn/info1606_02.html

    原田マハ公式ウェブサイト マハの展示室
    https://haradamaha.com

    原田マハ 『原田マハ、アートの達人に会いにいく』 | 新潮社
    https://www.shinchosha.co.jp/book/331755/

  • 「芸術新潮」に2014年から約10年にわたり連載された、アーティストやアートを支えてきた人々=アートの達人達との対談を収録。

    福原義春、小池一子、石内都、馬渕明子、エマニュエル・プラット、ピエール・チェン、大原謙一郎、竹宮惠子、美輪明宏、鹿島茂、槇文彦、ドナルド・キーン、簑豊、池田理代子、冷泉貴実子、伊勢彦信、リシャール・コラス、佐々木丞平、鈴木郷史、藤森照信、福武總一郎、山田洋次、小田豊、フジコ・ヘミング、高階秀爾、大野和士、伊勢英子、谷川俊太郎、青木淳、森佳子、安藤忠雄、原俊夫、圀府寺司。

    竹宮惠子、池田理代子との対談は割と面白かったな。美術館館長・アート蒐集家との対談は、アート礼賛のワンパターンだった。

  • 芸術新潮のインタビュー連載 「原田マハ、美のパイオニアに会いに行く」をまとめて本にしたもの。芸術新潮2冊持ってたのでそれはすでに読んでいた。原田マハが、美に関わる色んな人にインタビューしている。興味ある話も色々あるが人選は好みなので星4つで。個人的には美術館や建築関係の話に興味を持った。

  • 著者が美術館館長や建築家、音楽家、漫画家などに会いに行き、インタビュー形式でその人の半生や仕事について紹介するというもの。
    「芸術新潮」での連載を本にしたものらしい。
    33人もの個性豊かな美術や芸術全般のプロフェッショナルたちの考え方やこれまでの生活について知ることが出来て面白かった。

  • 33名のアートの達人は、知っていた人も知らなかった人もいたが、どの達人も知的好奇心や気品が溢れている。
    こんな方々と対談される原田さん自身もアート達人なんだよなと思った。
    ゆっくり生のアートに触れたいなと、美術館好きの私は刺激されまくった。

  • 自分の知らない方ばかりだったが興味を惹かれるかたもたくさんいた。自分の枝が広がった

  • 「藝術新潮」連載時に3分の2ほどは読んでいたので、斜め読み。いつものアート愛に満ちたマハさんは対談でも、それが滲み出ており、それを感じるだけでも読む価値ある。

  • アートの達人たちとの対談。特に安藤忠雄さんやベネッセの社長さんなど、見たことあったり行ったことのあるアートの話は面白かった。アートは人生に無くても生きていけるもの、ではなく、無ければ生きていけないもの、と言い切れるのが素敵。

  • 私の地元には、磯崎新さんの設計した美術館があり、ゴッホやモネ、ドガを展示している美術館がある。
    そんな恵まれた環境にいながら、どちらの美術館にも年に一度くらいしか足を運ばない。
    そのくせ、本書を読みながら「磯崎新」や「ゴッホ」「モネ」を検索して触れた気になっている。
    なんてもったいないことをしているのか。
    行こう、明日行こう!

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

原田マハの作品

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