星の民のクリスマス

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 188
レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103349112

作品紹介・あらすじ

つらい時、いつも傍らにあった物語。もし、本当にその中で暮らせるなら――。クリスマスイブの夜、最愛の娘が家出した。どこに? 六年前、父親が贈った童話の中に。娘を探すため、父は小説世界へと入り込む。しかしそこは、自らが作り上げた世界と何かが決定的に違っていた……。人は、どうして物語を読むのだろうか? その答えがほんの少し見えてくる、残酷で愛に満ちたファンタスティックな冒険譚。

感想・レビュー・書評

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  • ブログをこちらに書きましたので、宜しければお読みください。

    http://sommelierofbooks.com/fiction_nonfiction/anotherchristmasstory/

    ある歴史小説家の最愛の娘が行方不明になった。
     
    10歳になった彼の娘は、
    彼女が4歳の時に父親が書いてくれた
    クリスマスの物語の中に迷い込んでいたのだ。
     
    そして、その歴史小説家も
    いつの間にか自分の書いた物語の世界に入り込み、
    娘を探すことになる。
     
    そんな不思議なファンタジーストーリーです。

  • 時節柄ピッタリ、と思い借りてみた。
    『無限の玄』で2018年の三島由紀夫賞を受賞した作家の日本ファンタジーノベル大賞受賞デビュー作ということで、期待値を上げ過ぎてたかも知れない。今一つ物語にも入り込めず、登場人物にも感情移入できないまま読み終えてしまった。
    父親が書いた物語の世界に入り込んでしまった娘、娘を探してその世界に影となって迷い込んでしまう父親、父親が書いた物語と大きく異なっているその世界の謎、といったブッキッシュな世界観はすごく好みではあるのだが。
    「どっちも前例のないことで、どっちも突拍子もないことで、どっちもおんなじように話したのに、それでもそっちは真実で、こっちは嘘になるんだな」歴史と物語、事実と虚構をめぐるキツツキの子が洩らす慨嘆を描き切るにはちょっと色々不足している感、とは厳し過ぎ?クリスマスなんだし、もっと慈愛があった方がいい?

  • クリスマスだからファンタジーもいいかなと思って手に取ったのは、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
    クリスマスイブの夜に家出した愛娘が向かった先は、六年前のクリスマスに父親が彼女のために作って贈った童話の中。そして、娘を探すために父親もその中へと入ってゆく。「届ける」をキーワードに、親子それぞれが逡巡しながらスピード感をもって展開する物語は、かわいらしくもあり、酷でもあり。
    この親子が物語の中に入って行ったように、たまにはファンタジーの世界に入りこんで現実から離れてみるのも悪くない。

  • おもしろかった。
    『帰りたい』って思うことあるんだね…そこに感激した。実は自分もそう思うから。

    星の民、雪の民という呼び方が素敵だ。それに穴を掘るうさぎも。何を信じるかで物事は違ってくる。

  • 父親の書いた童話の世界に入り込んでしまった10歳の少女が、予想外に変化してしまったその世界で様々な経験をしていくファンタジー。

    最近興味をもった作家で立て続けに読んでいるのだが、本作はデビュー作ということもあって全体的に描ききれていなく、かなり青い。
    ただ、登場人物はみな生き生きとして魅力的で、ところどころ『ジュンのための6つの小曲』に通じるきらめきを感じる。何より、ふわふわした安易なファンタジーではないところがいい。章ごとの長いタイトルからは、村上春樹が思い起こされた。

    追記
    本作品ではないが、芥川賞に初ノミネートされたとのこと。『リリース』から遡って読み始めた作家だが、今後も追い続けたい。

  • タイトルからホンワカした物語を想像してましたが全然違っていました^^;
    内容だけでなく色々と思うところはありますが、ともあれ自分にとっては間違いなく「ファンタジー」だし、全体としては好きな作品ですね。

  • 色々納得いかないと思いつつ読みました。最終的に納得いかない部分がそのまま投げっぱなしで終わっちゃってるので、すごくもやもやする。
    折角ファンタジーなのに世界が狭いのも残念。
    カマリの寂しさや、影のお父さんとの気持ちの擦れ違いとかもうちょっと書いて欲しかったなぁ。

  • 作中作の使い方や文章は好きなのだけど、常識への挑戦だと無理やり自分を納得させながら読むのは少ししんどかった

  •  第25回日本ファンタジーノベル大賞を受賞した作品です。ファンタジー好きな方、ぜひ読んでみてください。
    (一般担当/おー)平成28年12月特集「プレゼント」

  • これはもう、完璧にドストライクでした。
    すべてのページが愛しくて仕方ありません。
    登場する人みんなが好きですが、妙にツボ入ったのは創造主たるお父さんでした。だってしょぼい。子供に冷たくされて、嫌われたから闇……とか言っててしょぼすぎて素敵です。再会の言葉にも、推し量るには重すぎる内心があるだろうことにグッときました。
    銀パパも人間臭くて良かった。金も、こういう人がいると世界が明るくなって良かった。キツツキも憎めずカマリはもちろん可愛くて、あ、だから全員好きなんです。
    冬にまた読もう。

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著者プロフィール

古谷田奈月(こやた・なつき)
1981年千葉県我孫子市生まれ。二松学舎大学文学部国文学科卒業。2013年『今年の贈り物』で第25回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。同作を『星の民のクリスマス』と改題しデビュー。
2017年『リリース』で第30回三島由紀夫賞候補、第34回織田作之助賞受賞。2018年、「無限の玄」で第31回三島由紀夫賞受賞。同年、「風下の朱」で第159回芥川賞候補。

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