ムーミンを生んだ芸術家 トーヴェ・ヤンソン

著者 :
制作 : 芸術新潮編集部 
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (119ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103356516

作品紹介・あらすじ

あの白い不思議ないきもの誕生のひみつ。絵画から漫画、風刺画、絵本、小説まで、あらゆるジャンルで才能を発揮し、世界中の人々に愛されるキャラクター“ムーミン”を創り出したアーティスト、トーヴェ・ヤンソン。その創作世界をトーヴェ研究の第一人者が案内する決定版。アトリエや毎夏を過ごしたクルーヴ島などフィンランドのゆかりの地も辿る。生誕百年記念刊行

感想・レビュー・書評

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  • トーベ=ヤンソンのムック本。
    図書館で借りた。
    よく作り込まれていて楽しめた。
    児童文学のムーミン、絵本のムーミン、漫画のムーミンなど色んなバリエーションがあることが知れた。私が小さい頃読んだちょっと不気味なムーミンは絵本だったようだ。
    巻末にキャラクター図鑑もついていて、面白かった。

  • 雑誌MOEと芸術新潮のムーミン特集で見かけたヤンソンの写真あり。ムーミンを原書で読むためにスウェーデン語を習得した翻訳者・冨原眞弓氏の柔らかい口調での解説が優しい。政治風刺画を掲載していた雑誌ガルムのエピソードもあり。彫刻家の父、挿絵画家の母を持ったヤンソンの生い立ち、ムーミンだけではなく、画家としてのヤンソン、晩年の小説についての解説もあり充実の一冊。フィンランド旅行へのガイドブックとしても楽しめる。

  • トーヴェ・ヤンソンの魅力がぎゅっと詰まった本だったなぁ。ムーミン以外の作品の存在について、小説ぐらいしか知らなかったのだけど、絵本作家、画家、漫画家、挿絵画家などいろんな芸術家として活躍した人なんだな。60歳の頃の自画像とか、トロールのふしぎな冬の挿絵とか、本当に素敵。ヤンソンの絵って、独特な線と繊細さと穏やかで不思議な雰囲気が漂ってて、すごく好き。

    絵もヤンソンその人も、個性豊かで魅力的。唯一無二。

    ムーミンも最初の方しか読めてないんだけど、途中からすごく面白くなりそうだから、また読み始めよう。「誠実な詐欺師」も読んでみたい。

  • ムーミン谷の世界から、イラスト、絵画など、生い立ちや家族、住んでいた家や島の写真など沢山で楽しめた

  • 昔、児童書でムーミンを読んでいたので懐かしかったです。作者のトーヴェ・ヤンソンは15歳の頃から社会風刺雑誌の挿絵や表紙を描いていました。第二次世界大戦直後、トーヴェが31歳になる年にムーミン物語第1作が刊行されたものの、売れ行き不調で絶版に。38歳の時、運良くイギリスの新聞社からマンガ連載の依頼があってから、イギリスで爆発的にヒットします。その後ムーミンは世界中に広まり、今でも根強い人気があります。晩年は大人向けの小説も書いています。画家、絵本作家、マンガ家、小説家といったいくつもの顔を持っていたトーヴェ。ムーミン以外の作品も見たくなりました。

  • またヤンソン本買い足した。

    ムーミンについてだけじゃなく、コミックスや絵画作品についても記述があってよかった。
    1975年の自画像は、前に展覧会で見て強烈に印象に残ってる。また見たくなった。

    著者がトーベ・ヤンソンと会ったときのとこなど、人柄を想像しながら楽しく読んだ。

  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/566817

  • ふむ

  • ムーミンの作者として知られるトーベ・ヤンソンの少女時代〜晩年までの軌跡を豊富な写真と穏やかな文章でまとめた本。作者とトーベとの交流や家族の話など、作品だけでは分からないトーベ・ヤンソンの人間的魅力が見られる。以前、新潟で開催されていたトーベ・ヤンソンの展覧会で彼女の若い頃の作品や孤島の小屋などを見て、日本のアニメムーミンとムーミングッズくらいしか知らなかった私は小さな衝撃を受けた。童話作家は芸術家トーベ・ヤンソンの一面に満たない。この本ではプライベートと作品の両面についてより詳しく知ることができたと思う。

  • あなたがまだ知らないトーヴェ・ヤンソン。

    ムーミンの印象が強いが、それ以外の小説や画家、漫画などにも焦点を当てて紹介。両親のことも。もちろん、ムーミンシリーズについても解説がある。父ヴィクトルへのオマージュ『ムーミンパパ海へいく』に対して、母シグネへのオマージュ『ムーミン谷の十一月』という分析。前半5作と後半4作の違いを、夏と冬に例えているのが、腑に落ちた。子どもの頃にシリーズを読んだとき、後半に行くにつれて、恐怖のような寂しさを感じた。特に、半ばトラウマのようになって再読しなかったが強烈に印象に残っている『ムーミン谷の冬』や『ムーミンパパ海へいく』に、自立というテーマが書かれているという解釈に納得。もう一度読んでみたい。

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著者プロフィール

1954年生まれ。ソルボンヌ大学博士課程修了、哲学博士。聖心女子大学哲学科教授。専門はフランス哲学だが、ヤンソン作品の翻訳・研究も手掛ける。著書に『シモーヌ・ヴェイユ 力の寓話』『トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界』(青土社)、『シモーヌ・ヴェイユ』(岩波書店)、『ムーミン・コミックス(全14巻)』『ムーミン谷のひみつの言葉』(筑摩書房)、『ムーミン谷のふたつの顔』『ムーミン谷のひみつ』『ムーミンを読む』(ちくま文庫)他。訳書にヤンソン『彫刻家の娘』(講談社)、『旅のスケッチ』(筑摩書房)、『誠実な詐欺師』『トーベ・ヤンソン短篇集』『トーベ・ヤンソン短篇集 黒と白』(ちくま文庫)他。

「2020年 『英語対訳 ムーミン・コミックス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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