氷の仮面

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 120
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103368113

感想・レビュー・書評

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  • ときめきトゥナイト懐かしいな。
    読んでるのに、なかなか頁が進まない気がした。

  • 白水翔太郎 小学四年生
    誰にも言えない漫画のヒーローに似ている真壁君に恋してしまった。
    女の子の可愛いフリルのスカートをはいてみたい…。
    お姉ちゃんの赤いランドセルが羨ましい…。
    七五三の着物もお姉ちゃんのが良かった…。


    性同一性障害…。
    男の子に生まれてしまったけど、女の子の心を持つ翔太郎
    少年から思春期、誰にも言えず、どうしようもない感情に
    悩み・苦しみ・傷付く姿が成長と共に丁寧に描かれていた。

    チーコママのお店で働き出して、私から考えると
    何とも安易に思える程簡単に自分の身体を変えて行くのに
    戸惑ったけど…そこで、自分自身とじっくり向き合い
    女の子に変わった事に、何故かホッとした。
    性同一性障害の人の苦しみ切なさ決断を上手く描いていた。
    また、それらの人を取り巻く環境の変化、時代の流れも
    丁寧に、丁寧に描いでいた。
    丁寧に描こうとするが故かモタモタ…くどい感じが拭えなかった…。

    お姉ちゃんやお母さんや友達
    優しい人達に囲まれて、笑顔の翔太郎…良かったね。
    最後にお父さんとチーコママの関係
    過去にとっても、驚いた。
    お父さんの翔太郎への深い愛には感動したけど、
    それだったら、息子の秘密を知った時、あんな風にしなく良かったのでは、
    一番理解できるはずの人がどうして…。
    生きている内にもっともっと話せたはずなのに…。

    ラストの初恋の人、真壁君との再会のシーンとっても良かった。
    ひたすら一途な思いが届いてたね。

    HEP FIVEの観覧車・王子動物園・阪急百貨店…
    リアルに思い浮かべる事の出来る所が、これまた丁寧に描かれてて
    それは、嬉しかった(//∇//)

  • 飛ばし飛ばし読了。なんとも言えないけど…色んなチャンスがある世の中になるべきだよなぁと思った。

  • 図書館で借りたもの。
    少年の胸に芽生えた同級生男子への恋心。どうしようもない感情に翻弄され傷つく彼にやがて家族との別れ、そして決断の時が訪れる――。

    1989年4月、小学四年生の翔太郎。
    姉のスカートをこっそり履いたり、同じクラスの真壁君を好きになる。
    今から30年前だと偏見もすごいだろうし、なかなかカミングアウトもしづらいだろうな。翔太郎が嫌な思いをしませんように!と思いながら読んだ。

    嫌なことも多々あるなか、色々分かっていたお姉ちゃんが優しくて泣いた。
    父に認めてもらえず家を出て働き、女の子になる決心をする。

    大人になって友達と再会した時。
    受け入れてくれる皆が優しくてまた泣けた。
    大人になっても真壁君かっこいいよ…!
    …と思ったけど、自分への気持ちを知ってて女の子紹介してたのこわいね?
    当時の翔太郎、めっちゃ傷ついてたじゃん!

  • (2020-04-11)(2022-04-12)

  • 自分とくにふつうですけども
    友達になれませんかね

  • 異性へ変わる事を望んだ少年は、真実の人生を掴めるのか?『性の壁』に挑んだ長編小説。
    赤いランドセルにスカートがうらやましかった。僕は恋のスタートラインにも立てない…。
    翔太郎少年の苦悩が心にしみて痛いです。彼の半生を描いた作品ですが、学生時代と
    それ以降で印象が違う。翔太郎の性格も「繊細で純粋」と「大胆で自信家」二分割な印象。
    ストーリー上、都合が良すぎる部分が多かったけど、ぐっと来る部分もありました。
    かわいくて健気で、透明感があってピュアで…子供の頃の一途な恋、そこが一番良かった。

  • 表紙のイラストで、だいたい内容は想像できましたが…

    重いテーマですね。

    重くて、最後まで読み切れませんでした。

  • 翔太郎が心と体の性の不一致に悩みながらも蘭になっていく姿を通し、ほんの少しまた性同一性障害に対しての理解が深った。
    女は女というだけでスタートラインに立てるのだ。
    この言葉が印象的だった。
    2015.04.01読了。

  • 「氷の仮面」塩田武士◆翔太郎という男らしい名前を付けてもらったのに、男であることの違和感は成長と共に膨らむ…。学生時代は丁寧に描かれていて、翔太郎と共に憧れの真壁くんにときめいたりイジメに憤ったりできたのに、その後の人生はドラマを詰め込み過ぎた感。やはり一番必要なのは理解者。

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著者プロフィール

1979年、兵庫県生まれ。神戸新聞社在職中の2011年、『盤上のアルファ』でデビュー。2016年『罪の声』で第7回山田風太郎賞を受賞し、“「週刊文春」ミステリーベスト10 2016”国内部門第1位、2017年本屋大賞3位に輝く。2018年には俳優・大泉洋をあてがきした小説『騙し絵の牙』が話題となり、本屋大賞6位と2年連続本屋大賞ランクイン。2019年、『歪んだ波紋』で第40回吉川英治文学新人賞受賞。2020年、21年には『罪の声』『騙し絵の牙』がそれぞれ映画化された。

「2022年 『朱色の化身』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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