- Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103390718
作品紹介・あらすじ
京都の老舗の茶商が伝える、大切にしたいささやかな暮らしの知恵。四季折々の行事とともにある暮らしを大切にする京都の人々。旬と名残り、お祭、茶花、贈りもの、毛筆の手紙、祝いごと、出会いと別れ――自然の恵みと人の知恵が織りなす茶の文化が、そのまま私たちの日常へと続いている。一服のおいしいお茶がもたらす豊かな時間とは。一保堂茶舖・六代目夫人がつづる歳時記。
感想・レビュー・書評
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紅茶の本を探していたが、図書館で同じ場所に置かれていたため借りてみた。
京都のお茶屋、しかも老舗である一保堂茶舗。そこに嫁入りした夫人の日本茶に関するエッセイ。
お茶の知識も少なく、結婚を機に東京から京都へIターンした夫人。新しい環境で家業の勉強、育児など苦労も多かったと察せられるけど、この人のエッセイに「辛かった」とは書かれていない。
それだけでもう「粋」とか「心配り」といったものを感じる。
緑茶と紅茶の違い、緑茶の違い(ランクの低いのを柳と呼ぶのを初めて知った)、緑茶の歴史(玉露の歴史が抹茶と比べると意外と浅いとか)など、日本の文化であるお茶の事もあまり知らないんだなぁと改めて思う。
この本を読んでトライしたこと
・緑茶をパックでなく、茶漉しでいれた
→急須がないのでティーポットで代用したけど、ティーバックの偉大さを痛感した。
子供の頃、祖母は茶殻を使って畳の掃き掃除をしていたけど、茶殻の水分が残ったままだと、ただの濡れ落ち葉となり、余計に手間となる。どうやって使ってたのだろう…。
・賞味期限切れの煎茶からほうじ茶を作る
→緑茶を煎るとほうじ茶になるのは知ってたけど、実際にフライパンでやってみると、さじ加減が難しかった。煎茶をザッと出したのが駄目だったのか、葉が茶色になる前に、粉状の葉が先に焦げてしまった。香りは申し分なしだったけど。
抹茶は苦手だし、茶道の心得もさっぱり。
京都は修学旅行で行ったきり。
だけど、1人1人お茶を美味しく楽しんで飲んでいただければ嬉しいと言ってくれると心が楽になる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
京都御所近くにある一保堂さんのおかみさんエッセイ。
京都の話、季節の話、マナーの話などを茶に紐付けながらかいている。
とても読みやすい文体でスラスラ読めるとともに、なんだか暖かい雰囲気を味わえた。
はじめて。。カリガネ茶がどの部分をいうのか?を知ったよ!
恥ずかしながら、今まで知らず。。 -
初めて一保堂茶舗の喫茶に入った時、ポットが一緒に運ばれてきて嬉しかったことを思い出す。何煎か味わえる嬉しさと、心ゆくまでいてもいいと言われたようで。老舗ながら色々な挑戦をしているように見えるお店。店内の細かい設えを十分に思い出せなくなってるけれど、また近日中に行きたいな。「いり番茶」を口にしてみたいな。
日本茶や中国茶。個人的に、お茶は日々の暮らしから切り離せなくなっている。そんなこともあって、特に付き合い方や知識を深めたい分野。季節感もあり、様々な年代の人に対して、贈り物にもよい(本著を読んで改めて頭に)。
本著については、帯にある通り暮らしの歳時記を楽しませてもらった(最後の最後は寄せ集め感を感じてしまい、少し残念だった、と書き添えておく)。 -
京都の寺町通にある「一保堂茶舗」。著者はそのお茶屋さんの女将さんです。現代では急須でお茶をいれて飲むということは少なくなりましたが、茶葉の種類の違いやおいしくいれるコツなどを読むと、ついお茶が飲みたくなります。お茶が身近にある生活をはじめませんか?
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お茶を入れたくなるようなエッセイ集だ.お茶に関する用語が多数出てきたが,うすでひいて粉にするという意味の「碾」を使った碾茶が面白かった.昔は抹茶はお茶屋さんでひいて売っていた由.ひくための費用も別途請求することになっていた由.落ち着いてお茶を味わう気持ちになりたいものだ.抹茶の効用も良いとあるので,試してみたい.