海辺のカフカ〈下〉

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534143

感想・レビュー・書評

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  •  繋がった。異なる時間と空間が。それだけに留まらず、過去と未来。現実と夢、幻。自分と他者。生者と死者が交錯してしまった。
     今、この本を読んでいる私は、いったい誰なのか。本当に私なのか。現実なのか。夢なのか。そう考えてみるのも、面白い。
     この小説は、もしかしたら単純な話ではないのか。展開や交わされる言葉の数々によって、複雑に思わされているのではないか。難しかった。

  • 下巻も旅行中の飛行機の中で久しぶりに読んだけど、楽しく読み終わった。向こうの世界とこちらの世界、どこまでが現実か夢か、という世界観が色濃く出てる。

  • 上巻は面白くて続きが気になったけど、下巻はダラダラ長ったるくてイライラした。
    はっきりもしなかったし。
    私にはこの小説を味わう素質がないのか、、、

  • う~ん。カフカ少年は、ナカタ老人は・・と急いで下巻を借りて来て読み始めて、最後まで勢いで読んでしまったのだが、なんだろう、ちょっと肩透かしを食らったようだ。
    たぶん、これまではっきり何らかの「結末」のある物語を多く読んできたために、こういう終わり方に耐性がないんだろうな。
    少なくとも村上作品よりは多く読んできたSF作家梶尾真治さんの作品とかだと、ナカタ老人がどういうわけであのような事件に巻き込まれたかとか、ジョニーウォーカー氏の正体とか、そこら辺をある程度明確に白黒つけてくれる気がする。上巻で浮んだ疑問を下巻で解決してくれるような期待で読み始めたものだから、あれ?と思ってしまったのだと思う。

    そういや『ノルウェイの森』がベストセラーになった時、ちょうど大学生だったが、「生理的に合わない」と言っていた同級生がいたのを思い出した。当時、私は読みもしなかったので、ふうんとしか思わなかったが、確かに読者を選ぶ作家ではあるかもしれないと思う。この作品も、性的な描写、グロテスクな描写があって、嫌いな人は嫌いかもしれない。
    ちなみに『ノルウェイの森』はその5、6年後に読む機会があって、私の中ではこれを超える村上作品はまだない。せっかく同時代に生きている作家さんなんだから、もう少しだけ他の作品も読んでみても良いかなと思っている。

  • 初めて村上春樹の作品を読んだ。
    上よりも下の方が、より独特の世界観を感じた。
    星野くんがすごく普通の人に思えて、出てくると安心した。

  • 家出したカフカくんの人生には辛いことがあったり、起きたりしたが力強く生きていけるだろう。また読者である僕もカフカくんに見習いたいものだ。

  • 頭悪いので考察サイドメッサ読んでる。ただ不思議なことばかり言ってるのに成り立つ話が新鮮だった。ナカタさんいい人…

  • 読んでるときは、不思議やなーと思っていた。
    しかしふと思い返すと、これなんかゆってたなとかここはあそこと繋がってたんやとかそういう発見があった。不思議な話で、うまく隠しているから、予測できなくて面白かった。

  • 蜷川幸雄の舞台を観る機会を得たので再読。
    読むのはおそらく3度目だったと思うが、毎回印象に残るシーンは違っていて面白い。
    今回は上巻を読み終えてから舞台を観て、そのあと一気に下巻を読むという流れ。
    とても素晴らしい演出をされていた舞台なのだけど、前半はウトウトしてしまった、すみません。それくらい本に忠実だったということで。しかし、まだ村上春樹ワールドに染まりきれず、慣れきれず、分からない表現も多数で。
    また10年後あたり、内容を思い出せなくなった頃に再読しようと思います。

  • やっぱり不思議だったけど、どんどん引き込まれていった。
    ナカタさんが良かった。お世話をしてしまうほしのさんがわかる気がした。

    カフカ、15歳かぁ。強いなぁ。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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